オバマ氏の新たな対テロリズム戦略

オバマ氏は 23日、国防大学のスピーチで、現在岐路に立っている米国のテロとの戦いについて、今後の方向性が変わることを示唆した新たな「対テロリズム」戦略を語った。その主要点は主に、グアンタナモの刑務所とテロ拘留者への対処、無人偵察爆撃機の法的ガイドラインの設定、および国内テロリズムの脅威などである。

オバマ氏は、米国のテロリズムとの戦いは「岐路に立っている」とし、「この戦いの性質と範囲を定義する」必要があると述べた。またジェームス.マジソンの 「国が絶え間ない戦争の真っ只中にいる時は、自由を維持することは出来ない」との有名な警告に留意する必要があると述べた。テロリズムを完全に打破できる大統領はいないと付け加え、人間の心に潜む悪を無くすことや、開かれた社会にたいする全ての危険を打破することは不可能であるとし、武装による戦争を否定した。

現在100人以上が拘留され、その大半はハンガー.ストライキを実行しているキューバーのグアンタナモにある米軍の拘留所を閉鎖することは、議会に多大な抵抗がある。しかし、一期目からの方針どおり、閉鎖に向けて再び議会に強く要請することを明確にした。また、当地に拘留されたイエメンの囚人たちは自国への転送が一時保留になっていたが、イエメンへの転送が継続できるようになったことを報告。今後、拘留されているテロ容疑者を自国に送還する為、外国との交渉を含めて、国務省や国防省の役人は引き続き、海外での任務に先導的な役割を果たすことを望んでいる旨を語った。

無人偵察爆撃機の使用については、その目標を検討する必要があるとし、ターゲットの基準も含めて、民間人の犠牲者を出さないため、いつどのような状況で使用することが可能であるか、その法的ガイドラインを定める計画があることを明白にした。民間人が事故で殺害されないことを保障しなくてはならないとし、無人機キャンペーンを削減する可能性も示唆した。しかし、一部の理不尽なアラブ世界では、米軍の武装兵を駐留させるよりも、戦争ゾーン以外の地域でCIAによる無人偵察機の使用は引き続き必要であることを暗示した。更に、米国内でスケールの大きいテロ攻撃は減少しているが、小さなテロ組織がアルカイダと同盟を結んで、政治的な移行期にある国も含めて、 テロ攻撃の脅威は衰えていないと述べた。また、ボストン.マラソンのような国内テロが増える傾向にあるため、地元の法務執行やイスラム社会との綿密な協力体制が必要であるとし、アルカイダ組織は弱体化している一方で、国内テロの脅威は続いていることを指摘した。

オバマ氏はこのスピーチで、2014年末までにアフガニスタンから米軍は完全撤退することを再度明確にした。また、テロリストをターゲットにした無人機の攻撃については、その目的をオープンにする透明性を向上させる一方で、 減少させる可能性があると語った。更に、2001年にブッシュ政権が認可したアルカイダ組織撲滅のための武装による戦争は終焉しなくてはならないと言明した。しかし、米国に脅威を与える暴力的なテロ組織を打破する努力は止めないとする将来の非武装による新たな「対テロリズム」戦略を公表した。このオバマ氏の戦略の中で、議会との衝突が予測される難点はグアンタナモにある米軍の拘留所の閉鎖であると思われる。

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