ドナルド.トランプ大統領の就任後から既に50日以上が経過したが、まだ多くの政治任命者の席はかなり空席状態であり、指名及び任命プロセスは記録的にスローである。現時点で、数名の長官及びほぼ全ての副長官の席はまだ埋まっていない。世界の各地に駐在する米国大使は一部指名されたが、まだ誰一人承認されておらず、重要な同盟国の大多数の大使は指名されていない。つまり、世界各地の大使館では大使が不在の状況である。驚くことに、トランプ政権は歴史的に最も重要な行政組織の一つである部署の縮小を図っている為、大幅に予算削減する予定である。
政治任命者は大統領、副大統領、長官又は局長によって指名された職員に言及する。政権下では通常3,500人以上の新たな政治任命者が雇用され、約1,000は上院議会の承認を必要とする。上院委員会の聴問会及び上院議員の投票を必要とする政治任命者は、全行政部の長官及び副長官、米国最高裁及び米国連邦控訴裁判所の判事、独立機関の局長、連邦政府の弁護士、米国大使などが含まれる。ホワイトハウスで直接大統領を援助する大統領首席補佐官、アドバイザー、報道官、安全保障顧問については上院議会の承認を必要としない。加えて、多くの空席は上院の認可を必要としないが、未だに約2,000の空席が埋まっていない状況である。トランプ氏または彼の上級官は連邦政府を通して、まだ少なくとも約120 の行政ポジションを指名する必要があるが、歴史的に指名プロセスが遅れている。以下は トランプ政権の最新の閣僚決定状況である。
| 行政省名 | 確定長官名 | 任命日 | 副長官 | 他未定 |
| 国防総省 | ジェイムス.マティス | 1/20 | ボブ.ウォーク | 28未指名 |
| 国務省 | レックス.ティラーソン | 2/01 | 未指名 | 7未指名 |
| 財務省 | スティーブン.マヌーチン | 2/13 | 未指名 | 21未指名 |
| 国土安全保障省 | ジョン.F.ケリー | 1/20 | 未承認 | 7未指名 |
| 内務省 | ライアン.ジンキ | 3/01 | 未指名 | 3未指名 |
| 司法省 | ジェフ.セッションズ | 2/08 | 未承認 | 1未承認 2未指名 |
| エネルギー省 | リック.ペリー | 3/02 | 未指名 | 6未指名 |
| 商務省 | ウィルバー.ロス | 2/ 27 | 未承認 | 9未指名 |
| 中小企業管理 | リンダ.マクマホーン | 2/14 | 未指名 | 5未指名 |
| 運輸省 | イレーン.チャオ | 1/31 | 未承認 | 3未指名 |
| 農務省 | ソニー.パーデュー | 未確認 | 未指名 | 7未指名 |
| 労働省 | アレックス.アコスタ | 未確認 | 未指名 | 2未指名 |
| 保健福祉省 | トム.プライス | 2/10 | 未指名 | 1未指名 |
| 住宅都市開発省 | ベン.カーソン | 3/02 | 未指名 | |
| 教育省 | ベッツイ.デヴォス | 2/07 | 未指名 | 5未指名 |
| 退役軍人省 | デイヴィッド.シュルキン | 2/13 | 未指名 | 3未指名 |
| 環境保護庁 | スコット.プルート | 2/17 | 未指名 | |
| 国連大使 | ニキ.ヘイリー | 1/24 | ||
| F.B.I | ジェイムス.コミ | |||
| C.I.A | マイク.ポンペオ | 1/23 | ||
| 他の独立機関 | 21未指名 |
注記:国防総省の副長官ボブ.ウォークは 2014年 5月1日からオバマ政権下で 指名された人物である。この部署で2名が指名されたが、まだ上院議会で承認されていない。国務省では1名がオバマ政権からの継続者である。財務省では2名が指名されたが、まだ承認されていない。財務省の部門には オバマ政権から3人の継続者が存在する。国土安全保障省の副長官エレイン.デュークは2010年4月までオバマ政権下での管理者であった。ジェイムス.コミはオバマ前大統領による政治任命者として2013年9月からF.B.Iのディレクターである。保険福祉省下で2名が指名されたが、承認されていない。
トランプ政権下の部署はほとんど副長官が指名されていない。 また、現在、歴史上最も重要な部署の一つである国務省は縮小のターゲットになっているため、国務長官レックス.ティラーソン下には、各部門の重責が埋まっていない。そのような状況で、人の出入りが極度に減少しているため閑散としていると報告されている。2月末に公表されたトランプ氏の予算案は、国務省に対する予算37%の削減、外国政府への援助減少、国連プログラム資金提供の50%を削減すると公表している。この政権下の一部部署の予算削減は人員も切り詰める可能性があると言われている。
トランプ政権下での政権交代のプロセスは、慣例の規定を破る記録的な動きがある。先週、司法省の長官ジェフ.セッションズは3月10日、突然、まだ辞職していない政治任命者である46人の司法長官は早急に辞職するべきであると公表した。通常、従来の大統領は後継者が確定するまで、前大統領による政治任命者を保持する慣わしがあるが、トランプ氏は1月20日の就任式前、世界の各地に駐在するオバマ大統領による政治任命の米国大使は全員20日前に辞職するよう命令した。日本に駐在したキャロライン.ケネディはトランプ氏就任式の数日前、送別挨拶の最初と最後にそれぞれ一言日本語で挨拶した。驚くことに、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、トルコ、韓国を含む30か国以上の米国大使はまだ未指名の状態である。一方、イギリス駐在の米国大使にはウッディ.ジョンソン、カナダにはケリー.クラフト、 中国にはテリー.ブランスタッド、イスラエルにはデイヴィッド.フリードマン、イタリアにはルイス.アイゼンバーグ 、日本にはウィリアム.ハガティ、ロシアにはジョン.ハンツマンがそれぞれ指名されたが、まだいずれも上院議会で承認されていない。