昨日のスーパー.チューズデイ(ST)でヒラリー.クリントンおよびドナルド.トランプは予測どおり楽勝した。テキサスを除くほぼ全ての州でトランプが勝利するとの予測は完璧ではなかったが、トランプの優勢を阻止する運動は最早効力がないことを示唆した為、共和党主流派にとってほぼ絶望的な結果となった。クリントンはバーニー.サンダースとの明確な距離を置くことに成功したが、複数の共和党候補者はトランプに対して今後益々熾烈な争いを展開することを示唆した。これに加え、別の最強の敵クリントンが新たなトランプのターゲットになることを明白にした。
コロラド州およびアメリカ領サモアを含まない11州の共和党予備選結果は、トランプが北東および南部での7州を制覇し、テッド.クルーズは予測通り自州のテキサスを含め3州で勝利した。マルコ.ルビオはトランプ攻撃のスピーチに効力を発揮したミネソタ州で勝利し、バージニア州ではトランプと接戦であった。民主党の対戦ではアラスカとサモアを除く11州の予備選でクリントンは7州、サンダースは4州を確保した。
表1:共和党候補者の投票結果
| 州名 | 勝利者 | 投票率 | 2位 | 投票率 |
| アラスカ | クルーズ | 36 % | トランプ | 34 % |
| アラバマ | トランプ | 43 % | クルーズ | 21 % |
| アーカンソー | トランプ | 33 % | クルーズ | 31 % |
| ジョージア | トランプ | 39 % | ルビオ・クルーズ | 24 % |
| マサチューセッツ | トランプ | 49 % | ルビオ・ケイシック | 18 % |
| ミネソタ | ルビオ | 37 % | クルーズ | 29 % |
| オクラホマ | クルーズ | 34 % | トランプ | 28 % |
| テネシー | トランプ | 39 % | クルーズ | 25 % |
| テキサス | クルーズ | 44 % | トランプ | 27 % |
| バーモント | トランプ | 33 % | ケイシック | 30 % |
| バージニア | トランプ | 35 % | ルビオ | 32 % |
表2:民主党候補者の投票結果
| 州名 | 勝利者 | 投票率 | 2位 | 投票率 |
| アラバマ | クリントン | 78 % | サンダース | 19 % |
| アーカンソー | クリントン | 66 % | サンダース | 30 % |
| コロラド | サンダース | 59 % | クリントン | 40 % |
| ジョージア | クリントン | 71 % | サンダース | 28 % |
| マサチューセッツ | クリントン | 50 % | サンダース | 49 % |
| ミネソタ | サンダース | 62 % | クリントン | 38 % |
| オクラホマ | サンダース | 52 % | クリントン | 42 % |
| テネシー | クリントン | 66 % | サンダース | 32 % |
| テキサス | クリントン | 65 % | サンダース | 23 % |
| バーモント | サンダース | 86 % | クリントン | 14 % |
| バージニア | クリントン | 64 % | サンダース | 35 % |
1日のSTの投票結果は、反主流派のトランプが大半の州で勝利し、極右派のクルーズは3州で指名を獲得した為、主流派共和党には絶望的であり、混乱と怒りを更に促進する状況になった。ルビオは、トランプの勝利が7州に留まった原因は彼のトランプに対する攻撃に効果があったからであると主張し、今後も挑戦し続ける意志を表明した。事実、ミネソタはルビオを支持し、トランプを拒否した州であるが、ルビオは同州アノーカ群での最後のキャンペーンでトランプを「詐欺師」であると攻撃した。ルビオは政策をアピールするよりライバルの弱点やスキャンダルを暴露する方が効果的であることを学んだと言われている。
クルーズは、テキサスの他にアラスカとオクラホマで勝利した為、今後トランプに対抗し、打破可能な候補者は彼であると主張した。誰かがキャンペーンから辞退すれば、その票は彼に流れるため、トランプとの距離が縮まることで、トランプの指名確保を阻止する可能性が高くなると指摘した。ベーン.カーソンは2日、キャンペーンで前進が見られないことを理由に3日デトロイトで開催される共和党討論会に参加しないと公表した。同日ジョン.ケイシックは支持率も極度に低下し、STでも惨敗であったカーソンに辞退を奨励した事を報告したが、まだ公式な辞退を表明していない。ケイシックはバーモント州でトランプと接戦になり結局敗北した。彼は自州のオハイオ州および接戦が予測される8日のミシガン州での戦いでまだチャンスがあるため、彼を含めてクルーズ及びルビオの3人が居残った場合、トランプが代議員数を増やす事を阻止することに役立つ可能性がある。
クリントンとサンダースはマサチューセッツ州で際どい接戦に直面した。クリントンはサンダースの出身州であるバーモントでほとんど勝利の余地はなく、彼は自州で信頼されていることを明白に示唆した。クリントンはアラバマ、アーカンソー、ジョージア、テネシーなど黒人の多い州で圧倒的に楽勝した。サンダースは、ウォール街にクリントンをリンクさせることをキャンペーンの戦略にしているが、STの投票結果は多くの州でそのような戦略に効果がない事を示唆した。少なくともクリントンはサンダースを明白に引き離した為、STはクリントンに機能的であったことを示唆した。
クリントンは先月27日、サウス.キャロライナ州での勝利スピーチで愛情と親切が米国に必要であると語ったが、昨夜も「今日アメリカで我々に必要な事は愛情と親切だと思います」と述べ、「私達と彼等を分裂させようとすることは間違っています。私達はアメリカを分裂するようなことをさせません」と語った。多数の政敵に対する侮辱と人種差別的発言で批判されたトランプを意識し、アメリカは既に偉大であると述べ、 国を分裂することは間違っていると数回指摘した。トランプは、既にヒラリーの政治経歴について「彼女は長く居すぎる」とコメントとしているが、ST直後からクリントンに注目し始めたと言われている。ヒラリーはトランプの勝利の障害になることが明白になった現在、彼の新たな攻撃のターゲットは彼女であることを示唆している。