今年の中間選挙は、特に上院議席競争で激戦になることが予測されている。両党が記録的に高い選挙資金を流入している事に加えて、両党に対する有権者の複雑な真理を反映する世論では、国民の大半はほとんどの議員の再選を望んでいないことが判明した。間近に迫った今年の中間選挙での記録的な選挙資金と顕著な国民の意識変化は、特に上院議席競争が激戦になる間接的要因である。
今年の中間選挙は多額の選挙資金が流れていて、記録的に最もコストのかかる議会選挙になっている。26日に更新された選挙資金調査機関であるオープン.シークレット(OS)の記録によると、今年は推定40億ドルの選挙資金が使われている。これは 1998年以来最大の記録であり、2004年の約20億ドルから 10年間で2倍に増大した。また、26日のNBCニュースによると、政治の外側(企業や個人の寄付)で選挙につぎ込まれる資金は1998年の1,500万ドルから2012年には67倍増大し、10億ドル以上であった。これらは501(C)4 または501 (C)6の非課税団体に寄付され、選挙前にほとんど公表されないダーク.マネーのケースが多い。
政治の外側では、テレビでの広告宣伝のキャンペーンに利用する政治団代のネットワークへの寄付が顕著である。コーク兄弟のディビッド&チャールズ·コークは、それぞれティーパーティ.グループのフリードム.パートナーズ.アクション(FPA)のスーパパック(SP)基金にそれぞれ200万ドルを寄付したことを20日に公表した。他のティーパーティ.グループはアメリカン.フォー.プロスペリティ及びフリードム.パートナー.チャンバー.オブ.コマース などであり、これらは全て社会福祉団体に適応される501(C)4 または501 (C)6の非課税を受けている。SPに寄付する場合、公表することが法的に義務づけられている為、コーク兄弟はFPAに寄付したことを公表したと言われている。しかし、今年1月からダーク.マネーと呼ばれる秘密の資金集めを開始した為、上院民主党多数派リーダーであるハリー.リードは3月、保守派グループのネットワークに融資しているコーク兄弟に対して「彼らの過激な哲学を制定するため、議会をお金で買っている」と公然と批判した。特に2012年の大統領選では政治の外側で多額の選挙資金が流れたが、今年の中間選挙では民主党も同じである。
保守派は、民主党も今年かなりの選挙資金を注入していると指摘している。 Foxニュースによると、「民主党上院選挙委員会は、共和党上院選挙委員会の8,200万ドルに比較して1.11億ドルを調達している」と主張している。個人や企業による寄付金の両党の総額は、公表されていないケースもあるが、 OSの報告によると、党別には候補者の出費は共和党が9,000万ドル以上、民主党が7,000万ドル以上である。党の出費は共和党が5,000万ドル以上、民主党が約6,000万ドルである。更に、政治の外側の出費は共和党も民主党もほぼ同じで4,000万ドル以上である。
更に、今年の有権者は圧倒的な国民が議会に失望している為、有権者の投票動向は予測し難い。10月15日から20日の期間に1,494人の投票登録者を含む2,003人の成人を対象に、ピュー.リサーチが23日に公表した世論調査によると、幾つかの主要な政策に関しては共和党を支持する率が民主党より高く、信頼性や態度の面では共和党より民主党を評価する率が高いことが判明した。例えば、(1)テロリストの脅威に対して「どちらの党が良い仕事をしていると思いますか」という質問に対して、共和党であると答えた率は47%で民主党は30%である。(2)予算と赤字に関しては、共和党であると答えた率は48%で民主党は33%である。(3)経済に関しては、共和党が良い仕事をしていると答えた率は44%で民主党は38%である。(4)移民問題に関しては共和党であると答えた率は44%で民主党は39%である。しかし、(5)最後の医療問題に関して、良い仕事をしているのは共和党であると答えた率は40%で民主党は46%である。有権者がオバマケアを支持する率は1年前から比較すると著しく向上していると言われている通りの世論結果である。
一方、党に対する信頼性は民主党の方が良好である。例えば、(1)他の党と一緒に協力して行動する意志があるのはどちらの党であると思うかとの質問に対して共和党であると答えた率は28%、民主党であると答えた率は50%であった。(2)自分のような人が必要としている問題を心配してくれる党はどちらであるかとの質問に対して、共和党であると答えた率は33%、民主党は54%であった。(3)道徳的に正直であると思う党はどちらですかとの質問に、共和党であると答えた率は33%、民主党は41%であった。しかし、(4 )連邦政府をより良好に管理する党はどちらかとの質問に対して、共和党であると答えた率は42%、民主党は39%であった。
世論調査を実施した同機関は、中間選挙に直面している現在、どちらの党も有権者に人気がなく、国民は議会に対して記録的に強い不満を持っていると評価している。また、共和党の人気率は低下し、好ましいと思っている率はわずか39%であり、55%が好ましくない印象を持っている。民主党の場合は、共和党より幾分良好であり、好ましいと思っている率はわずか47%であり、48%が好ましくないと思っている。一般的に国の現状に満足している国民はわずか29%であり、2倍以上の65%が満足していない。2006年と2010年の2つの過去の中間選挙に比較して、現在もっと多い68%の投票登録の有権者はほとんどの議員の再選を望んでいないという。これは、2010年より14ポイント高く、2006年より19ポイント高い為「現在、有権者の議員に対する苛立ちは 2010年と2006年よりずっと高い」と指摘している。
結論として、両党は例年以上に高い選挙資金を注入し、選挙資金の側面からも激戦であると言われ、ビデオ広告などを利用して双方が激しい攻防戦を展開している。また、世論調査は全ての国民の心境を反映しないが、ある程度傾向性を示唆している。ほぼ全ての州で、現役議員が人気を失っている傾向は今年の選挙の顕著な特徴である。国民が議会に失望している率は、例年よりはるかに高い為、議会の変化を求める国民が増えていることを示唆している。現在、保守州のケンタッキー州で、ベテランの上院共和党少数派のミッチ.マコ−ネルは新人のアリソン.グライムズに対してわずか4ポイント前後リードしているだけである。無党派州のカンザスでは上院ベテランのパット.ロバーツが無名の無所属の議員グレッグ.オーマンに対して、約2ポイント程度後退している。今年の中間選挙は記録的な選挙資金が動き、議会の信頼度が今年最も低迷している現状で 10州以上の州は特に激戦が予測されている。