今日、19 日オバマ氏は、ホワイトハウスのスポークスマン、ジエイ.カーニー氏との記者会見のため記者団が集まっていた部屋に予期せぬ事態で登場し、昨年2月、 17歳の黒人少年を射殺し、今月13日、被告のジョージ.ジマァマンが無罪判決を受けた事件に関して、自身の体験も含めて、初めて個人的な思いを語った。なぜこのような悲劇が起きたのか、なぜ、この事件が、アフリカン.アメリカン(黒人)の地域社会にこれほどの衝撃を与えているのか、 黒人社会の傷を開いた人種問題についてオバマ氏が初めて語る異例のスピーチとなった。
オバマ氏は、最初に、約18分間のスピーチを行う理由について、判決後に予備的な声明を行ったが、先週白熱した論争を見ていて、自分の思いをもう少し拡大して説明することが役立つかもしれないと思ったためであると説明した。また、全ての状況で品性と威厳を保っているトレイボァン.マーチンの両親に敬意を払いお悔やみのメッセージを送った。更に、人々がこの事件に反応している事と歴史的に黒人に対する偏見があることには関連性があると語った。 黒人の地域社会が司法省に公民権違反の角度から無罪となったジマァマンのケースの追求を要請していることを承知しているため、地域レベルでの人種間の緊張を和らげるため州政府が実行可能な幾つかの概要を語った。
オバマ氏は昨年2月「トレイボァン.マーチンが射殺された時、息子がいたらマーチンのような子供だったかもしれないと述べたが、別の言い方をすると、トレイボァン.マーチンは35年前の自分でありえた」と語り、「少なくとも最近起きている事で、なぜ、黒人の地域社会に苦痛があるのかと考えたとき、黒人社会では彼らの経験と今も残る歴史を通してこの問題を見ていることを認識することが重要である」と述べた。 犯罪の統計から不均等に、死刑から薬物取締法に至るまで、 黒人男性が暴力事件に被害者および攻撃者の両側面で関与している難しい歴史があるとし、トレイボァン.マーチンが白人だったら、総体的に違う結果が出ていたかもしれないと語った。
また、自分自身も含めて、若い黒人男性が否定的な経験をするのは普通であり、これがジマァマンの判決に情熱的な反応を促進する結果になったことを語った。オバマ氏は「この国ではデパートでショッピングしている時、尾行される経験がない黒人男性はほとんどいない。自分も含めてそうである」と話した。オバマ氏は、上院議員になる前、通りを横切っていたとき、車のドアがロックされる音を聞いたことがある。また、 黒人男性である自分と同じエレベーターに乗り合わせた女性がハンドバッグを神経質に握りしめている様子を見たことがあるとし、このような体験は頻繁にあると語った。オバマ氏は「私はこれを誇張するつもりはないが、このような一連の経験は、ある夜フロリダで起きたことを黒人の地域社会がどのように解釈するかを伝えている。このような忘れられない経験を持ち出すことは、人々にとって逃げられない事である」と語った。
また、オバマ氏は、人種問題に対抗するためトレーニング.プログラムや最良の実習訓練を通して、 州政府レベルで、知事や市長などが地元の法務執行部と一体となって、時にはありえる不審や潜在的な人種偏見を減少させるため、正直に率直な方法で人種関係を和らげることに援助することは出来るはずであると述べた。イリノイ州の上院議員時代、オバマ氏は、人種偏見問題に対抗するため、警察官の訓練を要求する人種問題法案の通過を援助した体験を語り、警察省は最初抵抗したが、結果的には地域の信頼を築くことになったと話した。また、オバマ氏は、そのような訓練プログラムは激論と悲劇を奨励するかもしれない方法が意図的に計画されていなかったかどうかを知るために、州と地方の法律が検証することに役立つはずであると語った。
オバマ大統領は、ジマァマンが現在フロリダで論争的な問題になっているスタンド.ヨォアー.グランド法(SYGL)を自己防衛に適用していなかったことは認識していたとし、このような法律は必ずしも良好なメッセージを送るとは限らないと指摘した。武装した人間が、たとえ使用する必要がない状況でも、潜在的に武器を使用する権利を主張できる状況があることを、もし我々が社会にそのメッセージを送った場合、「これが本当に平和と秩序に貢献していることであるか」どうか、その疑問を投げかけた。更に、そのような考え方を否定する人達に 「仮に、トレイボァン.マーチンが大人で武装していたら、彼はその歩道に立っていて、 ジマァマンに尾行されたことが怖かったので、マーチンはジマァマンを射殺し、そのことが正当化されると本当に思いますか」と聞きたいと語り、米国は本当にそのような国なのか考えてみてほしいと強烈な問いを投げかけた。
最後の要点として、我々の国は、我々の黒人の少年をどのように支持し強化するか考慮するべきであると述べた。また、「否定的な側面のみが強調され 、助けが必要な子供達が沢山いる」とし、「我々はもっと、彼らの国は、彼らの事を思っているし、重要視し、彼らに投資する意思があることを教えることができる」と語った。更に、完全にこの社会に属していて、成功する小道と大通りがあることを若い黒人男性が感じるように助けてあげることができるはずであると述べた。また、人種問題について、国レベルでの会話は「誇張され政治化されるため」一般的に生産的ではないが、家族や教会では価値があると語った。最後に、「国は人種及び平和の問題で、その進歩の視界を失ってはならない」とし、娘二人の話から、また彼女らの友人との交流の機会を見て、彼女達は我々より良好に影響しあっていることを知っていると述べた。オバマ氏が訪問した全ての地域社会でもそれは真実であり、異人種間の交流は向上していると語った。
結論として、予期されていなかったオバマ氏のスピーチは、全く個人的な思いを個人的に会話するような口調であった。しかし、これは速報として伝えられ、様々な反響を呼んだ。若かった時代、および上院議員になる前に、黒人男性の一人として、人種偏見の体験から黒人社会に対する思いを語ったオバマ氏は、今後、トレイボァン.マーチンの悲劇を繰り返さないため、国、州、地域、個人レベルでの努力を呼びかけることで、その解決策を提示した。オバマ氏がこのように本音を語ることは、何かを変える要素になると評価した専門家もいる。しかし、複数の保守派はオバマ氏を「人種差別主義者の長官」と呼び、「国を引き裂こうとしている」と批判した。確かに、このような批判を受けるほど、個人的な体験に基づいて本音を語ることは、大統領という立場から勇気が必要である。しかし、現代社会の人種問題に対する人々の態度や意識にはかなり進歩があることを最後に力説したところに、オバマ氏の人間性が反映していると思われる。