トランプ大統領の支持率は歴史的に低下し、同時期の過去9人の大統領よりかなり低く、1953年以来、最も不支持率が高い。その主な理由は、トランプはほとんど大統領として職務を果たしていないことであるが、国民にとって経済、人種 、医療問題、テロリズムの対処など、最も重要な課題も全て就任した1月と比較し 約10か月後には大幅に減少した。最新の世論調査はトランプ大統領の仕事ぶりを認めない率は歴史的に高いことに加えて、トランプは先月から、全国ネットのテレビ広告を利用した億万長者が推進する弾劾運動に直面している。
ワシントン.ポスト(WP)及びABCニュースの合同世論調査によると、今週アジアを訪問しているトランプの現在の仕事ぶりを認めるかどうかの質問で、認めると答えた率は37%であり、50%は強く認めていないとの回答を含めて59%が認めないと答えた。ここ数ヶ月、微妙な変化はあったが、近年歴代の大統領の中で最悪の不支持率である。別の信憑性の高い調査機関もほぼ同じ傾向である。ニューヨーク.タイム/シエナ.カレッジが10月29日から 11月2日までに調査した結果は同じ質問でトランプの仕事を支持する率は39%であり、不支持率は51%である。また今月1日から3日までに調査した超党派のギャロップによると、トランプの仕事ぶりを認める率は同じく39%であり、認めない率は56%で非常に高い。11月3日に調査した保守系のラスムセンによる支持率のみが43%であり55%の大多数は彼の仕事ぶりを支持していない。
5日に公表したWPによると、今年1月の支持率と最新の調査(10 月 29 日から11月3日)の支持率を比較すると4つの分野で全てその評価は低下した。例えば経済に対する対処は1月の 61%から 11月には44%に減少し、人種問題の対処では40%から 28%に低下した。また、医療問題の向上に対する取り組みを支持する率は44 %から26%に減少し、テロリズムに対する取り組みの評価も同時期で56%から43%に減少した。1月にはトランプの経済対処は「優れた仕事」をしているとの評価が良かったものの、約9か月間でその支持率はかなり低下し、医療問題の取り組みは特に不満を抱く国民が多いことを示唆している。
加えて、就任10か月未満の同期間内で、歴代大統領9人に比較してトランプ大統領の不支持率は非常に高い。その比較チャートは下記の通りである。
| 大統領名 | 年月 | 不支持率 | 支持率 |
| ドナルド.トランプ | 2017年 11月 | 59% | 37% |
| バラク.オバマ | 2009年 11月 | 40% | 57% |
| ジョージW.ブッシュ | 2001年 11月 | 9% | 89% |
| ビル.クリントン | 1993年 11月 | 41% | 52% |
| ジョージH.W.ブッシュ | 1989年 11月 | 20% | 76% |
| ロナルド.レーガン | 1981年 11月 | 33% | 59% |
| ジミー.カーター | 1997年 11月 | 30% | 51% |
| リチャード.ニクソン | 1969年 11月 | 29% | 56% |
| ジョンF.ケネディ | 1961年 11月 | 12% | 77% |
| ドワイト.アイゼンハワー | 1953年 11月 | 26% | 61% |
就任から約10か月後に不支持が50%以上の歴代大統領は存在しないが、トランプは同じ期間内の不支持率で最低のジョージW.ブッシュに比較して50%ポイントの差があり、最も近いビル.クリントンとの差は18%ポイントも開きがある。2001年同期間のジョージW.ブッシュの不支持率は9%で極端に低いが、その理由は約3,000人の米国人が死亡した9.11の同時多発テロ直後の対処に歴史的評価を得たためである。この64年間でトランプは、不支持率が支持率を上回る最初の大統領であり、これは近代政治史上、トランプが最も不人気の大統領であることを示唆している。更に、歴代の大統領と異なる顕著な点は、就任10か月を迎える大統領で、市民による弾劾運動に直面している人物はトランプだけである。
先月から、億万長者の一人で著名な環境活動家であるトム.スティヤーはCNNを含む複数のテレビ局での広告を利用し、トランプに対する弾劾を呼びかけている。フォックス.ニュースはその広告を引き下げたことが昨日報告された。その広告でのスティヤーのトランプに対する主張は、利益相反、ニュース組織閉鎖の脅し、司法妨害、精神的不安定な大統領による核の危険性、及びその他の論争的問題であり「明白で現存する危険」なトランプに対する弾劾を呼びかけている。50州で放送されているこの広告は、番組のコマーシャルの度に頻繁に流れているため 、巨額の資金を投資したことを示唆している。わずか就任10か月未満で富豪者が全国ネットで弾劾を呼びかけている状況に直面している大統領はトランプだけであり、これも前代未聞の風潮である。リチャード.ニクソンの場合、彼に対する弾劾は彼が二期目の時である。米国下院議会は1974 年 2月、ニクソン弾劾の決議案を通過したが、ニクソンが8月に辞職するまで彼に対する議会の弾劾の動きは半年続いた。偽証罪と司法妨害の2つの罪状によるビル.クリントンに対する弾劾も1998年12月であり、1999年2月に上院議会はこれらの告発を無罪にしたが、この弾劾も就任二期目である。スティヤーの弾劾理由は、過去の2例に比較するともっと深刻であるが、共和党が支配する議会はトランプに対して「何もしていない」というのがスティヤーの行動を促す動機になっているようである。これは50,000人以上の精神科医に次ぐ運動である。