2018年の中間選挙は民主党に有利な展望有り

昨日行われた複数の知事選、市長選、州議会選挙で全国的にほぼ全て民主党が大勝利した。特に民主党(青)または共和党(赤)州ではない紫州(主に接戦州)での知事選で民主党が大勝利したことには顕著な意味がある。歴史的に不人気なトランプ大統領下での共和党の進路は危ういことを示唆し、民主党の大勝利は重要な2018年の中間選挙に有利な展望を提供している。

バージニア(VA)州での知事選は民主党候補のラルフ.ノーサムが共和党の対抗者エド.ギレスピーに54 %対 45%の票差で楽勝した。ギレスピーは多数のトランプ大統領の政策路線をアピールしていた。トランプは有権者にロボ.コールでギレスピーに投票することを呼びかけていたと報告されている。昨夜当地時間午後10頃にはギレスピーの敗北が判明したが、トランプはギレスピーが彼または彼の政策を支持していなかったと書き、事実とは逆の批判的メッセージをツイートした。一方、民主党知事として大勝利したノーサムは、医療保険の向上と移民改正を訴え、分裂的メッセージは全ての人々を包括するVA州の姿勢ではないことを強調していた。選挙前の複数の世論調査はノーサムが有利だったため、予想外の勝利ではないが、接戦が予測された厳しい状況で結果的に楽勝した。この最大の要因は投票参加者が予想より多かったためである。オバマ前大統領は少なくとも一回、彼のキャンペーンに参加し応援していたため、高度教育を受けた有権者が多いVA州の知事選は最も注目されたが、9%は33年以来の大きな票差であると言われている。昨夜のノーサムの勝利宣言スピーチの舞台には、来年1月で任期を終えるVA州の現役民主党知事テリー.マコーリフ、2016年の民主党副大統領候補であったテイム.ケイン、現在上院情報委員会の副委員長で民主党上院議員のマーク.ワーナーなどが参加し、ノーサムの勝利を祝った。

ニュージャージー(NJ)州の知事選では民主党の候補者フィリップ.マーフィーは共和党候補で現役の女性副知事であったキム.グアダニョとの競争で56%対43%の投票差で楽勝した。 マーフィーは元ウォール街ゴールドマン.サックスの幹部であり、政治家としての経験はないが、トランプの反路線をアピールしていた。彼が現役の副知事グアダニョさえ打破した要因はキャンペーンを上手く組織化し、清廉なスピーチで惹きつける政策をアピールしていたことである。NJ州では現役8年間の共和党知事クリス.クリスティの複数のスキャンダルにより、彼の支持率は 35%以下で非常に不人気であった。クリスティは、幾つかの機会でトランプ政権の入閣を希望していたと言われていた。3月下旬トランプは薬物中毒及びオピオイド蔓延と戦うための大統領諮問委員会の議長としてクリスティを指名した。

各地の市長選でも民主党が劇的に勝利した例が報告されている。例えば、ニュージャージー州ホーボケンの市長選では、米国政治史上初めて、圧倒的に少数派のインド系シク教徒のラビィ.バラが勝利した。彼は政敵の広告でテロリストと呼ばれていた。その広告には「テロリストに我々の町を占領されてはならない」との極端なメッセージでの対抗があったにも関わらず、シク教のターバンを着用しているバラが民主党の新市長として選出された。2007年の統計では米国には少なくとも250,000 のシク教徒が在住し、特に東部及び西海岸での人口は高い。シク教徒は頻繁にイスラム教徒やアラブ人と混合され、いじめや憎悪犯罪の犠牲者になる可能性が高い。バラをテロリストと呼んだ選挙の敵対広告は認識不足及び人種偏見の顕著な例である。平等性を強調するシク教を信望する彼の勝利は、NJ州大多数の有権者が反イスラム政策を打ち出すトランプの逆路線に立っていることを示唆している。

ニューヨーク市長選では現役のビル.デ.ブラジオは65%の投票率を獲得し、共和党候補者の挑戦者ニコール.マリオタキス(29%)に対して、二期目の市長として圧勝した。ニューパンプシャーでの市長選も民主党が53 % 対 47%で楽勝した。フロリダ州ではサンクトペテルブルクの民主党現役市長であるリック.クリスマンが元共和党市長を破り二期目に再選された。ニューハンプシャー州では、大都市マンチェスターの市長選挙で民主党が勝利した。加えて、ワシントン州ではトランプに対する抵抗は草の根で拡大し、民主党が州上院議会の多数派を取り戻した。保守派州のジョージアでは州議会で民主党の3議席を増加することに成功した。

昨日の選挙はトランプに対する「テスト」であると見られていた為、これらの結果は有権者に反トランプの傾向が目立ち、2018年の中間選挙の方向性を予測する上で顕著な民主党に明るい展望があると分析されている。白人労働者階級の地区が多いVA州のような他の紫州でも昨夜の選挙結果と同様の現象が起きた場合、2018年は民主的が下院議会を取り戻す可能性があると言われている。ノーサム は2016年に民主党地区で共和党が勝利した地区及び白人労働者階級が集中する郊外の両方で勝利したため、今日上院少数派民主党リーダーのチャック.シューマー及び下院少数派のナンシー.ペロシは議事堂内での記者会見で、昨夜のVA州及び NJ州の選挙結果に続き、2018年の中間選挙の見通しは明るいと楽観的に表明した。ペロシは「ドアは確かに私たちのために開いている」と語り、下院議会の議席を取り戻すことを示唆した。シューマーは「昨夜の結果」は、 彼が民主党上院選挙委員会を率いた2005年と「まったく同様の臭いがある。貴方は波が来るのを嗅ぐことができます 」と述べた。

この状況は、現在減税計画を進めている共和党に多大なプレッシャーを与えていることを示唆している。複数の民主党議員らは、昨夜の選挙結果は、オバマケアの撤廃、富裕者のための大幅な減税、反移民措置などトランプが推し進める政策は、接戦州の有権者には人気がない事を反映していると述べている。昨年の大統領選挙からちょうど一年を迎える今日公表されたCNNの世論調査によると、総体的に64% の回答者は「就任以来トランプの発言と行動によって大統領としての役割に自信が持てなくなった」と述べた。総体的支持率は8月の38%から今回36%に減少した。有権者がトランプに対する確信を失っている状況と昨日の選挙結果は一貫性がある。選挙の歴史を振り返ると、人気を失った大統領側の党は次の選挙で敗北する傾向がある為、今後「トランプの発言と行動」が変わらない限り、民主党リーダーが予期しているような現実に直面する可能性があることを示唆している。

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