日本を二分する安倍首相の安全保障論議

10日以上続いた人質危機の無惨な結果は、日本が突然米国および西洋の同盟国が直面している暴力の類いと同様の危険に晒されていることを気付かせるきっかけになった。湯川および後藤両氏殺害による極端な暴力に直面した日本は、国民が激怒している最中、安倍晋三首相は「テロリストにそのつけを支払わせる」と表現し、復讐を暗示する発言をしたと言われている。長い間平和主義国であった日本は大きく揺れ動き始めている。

安倍氏の反応に多数の著名な日本人がコメントしている。ニューヨーク.タムス(NYT)によると 元防衛副大臣長島昭久氏は、「日本は外交においてこのような西洋式の表現をしたことはない。彼(安倍)は自分の言葉を後押しする手腕を日本に提供するつもりなのか」とツイッターに投稿した。阿部氏に外交上の助言をしている元高官の日本人外交官である宮家邦彦氏は「これは日本の9.11です。日本の善意と高貴な意図は、危険な世界からそれを保護するのに十分であろうとの空想を止める時です。アメリカ人はこの厳しい現実に直面している、フランス人も直面している、そして今度は我々もそうです」と述べた。2年前に就任した 「意志の強い保守派」の安倍氏は、第二次世界大戦での敗戦後に受け入れられた平和主義の受動的な日本を変えるため、世界の出来事にもっと積極的な役割を果たす国になることを目指している。複数のアナリストや元外交官は、野蛮な殺害は日本がグローバルな舞台の第一歩を踏み出すため「重要なテスト」であると述べた。アナリストや外交官が提起している疑問は、殺人のトラウマは国際的な知名度を高める日本の意志を弱体化させるかまたはその決意を強化するかという点である。

湯川および後藤両氏が殺害される前に2つのビデオが紹介され、後藤氏を殺害する寸前、イスラム国家(ISIS、ISIL)の殺人者は、日本人は世界の何処にも安全なところはないと警告し、「日本の悪夢を始めよう」と脅迫した時から日本の新たなチャレンジが始まったとNYTは伝えている。一般の日本人は、米国が先導している空爆キャンペーンにさえ関与していないのに、ISISはその関係国の市民と全く同じ残酷な方法で、日本の市民も殺害していることに憤りを感じている。後藤氏を解放するため「私は健二です」のプラカード掲げてオンライン.キャンペーンを始めた映画監督のニシマエ.タカ氏は「私は以前感じたことがない、深い絶望と焦点の定まらない怒りを感じた」と共同通信に語ったという。

そのような怒りが「イスラム国家の脅威を拒否し、中東における日本の認知度を高める」阿部氏の努力を支援するため、日本が決意する機会を与えているのかも知れない。多くの日本人は自国の脆弱性を減少する方法を議論することで、この新しい現実に適応する心構えがある側面もある。日曜日朝の政治討論番組で、政治家は日本に入国する外国人のスクリーニングを強化し、海外の諜報機関を設定し、海外に住む150万人以上の日本人を保護するため、日本の制限された軍隊がもっと自由に海外で行動するための新しい法律を制定することなど、安全保障を強化する方法を提起している。元日本大使の藤崎一郎氏は「私は日本人が引き下がる兆候は表われているとは思わない。彼らは非常に怒っている。 事実、人々はテロリスト.グループに対抗するため団結し立ち上がっているのは驚きである」と語った。

しかし、東京大学の政治専門家久保文昭氏は「議論は今から始まる。人質危機の前から意見は分かれていたが、さらに分裂することを証明するかもしれない」と述べた。批評家は安倍氏の無謀な2億ドル決定が負け戦の一因になったと指摘している。 日本の名誉を引き上げる阿部氏の政策は、遠い国での戦争に日本を巻き込む可能性があることに既に多くの日本人は恐怖を感じている。東京郊外に住んでいる61歳の技術者浜田博之氏は、米国が先導しているイスラム国に対する努力にこれ以上深く関与する事に反対し「暴力が暴力を生む終わりのないサイクルに陥ることを恐れている」と語った。

一方、まだ米国の防衛に依存している日本を米国のグローバル.パートナーにする安倍の努力を強く支持している人達もいる。阿部氏は数週間後、攻撃を受けている有志国の援助を可能にする軍の役割を拡大する為、法改正を推進する予定である。しかし、阿部氏は非軍事的役目を制限したいと注意深く主張し「どの国もテロから完全に安全ではない。我々はどのように ISILの影響を減少し、過激主義に終止符を打つのですか?日本はこれを達成するその一役を果たさなくてはなりません」と先週議会に語ったという。阿部氏は、2億ドルはあくまでも人道的援助の為であることを強調し、イスラム国に対抗する国に援助する日本の「非致死援助」を増大すると宣言した。東京大学の久保氏は「イスラム国家の残酷さは、日本に厳しい新たな現実を見せた。私たちは今、他の国と同様に危険に直面していることを悟った」と語った。

テロリストに対抗するための安倍首相の安全保障議題は、2名の日本人が殺害された後、益々論争的になっている。世界が前代未聞の残虐で無謀なテロリストの脅威に直面し始めた昨年から、日本は既にイラクやシリアで戦っている同盟国、特に米国のテロ戦略に対する単なる傍観者ではなかった。ISISと戦う努力の一役を果たすための貢献を開始した日本は今さら後退することは面目上出来ないと思われる。従って、日本の専門家は引き続き、どのような方法が湯川および後藤両氏の悲劇を繰り返すことなく、人道的援助を維持できるのかを論議するべきである。少なくとも、日本国内からシリアに旅行しISISに加入する若者の動きを阻止することも日本ができる多大な努力である。

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