米国はあまりにも銃による大量殺戮事件が多すぎるため、それに慣れている国民の神経は麻痺し、異常な状況が正常化しているという特異な国である。5日テキサス州の小さな町の教会で起きた大量殺戮は同州の歴史上、最大規模の銃の暴力事件である。米国は世界で最も銃の数が多く、精神健康の問題を抱える人口層が圧倒的に多い国である。最悪にもトランプ大統領は、精神異常者が銃購入を困難にするオバマ前大統領の規制を廃止したため、精神異常者が銃アクセスを容易にしたと頻繁に批判されている。月曜日東京での記者会見で、日曜日の事件は精神異常者の責任であり、銃には関係ないと述べたことで更に反感を招いた。専門家は精神異常者が多いほど、銃乱射の大量殺戮事件も多いとの相関関係を否定した。
5日テキサス州サンアントニオの郊外にあるサザーランド.スプリングスの小さなバプティスト教会で起きた銃撃事件で 26人が死亡し、教会参加者のほぼ全てが軽重症を負い、少なくとも20人は重症を負った。この銃乱射事件の捜査は進行中であるが、犯人デヴィン.パトリック.ケリーは2010年に空軍に入隊し、ニューメキシコ州のハローマン空軍基地で供給物を各部署に配備する任務に従事した元兵士であり、家庭内暴力で起訴された犯罪歴があった。7日のニューヨーク.タイムスによると、犯人は2012年彼の妻に対する暴行及び義息子である幼児の頭蓋骨を傷つけた家庭内暴力の犯罪歴があった。空軍はこの犯罪による軍事裁判記録を連邦データベースに転記しなかったため、ケリーは過去4年間で、合法的に軍隊スタイルのライフル及び他の3つの銃を入手した。空軍は、元空軍兵士であったケリーの2012年の犯罪記録の対処に関する調査を開始したとの声明を発表した。2014 年初期、コロラド州エルパソ郡に住んでいたある時点で動物に対する虐待、怠慢、残虐行為の軽犯罪で起訴された。
アジアを訪問しているトランプは、米国時間月曜日の午前中、東京での阿部首相との合同記者会見で日曜日に起きたテキサス州の教会での大量銃撃は「銃の状況ではなく、最高水準の精神衛生上の問題」であるとし、米国には多数の精神病者がいると語った。この発言に対してトランプは鋭く批判されている。ケリーは実際に精神異常者であったかどうか、または精神科医の治療記録があったかどうかは不明である。しかし、性格及び態度に問題があり、精神衛生施設に拘束されていたが2012年には逃亡し、2013年には強姦による調査の対象になっていたと報告されている。彼は教会内の人々に約4分間乱射し続けた後その場を去ったが、自殺したと報告されているため、明白な犯罪の動機は不明である。事件前、義母と何らかのトラブルがあり、その義母に対して怒りを表明し脅していたと言われている。
トランプはこの犯人が精神異常者であると宣言したが、米国に精神異常者が多いことを理解しているなら、なぜ2月に精神病の人々が銃の購入を困難にするオバマ前大統領署名の規制を廃止する法案に署名したのかと疑問視されている。トランプは、銃は問題ではないと述べ、銃規制の否定を示唆したため、一部の関係者は反応した。2011年アリゾナ州ツーサンでの銃乱射事件で頭を射たれ、奇跡的に生存した元下院議員ガブリエル.ギフォードが創始者である銃規制グループの取締役ピーター.アンブラーは「トランプは間違っている。次から次に判明する研究結果は銃規制が強化された場合、人命を救うことを示している。これは最悪の偽善者であることを示唆している」とNBCニュースに語った。また「大統領としての彼の最初の行動の1つは、潜在的に無責任で精神的に無能な人々が銃購入を可能にすることを防ぐ新しい規制を廃棄した」と指摘した。アンブラーは「精神健康を非難することは、銃ロビー演技の中で議会を麻痺させるための戦略である。ドナルド.トランプの目標は、我々のリーダー達は銃の暴力を防ぐ力がないと人々に思わせることである」と述べた。コネチカット州米国上院民主党議員リチャード.ブルーメンサルは「特定の状況における精神健康と銃の暴力の間の如何なる繋がりも、常識的な銃暴力措置の怠惰の口実にはならない」とNBCに語った。
米国は銃の暴力で死亡する率が世界で最も高い。11月6 日に公表されたNPRの調査によると、2016年に10万人当たりの死亡は米国が3.85で最も高く、次にドイツ0.12、インドネシア0.10、ルーマニア0.09、アイスランドとイギリスは0.07、オマーンと中国は0.06、韓国0.05、日本0.04、シンガポール0.03の順である。これは10万人あたり0.48人の死亡者を抱えるカナダの死亡率の8倍であり、デンマークでの死亡者数10万人当たり0.14人に比べて27倍高い。エルサルバドル(10万人あたり40.29)、ベネズエラ(34.77)、グアタマラ(26.81)、コロンビア25.94、ホンダラス(20.56)など麻薬密売及び人身売買で人権が崩壊し、暴力が日常茶飯時に起きているこれらの中央アメリカ及びその他の戦争国を入れると米国の銃による死亡率は31位にランクが下がるが、これらの国と比較することは基準的に無理がある。
しかし、米国は驚異的に銃の数が多い。7日のニューヨーク.タイムスによると、米国の人口は世界人口の4.4%に過ぎないが、世界の銃の42%を所持している。 アラバマ大学のアダム.ランクフォード教授の2015年の研究によると、1966年から2012年にかけて、世界中の銃乱射による大量殺戮の銃撃者の31%はアメリカ人であった。人口を考慮した調整は、1,000万人以上の国々でイエメンだけが大量殺戮の銃撃率が高い。イエメンは米国に次いで、世界で 2番目に銃所有率が高い。ランクフォード教授は、国の銃所有率は大量銃発射の経験と相関関係があることを発見した。この相関関係は彼が米国を除外した時でさえ保持され、彼の母国に特有な他の要因では説明できないことを示している。殺人率を管理した時もそれは保持され、大量射撃は銃にアクセス可能な社会の状況が暴力の基準レベルよりもっと良く説明したことを示唆している。加えて、精神健康の問題が米国で目立っているような違いがあるなら、そのデータは大量射撃の少ない他の国の人々よりもアメリカ人はもっと精神的健康問題があることを示すはずである。しかし、米国の精神健康医療支出率、1人当たりの精神健康医療専門家数、及び重度の精神障害率は全て他の裕福な国と同じ線である。2015年の研究はアメリカの銃による死亡のわずか4%が精神健康問題に起因すると推定されている。ランクフォード教授は、自殺率の高い国では大量銃射の割合が低い傾向があり、精神保健上の問題は大量射撃に相関しているとの期待とは逆であると説明している。
USNews によると、米国はうつ病、精神不安定、アルコール及び薬物中毒を含む精神衛生の問題では中国とインドに続いて三番目に高い。専門家の研究は、米国の銃保持数と銃の暴力に相関性があるが、精神健康問題とは相関性がないことを示唆した。従って、驚異的に多すぎる銃数と、簡単に銃にアクセス可能なシステムの問題に盲目的であり、精神健康に矛先を向けたトランプの発言の意図は政治的であることを示唆している。米国で頻繁に発生する銃乱射による大量殺戮は自由を強調しすぎるそのつけであるが、その悲劇を繰り返す事件の最も単純な理由を無視する限り、米国はこの異常性を変えることは永久に不可能である。