本格化した全米ライフル協会との戦い

5日、下院議会多数派のリーダー、エリック.カンター氏は何らかの銃規制を考慮する姿勢を明らかにした。バックグラウンド.チエック(犯罪歴などを含む詳細な身元確認)は明らかに必要であることを示唆し、銃の密輸を連邦犯罪として罰する計画を記者会見で公表した。また、オバマ氏が表明した精神異常者の情報確認システムの制定に同意し、現存する銃購入者の身元確認システムの質向上の必要性を表明した。

下院議会の保守派リーダーの一人が、銃規制の取り組みを示唆する表明をしたのは、ニュータウンでの殺戮事件以来初めてである。カンター氏は、バージニア州の出身であるが、同州のようにバックグラウンド.チエックの為のデーターベースを活用している州は少ないとして、データーベース活用を強化することで、同じような悲劇を繰り返さないため、実際できることをする必要があると、常識的な銃法について慎重で控えめな構想を語った。2007年4月、バージニア工科大学で32名が死亡、17名が負傷し、学校では最大規模の銃乱射事件が発生した。そのようなバージニア州の教訓を強調したカンター氏は、同州がその事件後、銃購入者の身元確認を行うため精神異常者の情報を警察のデーターベースにリンクさせていることを例にあげた。

また同日、2名の民主党及び2名の共和党議員らは、連邦政府が銃の密輸に対抗するための法案を紹介した。これは第三者が代理して銃を購入し、バックグラウンド.チエックの書類に虚偽の記載をする人物を取り締まる連邦対銃密輸法案である。現行法は罰則がかなり弱体化しているため、これを強化することで、犯罪者の手に銃が流入しない方法を模索するというものである。下院からの銃規制の提案は、先週紹介された上院の提案に比較して、如何なるタイプの銃であっても、その制限には触れていない点でかなり保守的であるが、両議会がある部分では類似した前向きな銃規制の意向を示したことは、かなりの進歩である。

NRAのCEOウエイン.ラピエール氏の意思に反して、総体的にどの世論調査も一般国民の80〜90%が銃展示場も含め、全ての銃売買に関するバックグラウンド.チエックの強化を支持している。特に、キュニイピアック大学が31日に公表した世論調査では、バージニア州で92%、ニュ−ジャージー州で96%、ペンシルベニア州で95%と、圧倒的にバックグラウンド.チエックの必要性を認めている。また、2月1日のCNNによると、74%の NRAのメンバーおよび一般の銃保持者の87%は、全ての銃購入者の犯罪歴を含むバックグラウンド.チエックを支持している。

NRAはメンバーを代表しているのではなく、銃製造企業を代表しているため、此の世論調査は不自然なことではない。ラピエール氏は1999年のコロンバイン高校での銃乱射事件後、バックグラウンド.チエックを支持したが、ニュータウンでの事件後、世論は銃規制の方向に進んでいる一方で、身元確認の必要性さえ頑に拒否している。しかし昨日、複数の下院共和党議員も銃規制の意向を表明し、米国民が圧倒的にバックグラウンド.チエックを支持している現状は、少なくともメディア煽動の影響によるNRAとの戦いが本格化することを示唆している。

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