オバマ及びトランプ政権下の外交政策比較

トランプ大統領の就任以来10か月以上が経過した今日、シリアの内戦を含めて幾つかの外交政策の課題において変化があった。一方、ロシア、北朝鮮、アフガニスタン、ISIS戦略を含む他多数の外交政策はほとんど、または総体的にオバマ政権の状況から変わっていないと報告されている。

一部または全体的に変化があった課題はシリアの内戦、キューバ、イラン核協定の政策である。加えて、トランプ政権下で、主にイスラム教国からの旅行禁止により、6か国からの移民及び難民が減少した。加えて、パリ協定及びTPPと呼ばれる12か国の環太平洋諸国間の貿易協定からの離脱は重要なグローバル課題で、米国が世界における役割及びリーダシップを失った顕著な変化があった。オバマ政権の主な優先課題の一つは、7年間の交渉後の2016年に最終提案に署名したTPP及び200か国以上が推進したパリ協定であった。しかし、トランプは2016年の選挙でオバマ前大統領の業績に全て反対し、今年幾つかのレガシーを除去した。

シリアの内戦:オバマ政権は2012年、シリア大統領のバッシャール.アサドが化学兵器を使用した時、最終的に「赤線」を超えたと宣言した。2016年シリアからの亡命の波紋はオバマ大統領の最大の地政学的失敗であると批判された。トランプ政権は4月、シリア政府が明らかに化学攻撃を利用し、多数の民間人を殺害した後、空爆による迅速な対応を展開した。この攻撃は戦争で崩壊した国の広範な戦略の一部ではなく、大部分は「権力のショー」として見られていた。11月22日トランプ政権は、シリア内戦の政治的解決も含めて、イスラム国家(ISIS)のルートを超えてシリアでの目標を拡大しようとしている。米国当局者は、ジュネーブの国連仲介和平交渉で譲歩させ、アサドに圧力をかけるため、シリア北部で米軍を継続的に利用することを望んでいる。

キューバ政策:オバマ政権は 50年以上断たれていたキューバとの外交関係を2014年12月17日正常化した。トランプはこのオバマ政権の新キューバ政策に反対し、今年6月この政策を撤廃すると述べた。11月8日トランプ政権は、オバマのキューバ政策の一部の旅行やビジネスに関する条約をキャンセルした。この規則下で、ほぼ全ての個人はキューバへの旅行を禁止され、米国市民は免許のあるグループの代表と一緒に旅行する必要がある。また国務省がリストしたホテル、レストラン、店舗、及び特にセキュリ.ティサービスであるキューバ政府の利益関係者または他の企業が所有する場所での滞在を禁止した。

イラン核協定:トランプは10月13日、イランとの協定は「米国がこれまで行った最悪で最も一方的な取引の一つである」と述べた。オバマ前大統領は2015年7月14日、欧州連合、米国、英国、フランス、中国、ロシア、ドイツが交渉した歴史的な最終合意により署名した。多数の共和党議員はイランがテロを支援し、弾道ミサイルの開発に関する非核禁止に違反していると主張したため、トランプ大統領は、少なくとも国際的制裁緩和と引き換えにテヘランの核兵器プログラムを一時的に停止した。トランプは、イランとの国際的な核取引を正式に否定したが、合意を完全に終える前に、議会が協議し決定することを要請した。

一方、中国、国境壁、NATO及びイスラエルとパレスチナの紛争など、他の政策にはほとんど認識可能な変化はない。中国に対するトランプの挑戦は、台湾問題、北朝鮮への圧力、南シナ海での領土拡大であるが、中国を「通貨操作者」と呼んだキャンペーンでの態度は変わり、暖かい友好関係を望んでいると表明している。トランプはキャンペーン中、NATOを時代遅れであると呼んだが4月には「NATOはもはや時代遅れではない」と述べ、過去の発言を撤回した。また、イスラエルとパレスチナの紛争についても具体的な政策はないため、その後も変化はない。加えて、ロシア、北朝鮮、アフガニスタン、ISIS戦略、NAFTAなど主な政策もほとんど変化はないと言われている。

ロシア政策:オバマ政権はロシアによるウクライナ併合について重い制裁を課した。ホワイトハウス及びトランプ政権はロシアとトランプ陣営による大統領選の干渉に関する捜査で暗雲に覆われている。ロシアはトランプがオバマによる制裁の全て又は一部を引き上げると期待しているがその希望は実現していない。ロシアによるシリアでの役割を批判している一方で、トランプはISISとの戦いに米国とロシアの相互協力が必要であると主張し続けている。プーチンとの初めての直接会談では、シリア内戦における限られた停戦協調計画を承認した。11月21日トランプとプーチンは1時間以上の電話会談で、主にシリアに焦点を当てた。プーチンは、憲法改正や大統領及び議会選挙など、シリアでのロシアの新たな優先課題にアサドがロシアに協力することを確認したとトランプに伝えた。

北朝鮮核兵器の脅威:オバマ前大統領はトランプの勝利後、北朝鮮の問題が最も深刻であると警告した。オバマ政権は、北朝鮮に核放棄を強制するため、経済的及び外交的な圧力を利用した。トランプ政権は軍事行動もテーブルにあることを警告しながら結局同じことをしている。トランプは北朝鮮の最大の貿易相手国である中国が北朝鮮に圧力をかけることを期待し続けてきたが、最近その戦略が成功していないことを認識している。トランプ政権はオバマ大統領の「戦略的忍耐」政策は終ったと宣言し、新たな厳しい制裁措置を要求しているが、北朝鮮問題の解決策は「人々が考えるほど単純ではない」と述べた。11月20日、トランプは北朝鮮をテロ支援国として再指定し、核兵器とミサイル計画に対する圧力の強化を目指している。トランプは、この決定を「非常に重要なステップ」であると述べた。 2008年に北朝鮮をテロ支援国のリストから削除したジョージW.ブッシュ政権以来の変化である。

アフガニスタン政策:アフガンでの治安状況は制御不可能な状況下で、タリバンとの戦争は最も長く16年間続いている。オバマ政権は2014年11月に正式に米国の戦闘任務を終え、イラク及びアフガニスタン戦争で駐留した米兵の数を大幅に減少させた。しかし、現在約9,000人の米軍はアフガン軍の訓練とテロ対策活動を続けている。米軍関係者はタリバンが急増したため、アフガニスタン軍を援助するための数千の軍隊追加を要請した。8月トランプは戦争の努力に4,500人の兵士増加を含む新しい戦略を発表した。その新しい方向性は「国家建設」の終焉を求め、パキスタンとインドにもっと貢献を要求する圧力をかけることであった。11月20日、米軍及びアフガン軍はタリバンの薬庫に一連の攻撃を展開した。アフガニスタンの戦争はトランプ政権下で長引く可能性があることを示唆した。

ISIS戦略:トランプは、シリアとイラクでのISIS に対するオバマ政権の戦略をもっと急速に破壊する厳しい政策に変えると宣言したが「これまでのところ、トランプの戦略は前任者の戦略とほぼ同じ」である。彼は、軍事当局の決定権威を拡大し、シリアでの米国代理者を支援する幾つかの特殊作戦部隊を追加しただけである。地上と空中で米国の支援を得ているイラクの治安部隊は、イラクのモスル市を攻撃で取り返そうとしている。この作戦はオバマ政権下で始まった。シリアでの ISISの事実上の首都であるラッカでの同様の攻撃は、オバマ政権下の国防総省によって策定された路線に沿って、今春トランプ政権下で始まった。米国及び連合国による空爆により、2都市の混雑した都市環境で市民による犠牲者が増えているため、ペンタゴンは死亡者数の突然の急増を説明するのに葛藤している。

NAFTA:ビル.クリントン政権下で1994に有効化されたNAFTAについて、トランプは選挙中「最悪の取引」であると述べていた。就任後マイナーな変化を提案し、時には米国の撤退を脅したが、カナダ及びメキシコ大統領と会談した後にその主張を撤回した。トランプはこの2カ国との貿易に関して、現在再交渉を求めている。

これらの課題は安全保障、貿易、国境強化、国際条約としてワシントン.ポストが分類している。安全保障におけるトランプ政権下でのシリア政策は、シリアとイランとの紛争に米国を引き込む可能性がもっと高い状況であることを示唆している。貿易においては、TPPから撤退するとのトランプの決定は衝撃を与えた。特に日本の阿部晋三首相はある時点で、 米国抜きのTPPは意味がないと述べたが、11か国の指導者は彼ら自身で前進することを目指している。国際貿易で孤立主義を表明したトランプ大統領の今月初旬のアジア旅行では、バランスを強調した言葉だけの印象を与えたようである。トランプの国境強化に関する最大の公約は、テキサスの国境に巨大影を建設することである。建設会社は少なくとも7つの壁のサンプルを国境近辺に建設し、先月完了したが、現在壁建設の話題は衰えている。大多数の米国民は国際条約で最も重要であると考慮されているパリ協定を支持していたが、トランプは今年6月パリ協定から撤退するとの彼の決意を公表したため、世界の多数のリーダーはその決定を非難した。多数州のリーダー達は引き続きパリ協定で合意した目標の達成に努力すると宣言した。

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