米国でウイルス感染症の麻疹が再度流行し、2014年に25以上の州に拡大した。麻疹はアフリカ、アジア、ヨーロッパなど世界各地で流行する一般的な病気であるが、米国での過去の感染は海外から持ち込まれたケースが多いと言われている。今年はすでに10州以上に拡大している為、ワクチンを受けていない子供達に自宅待機を命じる州も出てきた。世界的に麻疹の死亡率は大幅に減少し、米国は特定の年を除き2002年以来ほとんど注目されていない病気であったが、昨年から再度流行し始めた為懸念が拡大している。
疾病対策予防センター(CDC)によると、1日から23日までには、コロラド、オレゴン、ネブラスカ、ワシントン、ユタを含む11州で合計68人が感染した。しかし、今日すでに95のケースが報告されている。感染源はディズニーランドであると言われている。アリゾナ州では約200人の子供を含めて推定1,000人が感染した可能性があり、ワクチンを受けていない人は21日間自宅に待機するか、外出する場合マスクを利用するよう要請しているという。保健当局は1月20日から21日にフェニックスにあるイースト.バレー.センターを訪れた子どもたちの家族に注意を呼びかけている。このセンターは世界の最新技術を誇る小児医療専門の緊急治療施設であるが、アリゾナ州ではこのセンターで多数の子供が感染した可能性がある。
しかし、更に大きな規模の感染が発見されているのはカリフォルニア州であり、12月中旬には90人以上の感染が報告された。感染者はロスアンゼルスのディズニーランドを先月訪問した人達であると言われている。パーム.スプリング近くのパーム.デザート高校では66人の生徒が感染した為、28日同州の保健当局は、ワクチンを接種していない学生に2月初旬までの自宅待機を命じた。サンフランシスコでも、特定の子供の両親に自宅待機を命じたケースがあると報告されている。29日のAPによると、同州の保健当局は79人が感染し、その内52人の感染源はディズニーランドであると報告した。感染者のほとんどはワクチンを接種していないため、当局はワクチンを受けるよう緊急要請している。
CDCによると、麻疹は咳やくしゃみなどで大気中に拡散したウイルスを呼吸することで感染する。非常に伝染性が強く、MMR(新三種混合ワクチン)を受けていない人は最大2時間で感染する。ワクチン未接種の米国居住の国際旅行者、またはワクチンを接種していない外国人観光客は麻疹に晒される危険性がある。世界で約2,000万人が毎年予防接種を受けているが、米国では2014年1月1日から7月18日の期間に20州で580人が感染した。麻疹の症状は発熱で始まり、他の可能な症状は咳、鼻水、赤目、下痢、耳感染があり、小さな赤い斑点の発疹が体中に広がる。この病気のリスクは、特に赤ちゃんや幼児に高く、2001年から2013年には37から220件が報告され、5歳以下の子供の28%は病院で治療する必要があった。肺炎などの重篤な肺感染症、脳障害、難聴などの重大な合併症があり、最悪の場合は死に至る。
しかし近年、ワクチン接種のキャンペーンにより、世界的に麻疹の死亡率は大幅に減少した。WHOの報告によると、2000年の世界の死亡率は推定733,000人で、2008年の推定164,000人から 78%減少した。2008年の死亡数は、東南アジアで126,000、アフリカで28,000、地中海東岸で7,000、西太平洋で2,000、欧米で1,000である。この期間中、麻疹の死亡減少率は東地中海で93%、アフリカ地域で92%、西太平洋地域で92%、東南アジア地域では46%である。
米国での麻疹は、2011および2013年に200件前後の報告があったが、他の年はほとんどマイナーな状態であった。しかしCDCによると2014年にはアラバマ、カリフォルニア、コロラド、コネチカット、ハワイ、イリノイ、インディアナ、カンザス、マサチューセッツ、ミシガン、ミネソタ、ミズーリ、ネブラスカ、ニュージャージ、ニューメキシコ、ニューヨーク、ノース.キャロライナ、オハイヨ、オレゴン、ペンシルベニア、サウス.ダコタ、テネシー、テキサス、ユタ、バージニア、ワシントン、ウィスコンシン州で644件が報告された。 2014年の多くのケースはフィリピンから持ち込まれたものである。 2011年にはヨーロッパの30カ国以上で流行し、米国での感染は多大な蔓延があったフランスから持ち込まれたものであるとCDCは述べている。
長年、麻疹はさほど注目されていない病気であったが、昨年から再度急速に流行し始めため懸念が拡大し、カリフォルニアではワクチン未接種の子供の通学を禁止する声が高まっている。しかし、宗教的理由または副作用を恐れて、一部の両親が子供のワクチン接種を拒否している為、そのような家族に対して怒っている家族もいるという。今年は特に子供に人気のあるディズニーランドが感染源であり、急速に拡大しているため注意を促されている。