白人に恐怖を煽る戦略はもはや無効であるが、経済はトランプの再選に不可欠?

複数の政治学者によると、ドナルド.トランプは2016年の大統領選で人種に関する白人の悲哀を訴える戦略で成功した。しかし、トランプ大統領はその成功した同じ戦略を2020年の再選でも利用しようとしているが、最新の本格的な世論調査は、2020年にはそれは成功しない可能性があることを示唆している。政治学者は、白人労働者クラスがトランプの政策を益々支持するようになっていると分析している為、2020年の再選時も引き続き経済が良好である場合、トランプの再選は一部有利である。しかし、先週から2020年には景気後退に入ると予測され始めた為、ホワイトハウスの二人の経済関係者は18日慌ててその懸念を払拭する努力を見せ、経済状況はトランプの再選に非常に重要であることを示唆した。

7月17日から22日までに 4,436人の米国成人を対象にした本格的なロイター/イプソスの世論調査によると、「人種的ステレオ.タイプを拒否した人は、反黒人や反ヒスパニックに対する強いレベルの偏見を表明した人より、2020年の総選挙に投票する関心が強い」ことを示した。2016年には、その逆の傾向があった。ロイターの分析ではトランプ大統領が辛うじて勝利した2016年大統領選の時期に、黒人に対する強い反発的な意見を持つアメリカ人は政治的に熱心であった。ロイターは2016年に反ヒスパニックへの偏見を測定していないが、 反黒人の感情を表現する人々は他の人種的少数派に対しても偏見があり「密接に重複する」と政治学者は述べている。2019年8月19日に公開されたロイター/イプソスの世論調査では「黒人と白人は同等であるか又は黒人は白人より優れている」と感じているアメリカ人の82%は2020年の投票に強い関心を示していることが判明した。一方、白人は黒人より優れていると強く感じる人々は75%であり、黒人に対する人種偏見のない人々が投票に関心を示す率は、そうでないグループより7%高いことを示した。ロイターの調査結果を検討したミシガン大学の政治学者ビンセント.ハッチングスは「人種的にリベラルな人々は人種的に不寛容な人達よりも活力があるという兆候があります。それは民主党にとっては良い知らせであり、共和党にとっては悪い知らせだと思われます」と述べた。

しかし、先月の調査では、ほとんどの白人共和党支持者はトランプの大統領としての政策や業績を承認しており、2015年のキャンペーンから過去4年間で彼がアピールしてきた課題「益々支持」するようになっている。例えば、米国とメキシコの国境に沿って壁を拡大することについては、昨年白人共和党の75%が支持したが、現在は82%に増加した。調査結果を検討したデューク大学の政治学者アシュリー.ジャーディナは、トランプが2016年の大統領選で彼を支持した白人労働者の地域社会で「まだ人気がある」ことを示唆していると分析している。2016年のキャンペーンでトランプは「世界経済が彼らを置き去りにしている」事を恐れ、「移民に対する更なる制限を望んでいる白人有権者の不満に焦点」を当てた。その政策は「ラテン系の移民及び都心部の居住者(一般的に黒人)に対する鎮圧」に繋がった。しかも、彼が利用したレトリックは、メキシコ人は「殺人者」および「強姦犯」であり、引き続き亡命者と不法移民を混同することで、繰り返し「侵略」と呼んだ。トランプは8月初旬、彼のレトリックの意味は人種的に分離することではなく、「人々を結びつけると思う」と主張した。

今回の調査は2016年に見られた白人の恐怖と不安は減少したことを示唆した。ロイターの分析では、アメリカ人は今年人種的な不安感を表明する可能性が低く、アフリカ系アメリカ人に共感する可能性が高いことも判明した。これは2016年にトランプを支持した白人アメリカ人や大学学位を取得していない白人にも当てはまる。白人アメリカ人は、不法移民に市民権への道を与えることを支持する率は2015年1月のロイター/イプソスの世論調査の時より19%ポイント増加し、国外追放の支持は4%ポイント減少した。今年7月の調査では「アメリカはヨーロッパ白人の遺産を保護し、維持しなければならない」とする意見に29%が同意したが、これは2017年8月より7%ポイント減少し、2018年8月より9%ポイント低下した。また、白人の17%と白人共和党の26%は「この国では現在白人が攻撃を受けている」との意見に強く同意する率は2017年8月の調査に比較すると、白人が約6%ポイントおよび白人共和党が8%ポイント低下した。白人による人種的恐怖は引き続き減少していることを示唆した。

政治分析者は、白人労働者クラスの共和党有権者に対して、人種的恐怖を煽る戦略は2020年にはさほど効果はないかもしれないと分析している。その中で、2020年の選挙時期にも経済状況が引き続き良好である場合、トランプ大統領の再選に一部有力であると分析されている。しかし、J.Pモーガンは2020年までに景気後退に陥るチャンスは60%あると述べていることも含めて、最近経済専門家は10年以上続いている経済拡大は来年低迷し、景気後退に入ると予測している為、ホワイトハウスの二人の経済関係者とトランプ大統領は、景気後退の予測を否定した。先週、世界経済第2位の中国と第4位のドイツでは経済データが縮小したことを受けて、多くのエコノミストは本格的な不況に陥る可能性があると予測し始めた。加えて、16日には農器具会社の全体的収益は一年前に比較して3%減少したため、ウォール街は農業部門に不確実性が高いとの予測を公表した。 これらの悪い予測を受け、ホワイトハウスは非常に神経質になっていることを示唆した。

18日ニュージャージー州の駐機場で、トランプは「ほとんどの経済学者は、実際に我々は不況にならないだろうと言っています。彼らのほとんどは、景気後退はないと言っていますが、他の国々は我々のようにうまくやっていません」と記者団に語った。トランプ下の貿易顧問であるピーター.ナバロはCNN State of the Union のホストであるジェイク.タッパーとのインタビューで、中国に対する貿易関税政策を擁護し、差し迫った景気後退の証拠はないと述べた。また、ホワイトハウスの主席経済顧問であるラリー.クドローは、NBCのMeet The Pressのホスト、チャック.トッドとのインタビューで「不況は全然見られません」と語った。トランプの経済顧問らは、良好な経済状況が2020年の再選に不可欠であると見ていることを強く示唆した。

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