今年の大統領選挙で目立つ特徴は、人種の分極化が増大していることである。25日の『ワシントン・ポスト』によると、この傾向は1988年以来であるという。ワシントン・ポストとABCニュース合同の全国追跡世論調査によると、オバマ氏に対する白人の支持率は38%で、共和党大統領候補のミット・ロムニー氏の59%に比較して、21%低く、4年前よりかなり白人の支持率は落ちている。しかも、白人の支持率は、オバマ氏が共和党大統領候補のジョン・マケイン氏と対抗した2008年の大統領選挙より更に低下し、今年は白人の支持を12%失っているという。
2008年の全投票者のうち74%は白人であり、今年もほぼ同じ75%が予測されているため、2008年に比較して、今年は、白人男性および白人の無党派層の支持率低下が懸念されている。2008年の選挙では、オバマ氏はマケイン氏に比較して、16ポイント白人男性の支持率を失った。今年は、ロムニー氏に比較して、33ポイント低い支持率になっている。また、2008年の白人無党派層の支持率は、オバマ氏が47%でマケイン氏が49%であったが、今年は、ロムニー氏への支持率59%に対し、オバマ氏は38%である。2008年にオバマ氏を支持し、今年ロムニー氏に変えた約50%は白人の無党派層であるという。
ロムニー氏が白人に優位である主な要素は、全白人の有権者の55%から39%であり、彼等の多くが、オバマ氏は国民が抱えている経済問題を理解していないと答えているとワシントン・ポストは報告。大卒ではない白人の間で、ロムニー氏支持率は58%から35%までで、数週間前よりそのギャツプが拡大している。また、ロムニー氏を支持する白人有権者の44%は、彼が大統領として富裕層を優遇すると述べ、38%は中流家庭のためにもっと多くのことをするだろうと述べている。
一方、オバマ氏の再選を支持している白人以外の有色人種の支持率は79%で、圧倒的にが高い。また、10月11日の『ピュー・リサーチ・センター』の世論調査によると、ヒスパニック系アメリカ人でオバマ氏を支持する率は69%、ロムニー氏は21%になっていて、圧倒的にオバマ氏が優位である。8月に各メディアが報じたNBCとウオール・ストリート・ジャーナル合同の世論調査では、黒人によるオバマ支持率は94%であるのに対し、ロムニー氏はゼロ%である。黒人のオバマ氏に対する支持傾向に変化はないが、初の黒人大統領に対する黒人有権者の希望と期待が大きかった2008年の記録的な投票率に比較すると、今年の投票率は低くなるだろうと、シンクタンク組織の政治・経済研究共同センターのアナリスト、デビット・ボォシィティス氏は述べている。2008年以降の不景気による失業、所得低下など、経済的側面に加えて、有権者ID法に影響を受けやすい黒人が投票しない可能性もあるからだ。いずれにしても、記録的に人種の分極化が目立つていることが今年の大統領選挙の特徴のひとつである。