ウォーカーの選挙法違反スキャンダル

ウィスコンシン州の共和党知事スコット.ウォーカーは、選挙法違反が疑われる策動を企てたとして犯罪行為の容疑が提起されている。2012年から始まった調査に関する書類の公開を求められた為、検察官は昨日公表した。2016年大統領選の候補者の一人と見られていたウォーカーは、その前途に影を落とす選挙法違反のスキャンダルで深刻な法的問題に直面している。従って、彼の政治生命の影響も懸念されるほど注目されている。

検察当局は、2011年のウィスコンシン州上院選挙、および2012年のウォーカーの知事解任選挙の期間に選挙資金集めによる不法調整が行われたと主張している。これにはWisconsin Club for Growthを含む、幾つかの政治活動組織が関与し、ウォーカーのキャンペーンで未公開の選挙支出を調整するため、非課税団体と画策していたという。AP及び複数の情報筋によると、2012年に始まった州の検察官の調査報告は、ウォーカーが保守派の複数のグループと資金集めを調整し、その犯罪行為の中心人物であるとされている。

その犯罪行為の一つは、虚偽のキャンペーン財務報告をしたことである。驚くことに、この不法資金集めと調整には、著名な政治グループの共和党戦略家であり、ブッシュ政権下で次席補佐官および上級顧問を務めたカール.ローブが関与している。しかし、どの程度まで関与したのか詳細は不明である。検察官フランシス·シュミッツは、「ウォーカーのキャンペーンや他の保守グループが召喚を押しつぶそうとした」として、「調査中の犯罪策動は広範である」と12月9日の裁判所の起訴状に書いている。虚偽のキャンペーン財務報告書の提出も含めて「多数の選挙法の刑事違反が含まれている」とシュミッツは書いているという。

スコット.ウォーカーは2011年1月ウィスコンシン州知事として就任し、労働組合の柱である団体交渉権を2012年6月に破棄し、論争的になった同じ時期に解任選挙に勝利したことで知られるようになった。2016年の大統領選の候補者の一人としてもリストに挙がっていたが、彼の不法行為の証拠はあるとして、現在の調査は進行中であるようだ。シュミッツは、裁判所に提出した起訴状に2011年および2012年の選挙中の「キャンペーン活動のほぼ全ての側面で広範な調整の策動があったことを証拠は示している」と指摘し、ウォーカーの選挙法違反を摘発している。

11月に中間選挙があるため、これがウォーカーの政治生命にどのような影響を与えるか疑問視されている。20日のワシントン.ポスト(WP)によると、選挙に関連する知事のスキャンダルのほとんどは効果がないが、「政治家の支持率はスキャンダルで傷つく」可能性があるという。もし容疑が本当であるなら、「このケースで主張されている政治的共謀」の発覚は、非常に選挙が近いため、「このスキャンダルは、絶対にウォーカーの選挙の敗北になるほど支持は低下する」と指摘している。また、現在のスキャンダルで知事としての職を失う可能性について、この犯罪容疑は辞職を迫られる要因になるが、過去の例から判断し、自ら辞職しない限り知事としての職務を失う可能性はないと述べている。なぜなら、現在ウォーカーが直面しているスキャンダルは、証明することが難しいため、知事としての生存には影響しにくいという。また、このケースによるウィスコンシン州の法律は、ウォーカーを糾弾し辞職に追い込むためには2/3の州上院議会の投票を必要としている。州議会の60%及び、州上院の55%は共和党が支配している為、ウォーカーには「クッションがある」と述べ、辞職させることは容易ではないと指摘している。

裁判所の書類は6月19日に公表されたが、ウォーカーはまだ起訴されていない。しかし検察官によって裁判所に提起された書類が公表された為、ウォーカーはFOXニュースのインタビューで、このケースは複数の地元の判事が既に検討し問題にはしていないと述べ、ケースはもう終ったことを暗示する発言をした。しかし、これが選挙法に違反しているのかどうか調査は大幅に進行中であると言われていて、昨日公開された書類の内容は一種の衝撃を与えている。ウォーカーの側近は、この類いの調整は不法ではないとしてこの容疑を否定している。選挙法違反が問われているウォーカーのケースは今後裁判所で論議されることになると言われている。

要するに、ウォーカーとその複数の関連組織は、法律の抜け穴を思わせる巧みな策略を利用したと指摘されていて、それは調査が難航している要因であると思われる。2010年、Citizens United v. Federal Election Commissionの最高裁の判定では、このようなスキャンダルを予測することはなく、むしろ選挙資金にまつわる腐敗はありえないとして、多数派の最高裁判事は無限の選挙資金を合法化した。検察官が指摘しているような犯罪容疑でウォーカーの有罪が決定すれば、2010年の最高裁の判断には先を予測できなかったミスがあったこと、及び選挙資金の透明性と民主主義の弱体化を懸念した人達が正しかった事を教示することになる。また、WPの情報は、ある意味で州法にも腐敗に陥りやすい矛盾があることを示唆している。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む