立候補を宣言した共和党大統領候補者は17人であったが、昨年のある時点までに5人が辞退した為、現在12人が残っている。今年上半期までには半数になることが予測されている。民主党は6人が立候補したが、3人が辞退し、昨年の秋から3人の候補者が競っている。複数の予測市場の調査を含む総合評価に基づく両党それぞれの候補者の指名確率が予測されている。5の基準による総合評価はヒラリー.クリントンが圧倒的に有利であることを示唆している。また、2016年総選挙には幾つかの注目すべき要点がある。
ニューヨーク.タイムス(NYT)によると、現時点で「世論調査よりも実質的に良好な記録がある」予測市場の推定に基づく指名確率は民主党の場合、ヒラリー.クリントンが88%、バーニー.サンダースは11%、マーティン.オマリーは1%である。共和党の場合、マルコ.ルビオ33%、ドナルド.トランプ28%、テッド.クルーズ23%、ジェブ.ブッシュ11%、クリス.クリスティ5%である。総合的評価による2016年大統領指名予測の基準は、① 複数の予測市場の確率、② 議会メンバー及び知事による支持数、③ アイオワ(IA)での支持率、④ ニューハンプシャー(NH)での支持率、⑤ 寄付金総額を総合的に評価し決定したものである。従って、NYTは単に世論調査だけで判断するより正確であると述べている。各候補者の上記評価基準の順位は下記の通りである。
| ① 予測市場 | ② 支持数 | ③ IA | ④ NH | ⑤ 寄付金 | |
| クリントン | #1 | #1 | #1 | 2 | #1 |
| サンダース | 2 | 2 | 2 | #1 | 2 |
| オマリー | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
| ルビオ | #1 | 2 | 3 | 2 | 3 |
| トランプ | 2 | 10 | 2 | #1 | 10 |
| クルーズ | 3 | 3 | #1 | 3 | 2 |
| ブッシュ | 4 | #1 | 5 | 6 | #1 |
| クリスティ | 5 | 6 | 7 | 4 | 5 |
| ① 予測市場 | ② 支持数 | ③ IA | ④ NH | ⑤寄付金 | |
| クリントン | 88% | 76.5% | 50.0% | 43.6% | $9,770万 |
| サンダース | 11% | 1.2% | 39.0% | 48.6% | $4,150万 |
| オマリー | 1% | 0.4% | 6.4% | 2.2% | $360万 |
| ルビオ | 33% | 5.7% | 12.6% | 14.2% | $4,860万 |
| トランプ | 28.% | 27.4% | 28.4% | ||
| クルーズ | 23% | 3.3% | 30.2% | 11.0% | $6,490万 |
| ブッシュ | 11% | 8.8% | 4.8% | $1.33億 | |
| クリスティ | 4% | 10.4% | $1,820万 | ||
| カーソン | 8.6% | $3,160万 | |||
| ポール | 3.3% |
世論調査は注目を引くが、初期段階での判断基準としてはさほど重要ではない。指名選挙での見えない重要な要素は政治家、党のリーダー、寄付者の支持状況により、誰が指名されるかを予測する上で良好なガイドであるとNYTは指摘している。
| 議会メンバー | 知事 | |
| クリントン | 180 | 12 |
| サンダース | 3 | 0 |
| オマリー | 1 | 0 |
| ブッシュ | 29 | 0 |
| ルビオ | 19 | 0 |
| クルーズ | 11 | 0 |
| ポール | 11 | 0 |
この評価結果は、総体的にクリントンがかなり有力であることを示唆している。共和党候補者の場合、5つの全基準で申し分のない有力な候補者は存在しないため、最終的に指名される可能性がある候補者は不明である。いずれにしても、2016大統領選は幾つかの注目すべき要点がある。
⑴ 無党派州の有権者は重要な選挙の鍵を握っているが、特にアイオワ、フロリダ、コロラド、ネバダ、ニューハンプシャー、バージニア州の有権者は、最も有力な大統領候補者に投票する傾向がある。⑵ 従来共和党州であった幾つかの州は人口動態的な変化により、投票パターンも変化する可能性がある。特に、アラスカは多様民族の人口層が増えている。サウス.キャロライナはヒスパニック系の人口が増加している。ノース.キャロライナは黒人およびヒスパニックの人口が増えている。⑶ 大統領選に加えて、議会選挙、知事選、州議会メンバーの選出など複数の選挙が行なわれる。特に、フロリダ、コロラド、オハイオ、ネバダ、ノース.キャロライナ、ペンシルベニア、ニューハンプシャー、ウィスコンシンの8州はこのような多種の選挙が行なわれる重要な州である。⑷ 無党派州の特徴は、他民族の人口層が目立っていることである。無党派州の有権者は関心のある課題が明白であり、移民問題もそのひとつである。従って、二つのキャロライナでヒスパニック系有権者の投票参加は重要な鍵を握る。