14日バーモント、ミネソタ、コネチカット、ウィスコンシンの4州で行われた米国議会選挙及び知事選の予備選は3州で驚異的に人種的及び文化的多様性の民主党が顕著な勝利を果たした。辞職を表明した米国下院議会の議長ポール.ライアン(左: ウィスコンシン)の議席を争う予備選では、驚くことに飲酒運転を含めて数回の逮捕歴がある労働階級の民主党候補者の指名が目立った。また、約8年の現役知事で2016年大統領選の候補者の一人であり、3期目に挑戦しているスコット.ウォーカー(右)は、複数の民主党挑戦者の中で最高に躍り出た教育者と11月に対抗することになる。昨日の選挙の最大の焦点はウィスコンシン州である。
バーモント州では、再選に挑戦している現役の共和党知事フィル.スコットに挑戦している複数の民主党の中で、最大の投票率(48.3%)を獲得したエネルギー会社の元幹部であり、公然の性転換者であるクリスティン.ハールクェストが指名された。スコットに挑戦した共和党は一名であった為、彼の投票率(67.5%)は高いが、ハールクェスト(27,619)とスコット(24,220)の票差は前者が有利であることを示唆している。リベラル傾向のバーモントで現役共和党知事の支持率が低下している要因は、伝統的に銃の権利を主張する住民が多い現実に反し、スコット知事は銃規制に署名した為である。ハールクェストの勝利は、民主党の画期的なイベントであるが、今年は既に幾つかの州の知事にLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクチュアル、トランスジェンダー)の人々が指名された。ハールクェストが11月最終的に勝利した場合、トランスジェンダーの民主党知事が初めて誕生することになる。
ミネソタ州の知事選の予備選でも、共和党有権者は、現役共和党知事のティム.パアーレンティより部外者の共和党候補者ジェフ.ジョンソンを選択した。ミネソタ州では、米国下院議会選挙の予備選で、最初のイスラム系アメリカ人女性イルハン.オマールが指名を獲得した。元難民であったオマールは、最初のソマリア系アメリカ人として、ミネソタ州議会第5 地区から米国下院議員の民主党最終候補者に指名された。もし彼女が11月に勝利した場合、比較的保守派州で、初めてイスラム系アメリカ人系が選出されることになる。コネチカット州では民主党のジャハナ.ヘイズがコネチカット州第5議会地区の予備選に勝利し、ニューイングランドを代表する米国下院議会の議席に指名された最初の黒人女性になる。11月に勝利した場合、彼女は米国下院議会で最初の黒人女性ではないが、ニューイングランドの有権者は、初めて民主党の黒人女性を選出したことになる。彼女はキャンペーンで十代の妊娠、ホームレス、経済的に困窮している人々に焦点を当てたと伝えられている。
2018年の知事選挙でウィスコンシン州の現役知事スコット.ウォーカーは3期目の再選を目指しているが、他3人の民主党の中でトップの投票率で指名されたアンソニー.スティーブン.エヴァースと11月に対戦することになる。エヴァースは、州立学校幹部評議会の議長を務め、2001年から2009年までウィスコンシン州の公共教育部の副学長であり、2009年以来、ウィスコンシンの公立授業の監督を務める教育者である。2016年の大統領候補者の一人であったウォーカーは労働組合の解体のチャンピオンである。2011年1月以来、知事であったウォーカーは教育者組合もターゲットにしていた為、彼の支持は低下していると言われている。今年、教育者は大幅に教育の重要性を強調し、教師のストライキを全国的に展開し、ウィスコンシン大学の教授の任期を短縮し、教育資金を削減するウォーカーに対する抗議活動を促進した。公立学校制度の廃止を目指すトランプ政権の教育省下で、公立学校の教育者が立ち上がる基盤が固まっているようである。教育が最も重要な課題であることを示唆している同州では11月スコットとエヴァースは接戦になる可能性がある。
加えて、ウィスコンシンの米国下院議長ポール.ライアンの議席は、多数派を目指す民主党にとって非常に重要である。昨夜の予備選では11月に辞任するライアンの議席をめぐる競争で、民主党の鉄鋼労働者であるランディ.ブライス(60%)が指名を獲得した。彼は11月の選挙で、共和党の予備選で指名されたブライアン.スティル(52%)と対抗することになる。驚くことに、ブライスは飲酒運転を含めて、数回逮捕された経験がある。CNNによると、彼は1998年の飲酒運転及び運転免許の一時停止中に3回運転したことを含めて、ほとんど運転に関連する問題で逮捕された記録がある。加えて、2011年と2018年にはライアン及びウィスコンシンの米国上院共和党議員ロン.ジョンソンの政策に対する抗議中に逮捕された。ブライスは2011年10月、ミルウォーキーのジョンソンの事務所を占拠して逮捕された19人中の1人である。彼は2017年6月、ウィスコンシン州第一議会地区に挑戦するキャンペーンを開始し、労働組合の支援、全ての人々にメディケア、時給15ドルの最低賃金、家族医療休暇の支払い、移民および税関執行機関の廃止などを政策として掲げ、素早くスターの座にのし上がった。ライアンは今年4月に再選に出馬しないことを明白にした為、彼の議席を獲得する競争相手は共和党であると予測されているが、ブライスとスティルとの競争は接戦になる可能性がある
これら4州の予備選結果は、有権者が政界部外者を好む傾向があり、一般の市民の福利を優先する政策を掲げる候補者に再度期待し始めていることを示唆している。移民、LGBT、有色人種などの多様性が全ての選挙に台頭している現状は、歴史的に人種の多様性が希薄である現政権に逆流する目には見えない波動が静かに拡大していることを示唆している。