トランプ政権の災害対応の弱体化と選挙の影響

昨年発生したハリケーン.マリアで数千人が死亡した米国領土の一つであるプエルトリコでは、11月の中間選挙に与える影響は共和党にマイナスであることを示唆する傾向がある。また、ハリケーン.フロレンスは想像に絶する被害をもたらすと予測されている中で、トランプ政権は連邦緊急事態管理庁(FEMA)の一部資金を不法移民拘留ためのプログラムに利用するため、米国入国管理局(ICE)に移転させていたことを示す文書が民主党議員によって公開された。被災地の人々を救済することより不法移民の追放が優先課題であると指摘されたトランプ政権は、各方面から冷ややかな視線を浴びる結果になっている。

フロリダ州は約100万人のプエルトリコ人が在住し、プエルトリコ系の有権者が多い州である。昨年、ハリケーン.マリアで壊滅的被害に遭遇した数万の住民はフロリダに移転したため、今年の選挙には何らかの変化が起きている。ここで現役の米国上院民主党ビル.ネルソンに対抗している同州の現役知事リック.スコットとの対抗によるフロリダでの選挙は主な競争の一つとして注目されている。フロリダのプエルトリコ人の大半は、投票登録に無党または独立派として登録している。マリアが襲った2017年9月20日とフロリダの初心者に登録する今年7月30日の期間にプエルトリコの電話番号を持つ3,147人がフロリダ州で有権者登録をしたことを示しており、この投票登録者の55%は独立派として、36%は民主党、9%が共和党として登録した。

エリア.コードだけから得た情報は、フロリダに在住するプエルトリコの投票登録者の正確な数値を反映していない。フロリダ大学経済.ビジネス研究所の人口プログラムのディレクターであるステファン.レイヤーは、マリア後にフロリダに移住したプエルトリコ人の数を測定することは困難であるが、ハリケーンの数ヶ月後、州の見積もりは30万人であり、実際に永久滞在を決定した数は、推定30,000〜40,000人であると語った。フロリダに移住したプエルトリコ人の過半数が無党派に登録した理由は、彼らがまだフロリダの政治的環境に慣れていないからであるが、フロリダを含む多くの州は、無党派に登録した有権者は予備選の投票を許可していない。しかし、共和党州の座席の獲得を狙っている民主党はこの55%の無党派に中間選挙での投票を促す動機を強化している。共和党対抗者のスコットもハリケーン.マリアで壊滅的な被害を受けたプエルトリコを数回訪問し、住民に会うキャンペーンを実施していると伝えられている。同州知事スコットに対する6月17日から9月9日までの平均支持率は46.4%であり、ネルソンに対する支持率は  44.7%である。2016年にトランプ(49%)はクリントン(47.8%)のわずかな差で勝利したこの州で、同じく極度な接戦を示唆する1.7ポイントの差は、民主党を活気づけている。

トランプは同地を訪問した際、集まった住民の人々にペーパータオルのロールを一人一人に投げて渡す場面が再度注目されているだけでなく、トランプ政権の被災地に対する援助と復興作業は大幅に遅れたことが強調されている。ニューイングランド.ジャーナル.オブ.メディスン(NEJM)が今年7月12日に発表した研究によると、ハリケーン.マリアは、推定900億ドルの損害賠償をもたらし、1900年以来、米国で3番目に多額の損失を被った。数千のプエルトリコ人は、他の避難場所または米国本土の避難所を探すため、家から追い出された。災害後の死亡、負傷、病気、および移動の正確な推定は、即時対応、将来のリスク削減と準備計画に非常に重要である。しかし、インフラと医療システムが深刻な被害を受けた場合、公衆衛生監視は非常に困難である。複数の独立機関の調査により、ハリケーンに起因するプエルトリコの公式死亡数は、昨年の9月20日と12月31日までの期間に4,645人を超えたと報告されている。

小さな島プエルトリコさえ、推定900億ドルの損害賠償をもたらしていると報告されているが、12日複数のメディアはハリケーン.フロレンスの災害も「信じられない」範囲に達すると予測されている。しかし、トランプ政権の国土安全保障省は約1,000万ドルの災害援助資金をFEMAからICEに移動させていたことが12日に報告された。12 日のNPRによると、米国上院民主党議員ジェフ.マークリィ(オレゴン州)によって11日公開された書類は、トレーニング、ITセキュリティ、インフラ投資の削減をFEMAに促すことによって資金の移転が行われたことを示した。トランプ政権の「優先順位の驚くべき変化」を強調したマークリィは、このハリケーン.シーズンにFEMAからの資金を転送することは「信じられない。不埒である」と批判した。

ホワイトハウスは、資金の再配分はハリケーン.フロレンスへの対応に有害な影響を与えないと主張している。FEMA復興当局は12日、キャロライナ2 州とジョージア州に近づいている嵐に対応するための「豊富な資源」があると記者団に語った。FEMAとICEはいずれも国土安全保障省(DHS)の管轄下にあり、資金の再編成は規定により許可されているため、違法ではないが、予算配分により資金を提供する議会にとって、この不透明であった動きは驚きである。ICEは議会に対して、当局が予想していたより多くの移民を拘束し、強制送還する費用を補う為、2億ドルを追加する必要があると説明した。上院歳出委員会の副議長でDHS小委員会のメンバーである民主党上院議員パトリック.リーヒィ(バーモント州)は、トランプの移民政策の「莫大な価格」事態を糾弾する声明をNPRに送り「今、東海岸はハリケーン.フロレンスの道のりで、さらに脆弱化している。私は、行政がその行動の結果を見て、共和党と民主党と協力し、移民制度の問題を実際に解決することを期待している」と述べた。

小委員会の議長である共和党上院議員シェリー.カピト(ウェスト.バージニア州)が6月に発表した報告書は「ICEの財政規律の欠如が懸念されている」と述べている。また、同報告書は委員会がICEの超過分を転送し、別のプログラムに利用することを「強く失望する」と述べている。また、移民弁護団は、金銭の出所だけでなく、そのお金がどこへ行くかを懸念している。全米移民法司法センターの政策ディレクターであるハイディ.アルトマンは公開された資金転送書類ほど、トランプ政権の「優先を正確にもっと明白にしているものはない」と述べている。また「プエルトリコの家庭が災害から生き延びるために苦労していた時、我々の政府は大幅に無視し、ホワイトハウスとDHSは亡命者を求める人々と愛される地域社会のメンバーを拘留するためFEMAから資金を奪取した」と電子メールでNPRに語った。暴露されたこのトランプ政権の災害支援の実態も選挙に何らかの影響があると予測されている。

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