銃規制の論議に発展した連続銃撃事件後の現状は何を示唆?

Image result for Images of Mitch McConnell with gun at NRABy   sojo.net

近年、銃撃による大量殺戮事件が相次いでいるため、何らかの処置が必要であるとする銃規制の論議が展開されている。頻繁に起きる大量殺戮の犯人が反移民または白人至上主義者であることが判明している状況下で、トランプ大統領は大量殺戮事件がビデオ.ゲームや精神異常者によって引き起こされていると主張し、幾人かの超党派の議員が推進しているレッド.フラッグを支持している。また、トランプはツイートで強いバックグランド.チェックの法案を支持することを示唆している。ほぼ全ての米国人は常識的なバックグランド.チェックを支持しているにも関わらず、上院議会多数派リーダーのミッチ.マコーネルは全米ライフル協会(NRA)に魂を売っている為、法案の取り組みを望む一部の共和党の要請さえ無視している。

幾人かの共和党議員が呼びかけているレッド.フラッグ(Red-Flag :問題を示す比喩)は警察または家族が州裁判所に請願して、他人または自分に危険を及ぼす可能性のある人から銃器を一時的に撤去することを許可する銃暴力防止法である。それぞれの州で、規定や基準は微妙に異なるものの、レッド.フラッグ法を採用している州はイリノイ、インディアナ、オレゴン、カリフォルニア、コネチカット、バーモント、フロリダ、メリーランド、ニューヨーク、ネバダ、ハワイ、ワシントンを含む17州とコロンビア地区である。

6日のニューヨーク.タイムスによると、カリフォルニア州は初めて、家族が直接裁判所に親族から武器を没収することを請願許可した「最も抜本的な法律」を制定した。カリフォルニア州の法律はカリフォルニア大学サンタバーバラ校の近くで、2014年に銃乱射事件で6人が死亡し、14人が負傷した事件後に制定された。1999年、コネチカット州の宝くじ本部で働いていた会計士は4人の監督者を致命的に刺し、そして撃ち、その後自分自身を撃った事件があった。その後、同州はレッド.フラッグ法を制定した最初の州になった。ニューヨークは最近、教師と家族が武器を没収するため、裁判所に嘆願書を提出するレッド.フラッグ法を制定した。ネバダ州とハワイ州は今年レッド.フラッグ法を承認した。しかし、この法律はさほど効力はないと言われている。一例として、コネチカット州の経験では、法律が100%効果的ではないことを示している。2012年12月に同州のサンディフック小学校で26人(ほとんどが子供)を殺害した銃撃者は攻撃前に厄介な兆候があったことを気づいていた人々がいたにも関わらず、犯人は銃にアクセスすることが可能であった。

トランプ政権は、このレッド.フラッグ法を連邦政府レベルで推進することを重視している。トランプ大統領は5日早朝のツイートで「強力なバックグランド.チェックを得るため共和党議員と民主党議員は一緒にならなくてはならない」と述べた。同日夜、ホワイトハウスの外交レセプション.ルームから、テレプロンプターを利用した音読スピーチで、トランプは「陰惨で恐ろしいビデオ.ゲーム」が原因であるとし、一般市民に影響力を弱めるよう促した。2017年8月、バージニア州のシャーロッツビルでの白人至上主義グループの集会で、ネオ.ナチスの一人に女性が殺害された事件直後、トランプは「いずれの側にも良い人々がいる」とコメントし、白人至上主義者を非難しなかった為、強烈な批判を受けた。しかし、昨日(5日)のスピーチでは「私たちの国の一つの声で、人種差別、偏見、白人至上主義を非難しなければなりません。これらの不吉なイデオロギーは打ち負かされなければなりません」と語った。トランプのスピーチは、銃規制の問題になると焦点がほとんど定まっていないことを示唆した。頻繁に発生する銃撃事件は精神異常者によって行われていると主張し「精神疾患と憎悪が引き金を引く」 と述べた。10分程度の短いスピーチには本格的な銃規制を支持する声明はなかったが、超党派の解決を求め、精神障害のある人からの銃器没収を可能にするレッド.フラッグ法の承認を強調した。

ホワイトハウスは6日、銃法に関する行政措置はテーブルに載せられたと発表した。コネチカット州の民主党上院議員リチャード. ブルーメンサルとサウス.キャロライナ州の共和党上院議員リンジィ.グレイアムは、極度にリスクがある場合に連邦裁判所が保護命令を発行できることを可能にする法案の共同スポンサーになっており、グレイアムは大統領がこの法案を「非常に支持している」と5日に語った。メイン州のスーザン.コリンズを含む幾人かの共和党上院議員は法案を支持している。民主党は、上院議会が夏休みを放棄し、ワシントンに戻り、銃の問題に対処することを要求している。また、幾人かの超党派の上院議員らは2月に下院議会で通過した銃規制法案の投票を要請しているが、ケンタッキー州上院多数派リーダーのミッチ.マコーネルはいずれの要請も拒否していると報告されている。

5月16日から20日までに行われた銃規制に関する全国世論調査では全体で94%が「すべての銃購入者にバックグランド.チェックを要求することを支持」している。共和党だけでも92%、民主党は98%、無党派は94%である。マコーネルは常識的なバックグランド.チェックを圧倒的に支持している米国民の意思に反する行動を取っている。NRAはほぼ全面的に両院の共和党議員に寄付しているが、マコーネルはNRAから最も多くのお金を受けている。NRAは最新の大規模な銃撃に至るまでの数か月で、2月に下院で通過したバックグラウンド.チェック拡張法を阻止するため160万ドルのロビー活動を行った。連邦選挙委員会のデーターを引用した5日のCNBCによると、NRAのアメリカ勝利基金はキャンペーン資金として、6月にマコーネルの再選委員会に4,950ドルを与えた。ノース.キャロライナ州のトム.ティリス上院議員に2,450ドル、下院議会フリードム.コーカスのリーダーであるマーク. メドウズとジム.ジョーダンにそれぞれ 1,000ドルずつ寄付した。

トランプの5日のスピーチにはヒスパニック地域社会から反発があったと報告された。また長年、一般的に研究者はビデオ.ゲームと暴力行為との関連性を示唆する証拠はほとんどないと述べている。ビデオ.ゲームは世界的に流行しているが、異常な大量殺戮事件が頻繁に発生する国は米国だけである。週末に連続2件の銃乱射事件で合計31人が死亡した後、民主党は共和党が常識的なバックグランド.チェックの法案さえ通過させる努力をしないとして苦情を表明している。一部のメディアは、トランプのキャンペーンの最初の年である2015年から最近の期間に発生した大量殺戮事件のうち少なくとも12件は、襲撃者が「トランプの名のもとで行動した暴力的な攻撃」であるとして、犯人はトランプの支持者であったことを示唆した。TPMは個々の事件での犯人の写真と彼らがトランプを支持していることを示唆する彼らのメッセージを提供している。トランプの集会では「彼らを撃て」などの怒号もあり、トランプは2016年1月23日アイオワでの集会で、彼自身が「五番街の真ん中に立って誰かを撃つても、投票者を失うことはない」と宣言した。他にも多数の暴力的発言のビデオが紹介されている中で、そのようなトランプの支持者の一部は非常に暴力的であることをTPMの調査報告が示唆している。前代未聞の態度が見られる大統領が、今頃になって人種差別、偏見、白人至上主義を非難し「不吉なイデオロギーは打ち負かされなければなりません」との原稿を読み上げても、国民を説得することには無理がある。しかし、トランプは大統領令で94%の国民が支持する常識的なバックグランド.チェックの連邦措置を導入するチャンスはある状況になっている。

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