最近、軍隊でのレイプを含む性的暴力が問題になっているが、16日、ニューヨーク州出身の民主党上院議員カーステン.ジルブランド氏(写真中央)は、軍隊での性的暴力を無くすための法案を紹介した。これを全面的に支持しているのは、次期大統領候補のティパーティ議員の2人である。 1人はケンタッキー出身の上院議員のランド.ポール氏と、もう1人は、テキサス州の共和党上院議員テッド.クルーズである。軍隊での性的暴力に対抗する意外なチームの結束により、画期的な超党派の法案が注目を浴びている。
米国防衛省が2012年4月に発表した報告によると、性的暴力の報告は、2011年に3,192件あったという。3月21日の NPRによると、軍隊での性的暴力の苦情は、近年急増していて、防衛省は年間約19,000件を推定している。しかし、最近の推定によると、被害による捜査要請があったのはわずか1,108件だけで、実際に捜査が開始したのは575件である。しかもその中で、軍法会議に提起されたケースは96件である。統計的には、女性兵士の被害率は男性に比較して3倍高いようである。推定数に比較して被害報告が少ない理由は、暴行を加えた相手が同僚または顔見知りであるため、心理的に糾弾することが難しいケースが多いからであると推測されている。また、指揮官に直接報告された被害状況は、その軍隊の指揮官止まりになるケースがほとんどであると言われている。
性的暴力の被害を訴えるケースが増えている割には適切な調査が実施されていなかったとの政府ウオッチドッグの報告を受けて、数ヶ月前からギィリブランド氏がこの法案の制定に乗り出したものである。提案には、性的暴力の報告をもみ消す指揮官の権威は変えずに、被害報告後の調査決定権を変えることが提案に含まれている。つまり、性的暴力の調査決定権を指揮官に与えるより、軍事検察官が決定することで、被害者は報復を恐れず、 報告を可能にすることが主な法案の意義である 。このインパクトにより、性的暴力が減少する可能性もあるため、超党派法案の起草者である他2名の共和党議員の他にも複数の共和党議員らが支持している。今日、ギィリブランド氏は、この法案は慎重に起草した常識的なものであり、被害者が自分たちに語ったことに直接対応していると説明した。また、法案は民主党または共和党の着想ではなく、被害者のニーズに答えたアイデアであり、透明性と責任を明確にするためであると語った。
しかし、ギィリブランド氏の法案は、多くの共和党議員からだけではなく、ペンタゴン、米国上院軍事委員会の一部の反対に直面している。この法案の主な反対者は、軍隊は従来男性の世界であると考えている保守派であり、従来、軍隊に女性が進出することに反対している人達である。その反対の理由の一つは、レイプが増えると懸念しているためでもある。また、最近頻繁に提起される軍隊での性的暴力は誇張であるとして、報告を信じない人たちもいるようである。近年、女性議員のパワーが目立っているが 、この法案が制定するかどうか予測し難い 。