大統領による国務長官の解雇は何を意味する?

トランプ政権で多数の人員が次々に辞職している中で、トランプ大統領は政権の最高権威である国務長官レックス.ティラーソンを解雇したことが13 日に報告された。辞職する意思はなかったティラーソンのリーダーシップ下で国際的な気候変動の努力は維持されていたことが判明し、関係者は懸念を表明している。解雇に独特の理由があるトランプは、今後大幅な人員の入れ替えを考慮していると報告された。しかし、トランプ政権の人事的変化、特に国務省の変化は米国に重要な側面で多大な影響を及ぼす可能性がある。

先週ティラーソンは大統領補佐官ジョン.ケリーに辞職を警告されており、アフリカの外交旅行から予定より早い12日に帰国した。トランプは現在CIAディレクターであるマイク.ポンペオをティラーソンの後継者として選択した。ティラーソンの報道官は、彼が最近トランプとは直接話をしておらず、本人は解雇の「理由を気づいていない」と述べたことが報じられている。トランプは13日ホワイトハウスの南芝で、記者団の質問に応じ、ティラーソンは非常に良い人物であり、これまでの多大な貢献に感謝すると語った。しかし、戦略および外交政策の違いがあり、もっと意見が同じ傾向のポンペオに入れ替えることを彼自身が決定をしたと語った。昨年、国務長官はトランプを「 低脳」と呼んだと公表されて以来、両氏間には緊張感があったと言われている。

ティラーソンは国務長官として辞職する意思はほとんどなかったことを表明したが、幾つかの側面でトランプと政策が異なることが主な理由であると思われる。トランプは気候変動科学に懐疑的であり、化石燃料が温暖化に貢献しているとの科学者の発見を信じていないことで悪名高い大統領である。選挙期間中、複数の機会に気候変動は「でっちあげ」であると表現し、昨年6月1 日にはパリ協定から離脱すると決定したため世界にショックを与えた。しかし、ティラーソンはパリ協定から離脱することに反対し、気候変動の取り組みを支持していた。複数の世論調査は米国民の大多数が気候変動科学を信じていることを示唆し、トランプが指名した国務省長官ティラーソンや国防総省の長官ジェイムス.マティスは、気候変動政策について時代に即した自然なアプローチを奨励している。トランプの気候変動の考え方に関係なく、ティラーソン国務長官下で、国務省は国際的な気候変動の取り込みを続けているとの驚きの詳細な事実が昨夜報告された。

気候変動対策の努力に関与している外国代表者は「国務省の使節、連邦機関、政府の科学者たちは気候変動の研究と闘いのための国際的な努力に積極的に参加している」とロイターに語った。地球上の他のどの地域より温暖化が早急に進んでいる地域を保護している 8カ国の北極理事会の主要グループの議長を務めるフィンランドのアレキスィ.ハーコネンは「米国人との変化を検出することは実際にはない」と語った。過去1年間で、米国はパリ気候変動条約を実施するための規定書を策定し、気候変動に戦うため世界的行動を求める国際覚書に署名し、海外クリーン.エネルギー.プロジェクトへの資金援助を強化し、地球温暖化の危険性と原因に関する国際的研究に貢献した。しかし、パリ協定と北極理事会を含む国際フォーラムへの米国の参加は報告されているが、オバマ政権下での進歩的な取り組むとは異なり、これらの集会で「気候変動努力に対する継続的かつ幅広い建設的な支援」はなかった。それは「主な職位に人材を埋めておらず、大統領の議題に反対する職員を入れ替える政権による失敗を反映している」と語ったCompetitive Enterprise Instituteのディレクターのマイロン.エベルは「我々の気候政策の大部分は誰も管理していない状態のままであることを懸念しています」と苦情を述べた。トランプはオバマ時代の気候変動規制を大幅に撤廃し、同じく気候変動に懐疑的な環境保護局(EPA)の責任者スコット.プルートは地球温暖化の原因となっている化石燃料の生産を増加させることを推進しているため、気候変動に取り組むための海外の取り組みは逆行している。13日トランプがティラーソンを解雇する前、国務省の広報官アンブロス.セイレス は「国務省は国際気候変動外交への我々のアプローチを更に発展させるため、ホワイトハウス及び他の機関と協力しています」と語った。

トランプはパリ協定からの離脱を公表したが、実際には、過去一年間海外での気候変動の取り組みは放棄されていなかった。例えば、昨年11月にボンで開催された気候変動の会合で参加 200カ国のために新しい規定書を策定するため40人の代表団を派遣した。ワシントンが過去に送った規模に比べると小さい代表団であったが、依然として同僚からの賞賛を得たという。しかし、気候変動に取り組んでいる米国公職者の大半は、彼らのコメントを公表することを控え、トランプ政権下でひっそりと気候変動対策に取り組んでいるようである。トランプはティラーソンの後継者として、彼と同様に気候変動に懐疑的なCIAディレクターであるマイク.ポンペオを指名している。気候変動支持者らは「ポンペオがイランと北朝鮮との緊張感で、国務省の気候変動へのアプローチを変える事に過度に気分散漫することを望んでいる」という。

ティラーソンの解雇が公表された後、トランプは意見の対立する顧問は解雇し、メンバーを入れ替えるつもりであることを示唆したとCNNは伝えた。それは、既に辞職の噂がある国家安全保障顧問のH.R.マクマスターが次のターゲットである。他にも解雇に直面する可能性がある人物は大統領補佐官のジョン.ケリーである。また、退役軍人省の長官デイビッド.シュルキンに対するトランプの苛立ちは増大しているため、彼も解雇される可能性がある。更に、エネルギー省の長官で、就任後ほとんど存在感のないリック.ペリーの入れ替えを考慮しているという。ホワイトハウス経済顧問のゲイリー.コーン(右)は7日に辞職を表明したが、一週間後の昨日次期経済顧問としてローレンスA. クッロー(左)を指名した。ホワイトハウスの顧問としての指名を受けることは名誉であると表明したクッローはロチェスター大学で1969年に歴史学の学位を取得し、1971年、プリンストン大学のウッドロー.ウィルソン公共国際問題研究所で政治と経済を学び、修士号を修了する前に退学した。ロチェスター大学時代は左翼派の学生であったが、現在アメリカの保守的テレビ出演で知られている経済評論家である。

トランプは就任後、彼は素晴らしい人材に囲まれていると自慢し、昨年10月も彼の顧問及び政権の上級官僚は全て卓越した人たちばかりであると表明していたが、トランプほど次から次に職員を辞職に追い込むか又は解雇する大統領は稀である。ホワイトハウスの南芝で頻繁に記者に質問を受けるトランプは、相次ぐ辞職の混沌状況を「人々は来て、そして去る」と楽観的な表情で答えた。それは彼の政権下で、正常な範囲を超えていることに気づいていない印象を与えている。今日、特別捜査官ロバート.ミュラーはロシアに関連するトランプのビジネスも含めて彼のビジネスを代表するトランプ組織の記録を召喚したことが速報として報道された。捜査がトランプに近づいている現状で、大統領はホワイトハウス及び彼の政権のメンバーを入れ替える計画であるという。ティラーソンはトランプのイラン政策にも同意していなかったことは知られているが、幾つかの政策で意見が異なる高官を解雇し続けた場合、雇用が定着しない混沌たる状況が続くことは必然である。どうやら、トランプは理性より感情で政権の内部を揺さぶっているようである。

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