ニュージャージー州のジョージ.ワシントン(G.W)橋の道路封鎖により著しい渋滞を招いたスキャンダルの調査はまだ続いている。昨夜、召喚を受けたスキャンダルの主要人物の証言により、1月9日に同州の知事クリス.クリスティ氏が記者団に語ったことは虚偽であり、事実を歪曲した疑いが出ている。 クリスティ政権の弁護士はこれに挑戦する構えを見せているが、クリスティ氏は更に厳しい局面を迎えた。
G.W橋の道路閉鎖は、知事再選の支持を拒否したフォートリー市のソコリッチ市長に対する政治的報復であると伝えられている。昨夜の聴聞会で証言した人物はニューヨークとニュージャージー州のG.W橋を監督する ポート.オーソリティ(港湾局)の元責任者ディビッド.ワイルドスティン氏である。ワイルドスティン氏は彼の弁護士アラン.ゼガス氏と同席し、クリスティ知事は閉鎖を知っていた「証拠が存在する」と証言した。1月9日、クリスティ氏は2時間の記者会見で、道路が再開した後にメディアの報道により知ったと語り、その計画、命令、実行、および道路閉鎖に関する全ての事実を認識していなかったと述べ、一切の関与を否定した。クリスティ氏はこの記者会見で、 1月8日の朝のメディアの報道を通して知るまで交通研究であると信じていたと語っている。
ニューヨーク.タイムス(NT)によると、知事の側近のトップ.クラスの女性ブリジット.アン.ケリー氏が昨年8月13日にワイルドスティン氏に送ったメールで彼女は「フォートリーに交通問題を引き起こす時がきた」とのメッセージを送り、ワイルドスティン氏は「了解」との返事を送った文書が公表された後、ケリー氏は解雇された。ワイルドスティン氏は、このメールを受けた後、橋を作動する作業員にその命令を伝えたことが判明。昨日新たに公表された文書は、クリスティ知事は記者団に一切の関与を否定したが、道路渋滞はクリスティ氏の側近が「命令」したものであり、本人は閉鎖中その事実を「知っていた証拠がある」とするワイルドスティン氏の弁護士ゼガス氏の手紙が公開されたことである。その文書には、道路閉鎖計画があった頃、ケリーとワイルドスティンの両氏はクリスティ氏との会合を設定しようとしているメッセージが含まれている。しかし、ゼガス氏は完全な文書を調査委員会に提出していないため、どのような会合を意図していたのか、この道路閉鎖に関与した人物が他にいたのかどうか不明である。
また、ワイルドスティン氏はクリスティ氏の高校時代のクラスメートであることが判明している。長年の知人同士であると見られているが、クリスティ氏は1月9日の記者会見で、彼との友情関係が誇張されていて、クリスティ氏は高校時代クラス長でありまたスポーツ選手であり、その頃からのワイルドスティン氏を良く覚えていないと語っている。また、「最近何ヶ月も会っていない」と親しい間柄であることを否定した。NTによると、ウォール.ストリート.ジャーナルは9月11日の記念イベントで、ちょうどG.W橋の道路が4日間閉鎖されている最中に、クリスティ氏とワイルドスティンの二人が一緒に笑っている写真を公開した。
ワイルドスティン氏の証言を受けて、クリスティ氏は「事前の認識はない」と主張している。道路閉鎖はクリスティ氏の側近が交通渋滞を企てたものであったことを示す証拠はすでに公開されている。クリスティ政権の弁護士は、立法調査委員会を率いる特別弁護人に19ページの手紙を送り、クリスティ氏の側近に対して大幅な文書および他の資料を要求する召喚を引き下げるよう要請し、「憲法修正法第五条に反する」と対抗した。クリスティ氏の側近とは、クリスティ氏のキャンペーン.マネジャーを2回務めたビル.ステピェン氏のことであり、同じく退職した人物である。クリスティ政権の弁護士は、ステピェン氏は何も法は犯していないとし、不合理な捜査と書類の差し押さえによる召喚はステピェン氏の権利に反すると異論を唱えている。ニュージャージー州の立法選定調査委員会は、ワイルドスティン氏の弁護士ゼガス氏からの手紙および、クリスティ政権のステピェン氏の弁護士の手紙を受け、召喚を押し進めるかどうか検討すると答えている。
道路閉鎖を命令した張本人であるワイルドスティン氏の逆襲に対して、クリスティ氏は「事前の認識はない」と弁護している。しかし、この表現は曖昧であり、閉鎖前には知らなかったが、閉鎖中は知っていて閉鎖の中止を命令しなかったのか、閉鎖前の認識はなかったが、閉鎖中気付き、知らないふりを装ったのか、その点は不明である。しかし、G.W橋道路閉鎖の主要人物とその弁護士の証言は、1月8日まで全く知らなかったとし、「一切関与していない」と記者団に語ったクリスティ氏の信憑性が大きく揺れ始めている。今後、事実が更に明白になるまで 調査は続くと思われるが、ハリケーン.サンディ融資に関する疑惑も含め、知事としての生存の可能性が疑問視されている。