セクエスター(自動支出削減)が封鎖されない場合、最も打撃を受けやすいのは、ホームレス、老人、女性、子供などを含む貧困家庭などの弱者であると言われている。
2月25日の当ブログ「広範におよぶセクエスターの影響」の内容と一部情報が重複するかもしれないが、3月3日のニューヨーク.タイムスは、このようなグループが影響を受けることを指摘している。例えば、高齢者や低所得者に提供される社会福祉的プログラムは大幅な削減が予定されている。最も、打撃を受ける可能性があるのは、貧血改善と出生時の体重増加を目的とし、775,000人の低所得の女性とその子供達に提供されている栄養補足プログラムである。また、住宅都市開発省(DHUD)は、125,000の個人および家族がホームレスになる可能性があり、更に約10万人のホームレスは現在の緊急避難所や一時的な仮住宅から追い出される危険性があると指摘している。更に、毎年15万人の退役軍人を支援する職業訓練プログラムの削減も予定されている。これは退役軍人の失業やホームレスに拍車をかける結果になる。
セクエスターは、大幅に弱者に打撃を与えかねる無慈悲な政策であり、ホームレス、貧困率、失業率を悪化させることが懸念されている。ホームレスを無くす全国同盟(NAEH)の2012年1月17日の報告によると、2011年の全国のホームレスは約636,000人、また、退役軍人のホームレスは約67,000人である。2009年の全国のホームレスは約643,000で2011年には約7,000減少、退役軍人のホームレスも2009年には約75,000人で2011年には8,000人減少していた。しかし、DHUDが予算を削減すれば、このような向上は逆戻りする可能性があり、これまでのプログラムの成果は水の泡である。貧困率や失業率も上昇することが予測されるため、自動支出削減は無責任な政策である。
ちなみに、2012年9月に発表された米国国勢調査による2011年の貧困率によると、現在、全米の4,620万の人口層(15%)は貧困状態である。その内、950万の所帯(11.8%)は貧困である。18歳から64歳までの貧困層は2.650万人(13.7%)で、18歳以下の貧困ラインに属する人口は1,610万(22%)である。65歳以上の貧困ラインは360万人(9%)であることが報告されている。更に、2012年 5 月ユニセフは、「世界で最も豊かな 35 カ国の中で米国は 子供の貧困率が2番目に高い23.1%であった」とショッキングな報告をしている。
更に750,000人の失業が予測されている。セクエスターで失業する人口層が増える州は、失業率が高い州ほど影響を受けやすい。なぜなら、人口の高さも比例しているからである。失業率の低い順番にランク付けされている2012年12月の季節調整済による州別の失業率 は下記のとおりである。
| ランク | 州名 | % | ランク | 州名 | % |
| 1 | ノースダコタ | 3.2 | 26 | デルウェア | 7.1 |
| 2 | ネブラスカ | 3.8 | 28 | メイン | 7.2 |
| 3 | サウス.ダコタ | 4.3 | 29 | ウエスト.バージニア | 7.4 |
| 4 | バーモント | 4.9 | 30 | コロラド | 7.5 |
| 4 | ワイオミング | 4.9 | 30 | ワシントン | 7.5 |
| 6 | アイオワ | 5.0 | 32 | テネシー | 7.6 |
| 7 | ハワイ | 5.1 | 33 | アリゾナ | 7.9 |
| 7 | オクラホマ | 5.1 | 33 | フロリダ | 7.9 |
| 9 | ミネソタ | 5.4 | 33 | ペンシルベニア | 7.9 |
| 9 | ユタ | 5.4 | 36 | ケンタッキー | 8.0 |
| 11 | カンザス | 5.5 | 37 | コネチカット | 8.2 |
| 12 | ルイジアナ | 5.6 | 37 | ニューヨーク | 8.2 |
| 12 | モンタナ | 5.6 | 39 | インディアナ | 8.3 |
| 12 | バージニア | 5.6 | 39 | オレゴン | 8.3 |
| 15 | ニューハンプシャー | 5.7 | 41 | ワシントンD.C | 8.4 |
| 16 | テキサス | 6.2 | 42 | イリノイ | 8.6 |
| 17 | アイダホ | 6.3 | 42 | サウス.キャロライナ | 8.6 |
| 18 | アラスカ | 6.6 | 44 | ジョージア | 8.7 |
| 18 | ミズリー | 6.6 | 45 | ミシガン | 8.9 |
| 18 | ニューメキシコ | 6.6 | 45 | ミシシッピー | 8.9 |
| 21 | メリーランド | 6.7 | 47 | ノース.キャロライナ | 9.4 |
| 21 | マサチューセッツ | 6.7 | 48 | ニュージャージ | 9.5 |
| 21 | オハイヨ | 6.7 | 49 | カリフォルニア | 9.8 |
| 21 | ウイスコンシン | 6.7 | 49 | ネバダ | 9.8 |
| 25 | アラバマ | 6.8 | 51 | ロード.アイランド | 9.9 |
| 26 | アーカンソー | 7.1 |
参考:2012年米国労働省調査