驚くことに、共和党多数派の上院情報委員会はトランプ大統領の長男、ドナルド.トランプ.ジュニアを召喚した。上院共和党リーダーのミッチ.マコーネルは「事件は幕を閉じた」と宣言したばかりであり、トランプはホワイトハウスで、記者団に「驚いている」と述べた。上院情報委員会はなぜ、トランプ.ジュニアを今頃召喚したのか?
ロシア関連の議会調査は特に下院議会で2020年の総選挙まで続く可能性がある為、それに抵抗を示した上院議会多数派リーダーのミッチ.マコーネルは7日、上院議会のフロアーで先に進むべきであるとして「事件は終わった」と宣言したが、彼の同僚の一部はそれに同意していないことを示唆している。上院情報委員会の共和党委員長リチャード.バー(左)は、マコーネルの方針とは逆方向であることを示した。この状況は、両院および両党の議員は特別捜査官ロバート.ミュラーの調査結果の不明な点を明瞭にしなくてはならない必要性から、まだ調査を終えていないことを明白にしている。委員会の超党派のリーダー達はトランプ.ジュニアを召喚する理由について公的に語っていない。
コネチカット州の元司法長官であった民主党上院議員のリチャード.ブルーメンサルは、トランプ.ジュニアには「召喚を拒否可能な特権はない」ので、「合法的召喚に応じなかった場合、その答えは刑務所である」と警告した。ジュニアが召喚を無視した場合、彼は議会の召喚に応じるまで法務執行関係者に拘束される可能性はある。トランプ大統領は9日、ホワイトハウスのルーズベルト室での記者会見で、上院情報委員会の前で彼の長男トランプ.ジュニアが証言するため、召喚されたことを「非常に驚いている」と述べた。また、「私の息子は良い人間です。私の息子は長時間証言しました。私の息子はミュラーに免除されました」と語り、なぜ、今彼の長男が共和党多数派の上院で召喚されたのか、戸惑いの表情を見せた。トランプは「召喚と戦うかどうかの質問については答えず、「何が起こるかわかります。私はただとても驚いています」と答えた。
上院情報委員会の委員長バーの意図は不明であるが、彼は超党派的であることで知られている。ジュニアは、2016年6月、ヒラリー.クリントンを汚す情報を入手するため、複数のロシア人との会合を先導した。これはロシア関連調査の最初の主なスキャンダルとして広範に知られているが、その課題は委員長バーの主な目的ではないとの推測もある。なぜ、共和党委員長はマコーネルの意思に反する決定をしたのか?通常、総選挙前の議員らの行動と決定は、彼らが再選に直面しているかどうかで決まる為、同じ課題に対して、風見鶏時に立場が変わることは珍しくない。バーは、2022年の再選には挑戦しない予定であり、彼はさほど彼の支持基盤に対する懸念はないと伝えられている。そのような状況から、大胆にトランプ大統領の長男を議会での証言に召喚する彼の「動きは今日まで最も重要な事の一つ」である可能性があり、「共和党にとっては厳しい教訓」であると分析されている。
トランプ.ジュニアは書類上で質問に応答したこともあり、また2017年9月には上院司法委員会で、2017年12月には下院情報委員会で、いずれも5時間以上の秘密の証言を行なっている。今回の召喚もこれまでと同様に、一般には公開されない証言に留まる可能性がある。しかし、共和党委員長バーは大分以前、彼の委員会は、ロシアとトランプ.キャンペーンとの共謀があったかどうかに関する証拠を発見することはできなかったと公表した為、現在の彼の姿勢は、ロシア関連調査のミュラーの結果報告を司法省の墨入れ作業を通して、議会と一般に公開された後に変わったことを示唆している。少なくとも、バーは彼の党のリーダーであるマコーネルのメッセージに従う意図はないことを示唆している。
なぜ、トランプ.ジュニアを上院議会が召喚する必要があるのか?この疑問は重大であるにも関わらず、現在不明である。しかし、2月27日に開催された下院監視委員会でのマイケル.コーエンの証言に関連性がある可能性もある。2016年6月、トランプ.タワーでのロシア人との会合について、トランプ.ジュニアは繰り返し、彼の父は何も知らなかったと主張したが、トランプは事前に知っていた可能性があることをコーエンは示唆した。コーエンはこの公聴会で、トランプ.ジュニアがロシア人との会合があった2016年6月上旬に父親の事務所に入るのを目撃し、低い声で「会議はすべて終わった」と言ったと証言した。しかし、コーエンはジュニアの謎めいたコメントの意味を知らなかったと述べた。次に、コーエンはトランプが選挙財政法違反に問われていた問題で、大統領は現役でありながら、彼の婚外関係のあった女性に対して口止め料の支払いを行なった領主書の証拠を提示した。その支払いの一部はトランプ.ジュニアが関与している。加えて、コーヘンはモスクワでのトランプ.タワー.プロジェクトに関する交渉について、ロシアとのビジネスに関心はないと虚偽の主張をしていた大統領を非難した。コーエンは、プロジェクト計画にはトランプの2人の子供であるドナルド.ジュニアとイバンカも関与した状況があったことを説明した。再度上院情報委員会がトランプ.ジュニアを召喚した理由は、彼が議会に対して、何かを明確に語る必要があることを示唆している。