NY市初のエボラ感染者:懸念と素早い展開

ギニアでエボラ患者の治療に従事していた国境なき医師団の一人である米国人はエボラに感染したことが判明し、現在ニューヨークの病院で治療を受けている。初のエボラ感染者に直面したNY市では知事、市長、医療関係者による記者会見が行われ慎重な対応が開始された。初のNY市民が西アフリカで感染したことを受けて、国境なき医師団の状況も含む幾つかの懸念が提起されている。NYとニュージャージー州は、エボラ被災地で感染者と接触があった帰国者を自動的に隔離すると発表した。一方、先日死亡したリベリア系アメリカ人のトーマス.ダンカンを治療し感染した二人の看護婦は、予想外に早くエボラ.フリーになったことが判明した。

国境なき医師団(MSF)と呼ばれる国際医療人道組織は、1971年フランス医師団によって結成された非政府組織(NGO)である。MSFによると、同組織には270人の国際メンバーを含めて3,000人以上の従業員が西アフリカで働いている。エボラ被災国への対応は今年3月から開始され、700名の国際メンバーが西アフリカに派遣されている。MSFの国際スタッフの一人である33歳のアメリカ人クレッグ.スペンサー医師はエボラ出血熱の陽性反応を示したことが昨日確認された。スペンサーは先週帰国し、21日に100.3 度F(約38 C)の熱と胃腸障害を訴えた後、23日にNY市のベルビュー病院に移送された。彼はニューヨーク.プレスビュテリアン/コロンビア大学医療センターで働いている医師であり、テキサス外で最初の患者、又は米国でエボラを診断された4人目の患者である。24日のワシントン.ポスト(WP)によると、現地では約19,000人の医療従事者が必要であるが、軍人を除いて外国人ボランティアはわずか数百人である。スペンサー医師はその中の一人である。

スペンサーのケースは、被災地での援助が困難になってきていることを示唆している。WPによると、外交問題評議会でグローバル.ヘルスの上級研究員であるローリー·ギャレットは、インタビューで米国に帰国する医療従事者が自主的に隔離することには意義があるが、当地の医療従事者は帰国直後に強制的な21日間の隔離をすべきだと主張し、「エボラの起源地での急速な蔓延は、それを封鎖するボランティア従事者の能力を妨害し始めている」と述べ、エボラが西洋諸国に拡大する懸念を表明した。ギャレットは、自主的に専門的な援助をするためエボラ被災国に行く人達の状況は日毎に困難になってきていると述べた。多くの航空会社は、最もエボラの影響を受けている3カ国への飛行便を削減しているだけではなく、ほぼすべての主要な保険会社は現在、西アフリカに旅行することを選択する個人の航空医療輸送保険をキャンセルしたとし「明らかにボランティア医療従事者の募集に影響を与えている」と指摘した。

24日夕方、ニューヨーク州の知事アンドリュー.クオモ及びニュージャージー州知事のクリス·クリスティは世界貿易センターでの共同記者会見で、エボラ被災地で感染者と接触があった人、特に現地での医療従事者に対して、帰国直後21日間自動隔離する決定を発表した。両氏は、「ニューヨークとニュージャージー州は、この病気に対して、私たちの住民を保護し、エボラに感染する人が最高の予防措置で対処されるよう援助するため最大の安全性を強化する」と述べた。強化されたエボラ.スクリーニングが行われているジョンF.ケネディ、ニューアーク·リバティー国際空港の公衆衛生当局は誰が隔離されるかを判断すると述べた。また、感染者との接触はないが現地に旅行した個人はおそらく隔離の対象になると発表した。疾病対策予防センター(CDC)は、州は独自にエボラ. スクリーニングと隔離を規定する権利があると述べた。

西アフリカの主要被災国に赴く医療従事者には任務前、任務中、及び任務後のプロセスに関する非常に厳密なガイドラインが提供されている。スペンサーはこれに従ったが、彼の感染原因の詳細については不明であり、現在調査中である。WPの推定ではMSFのボランティアとして現地で援助している米国人医療従事者は24名であり、13人は現地で死亡した。24日「国境なき医師団」の報道官ティム·シェンクは 「西アフリカから戻る医療従事者全員を隔離することはこの段階で過剰な措置である」とし、「症状がない限り感染のリスクはゼロに近い」と語った。これは、ギャレットの提案は厳しすぎるとの異論である。

このような議論に加えて、現在NY市民が懸念していることは、スペンサーが21日に診断を受ける前にウィリアムズバーグのボーリング場に行き、3路線でニューヨークの地下鉄に乗り、ユーバー(タクシー会社)車を利用したことである。ボーリング場は閉鎖されたが、ユーバー社は保健当局がその時の運転手とその後の乗客にリスクはなかったと報告した。彼は今日話ができるほど安定した状態であり、診察前の形跡についてレストランやコーヒ.ショップに立ち寄ったことなどを語っているという。ニューヨーク市長のビル.デ.ブラジオおよびクオモ知事の両人は昨日から、スペンサーはエボラ患者を治療し、対処を心得ている医者である為、NY市の危機にはならないと述べた。また、ブラジオ市長は「市民は通常のルーティンを変える必要はない」と語っている。両氏は、ニューヨークの医療施設がエボラに対処する訓練と準備が開始されていることを強調した。

アトランタのエモリー大学病院で治療を受けていた二人目の看護婦であるアンバー.ビンソンは23日、診断後10日以内にエボラが消滅したことが判明した。21日の時点で彼女の体内からエボラ.ウイルスを発見することはできなかったと報告されている。メリーランド州ベセスダの国立衛生研究所保健病院で治療を受けていたニナ.ファムは今日完治し退院を公表し、病院関係者と並んで感謝の言葉を表明した。彼女は試薬品を受けていなかったが、7月に米国初のエボラ患者になり8月21日にエモリー大学病院を退院したケント.ブラントリ医師から10月輸血を受けて救済されたことが10月13日のNBCニュースで報告された。ブラントリ医師は他2名にも献血していて英雄であると称賛されている。

スペンサー感染の発見後、ニューヨークでは地域社会に多大な影響はないと言われている。一方、西アフリカでの医療従事者は、症状がない場合でも帰国直後全員強制的な隔離が提案された為、CDCは西アフリカで葛藤している医療従事者の自主隔離と帰国直後の強制隔離に関するガイドラインの変更または改正を考慮していると伝えられた。しかし、ニューヨークとニュージャージー州では素早い展開があった為、エボラス.クリーニングと隔離規定に関してはCDCが今後全国的に統一した基準を再検討する事はないかもしれない。いずれにしても、二人の看護婦は、驚くほど早く回復したため、24日CNNのあるニュース.キャスターは、「エボラは米国では致命的な病気ではないかもしれない」とコメントした。二人が予想以上に早く回復した要因は多数の医療関係者の貢献及び早期発見と早期治療であると言われている。

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