ロシアが2016年の選挙に干渉した事実は既に証明されているが、トランプ大統領及び彼の陣営がロシアと共謀したかどうかについてはまだ結論に至っていない。現在幾つかの上院情報委員会による調査状況が報告されている。その状況下で、トランプ大統領の弁護士チームは特別捜査官ロバート.ミュラーに対する態度を変えた。トランプ陣営の幾人かの主要メンバーに対する調査は長期的になる可能性がある。外国の選挙に影響を及ぼす政治広告はグローバル.ソーシャル.メディア時代の新たな挑戦であるが、一部の州は民主主義を保護するため、ソーシャル.ネットワークの役割を伴う規制を求める最初の兆候がある。
4日NPRによると、上院情報委員会の共和党委員長リチャード.バー及び民主党副委員長マーク.ワーナーは記者会見で、昨年の大統領選を標的としたロシアの影響力のある工作員と共謀したアメリカ人がいるかどうかを調査しているが、情報委員会はまだ何らかの結論を出していないと述べ、現状は不完全であると報告した。しかし、両氏は多数のインタビューや書類の検討後に明白になった現状を報告した。その要点は ⑴ 米国と西洋を標的にしたロシアの「積極的措置」のキャンペーンは昨年の選挙日まで停止しなかった。ロシアの選挙妨害は今後も続く脅威があるため、何らかの公的報告を発表することを希望しているが、その明確な日付を設定していない。⑵ 上院情報委員会は250時間相当のインタビュー及びキャンペーン資料や秘密の諜報報告を含む10万の文書を検討したが、暫定的な結論を出していない。今後収集したすべての資料を吸収し、今月25回のインタビューを継続する予定である。⑶ フェイスブックが議会に提供した数千の広告は 2015年から今年初期までに約1,000万人のアメリカ人が読んだ可能性があることを認識した。両氏はソーシャル.ネットワークから知りたいことが多数あるため、フェイスブック、ツイッター及びグーグルの代表者を11月1日に予定されている公聴会に召喚している。⑷トランプ大統領がFBIディレクターであったジェイムス.コミを解雇したことで、トランプに司法妨害があったかどうかに関する上院情報委員会の捜査は「論理的な終焉」に達し、その決定は主に特別捜査官ミュラーが行い、上院司法委員会でも捜査は続くことを示唆した。⑸ ミュラーは、トランプ.ドシエと呼ばれる反トランプの調査記録をまとめた著者であり、元イギリスの調査官クリストファー.スティールと面会した。一方、上院情報委員会はスティールとのインタビューを設置する為の協力が得られないとして、これに関する委員会の調査も「未完成」で終わることを示唆した。
この発表後、トランプの弁護士チームは彼らの戦略を変えた。7日のニューヨーク.タイムスによると、トランプ大統領の弁護士チームは、トランプ大統領はジェイムス.コミを5月に解雇したが、この捜査において司法妨害を犯していないことを希望し、ロシアの選挙干渉においてトランプは共謀していないとの推定に基づき、その楽観的結論を急ぐため、以前より前向きな姿勢で特別捜査官ロバート.ミュラーに協力している。ミュラーに要求されている電子メール、書類、及びメモ提出の要請に迅速に対応し、ホワイトハウスの関係者はインタビューに応じる予定である。これは、最初ミュラーを批判し、抵抗を示していた時よりトランプの弁護士チームの態度が非常に変わったことを示唆している。しかし、トランプの一部の弁護士は提供した書類や インタビューでの協力を通して、大統領が犯罪を犯したことを示唆していない場合でもミュラーはトランプが調査の対象にはなっていないと即時に公表するかどうかについては懐疑的である。ミュラーと共に司法省を率いた経験のある著名なホワイトカラー弁護士のバーバラ.ヴァン.ゲルダーは、ロシアと直接関連があることが判明している最初のキャンペーン.マネージャーであったポール.マナフォート及び最初の国土安全保障顧問であったマイケル.フリンに対する捜査が公開されている限り「ミュラーはそのような声明を出すつもりはない」と述べ、ホワイトハウスに保証を与えることは非常に難しいと語った。しかし、トランプの弁護士チームの協力的戦略は「政権に垂れ下がっている雲を解消する最も良い機会になる」として、数ヶ月後に「トランプ氏はロシア調査の標的ではないとの宣言があることを希望」し、特別捜査官ミュラーに可能な限り協力しているようである。
しかし、議会委員会の主要メンバーは昨年6月トランプ.タワーでロシア政府に直結しているロシアの女性弁護士ナタリア.ヴェセルニッカヤを含む複数のロシア人と会合を持ったトランプの長男を見逃していない。トランプ.ジュニアは先日、個人的に上院情報委員会でのインタビューを受けたが公聴会での証言要求が高まっている。上院司法委員会の共和党委員長チャック.グラスリー上院議員は、ドナルド.トランプ.ジュニアは最終的に司法委員会での公聴会で公式に証言する必要があると述べた。グラスリーは司法委員会の主な責任者である民主党のダイアン.フェィンスタインが強く要求しているため「それを避ける方法はないと思う」と5日CNNに語った。この会合にはマナフォート及びジャレッド.クシュナーが同席しているため、上院情報委員会もマナフォート及びクシュナーが公聴会で証言することを望んでいる。
3日ニューヨークの州上院民主党議員トッド.カミンスキーは政治的広告を誰が支払っているかをソーシャル.メディアに公開することを要求する法案を紹介した。カミンスキーはフェイスブックのCEOマーク.ザッカーバーグに対して、彼のソーシャル.メディア.プラットフォームが、彼の地区の「有権者を欺く」ためどのように使われたかを説明するよう要求し「それは有権者に嘘をつくことの一つです。責任を負うことなく、匿名でそれを可能にすることも問題です」と語った。この法案は政治的な内容の電子メールでのメッセージに対しても同じ要求を課すことになる。この動きが連邦レベルに進展するかどうか不明であるが、敵対国の選挙干渉による多大な民主主義の弱体化を懸念する他のリベラル州もニューヨークに続く可能性はある。
トランプ.ジュニアはクリントンを汚すための情報を得ることに積極的であったことは既に知られている。彼はヴェセルニッカヤとどのような会話を交わし、どのような情報を得たのか、その情報の全てを捜査当局に提供したのか、接戦州を含む21州の選挙システムにハッキングしたロシア工作員と調整があったかどうかなど、米国民による彼に対する疑問は多数ある。非常に慎重に深く静かな捜査を進めている特別捜査官ミュラーは、権威ある法律事務所で起訴及び刑事弁護の両方の経験豊かな多数の弁護士チームを率きながら、ニューヨーク市の司法長官とも提携し捜査を進めている。彼の捜査は、司法妨害、ロシアとのビジネスとのコネクション及びトランプ組織の資金洗浄、ロシアと関連があるマナフォー及びフリンの財務的側面、ロシアの工作員による米国選挙システムのハッキングとトランプ陣営との関連性の有無など、非常に多岐に及んでいる。つまり、司法妨害、資金洗浄、金融詐欺、腐敗、外国の贈収賄、組織犯罪の角度からの複雑で広範な捜査に加えて、ロシア人による偽造アカウントでフェイスブックに3,000以上の政治広告が掲載されたことが判明した後、複数の主要ソーシャル.メディアも含まれる捜査のスケールは更に拡大した。トランプの言動によって引き起こされる日々の政権の混沌に加えて、ロシア関連調査は過去に前例のない驚異的な規模である。