トランプ.タワーズ.イスタンブール By Archello
トランプ大統領は数日前、突然シリアでの米軍の撤退を認可した為、トルコ軍はシリアに入ったと報告されている。トランプの決定は、ロシアを含む敵国に歓迎され、自国では彼の党の仲間が激怒したという矛盾を招いている。トランプの外交政策は彼の利益相反を招くという広範な認識または見解が定着している中で、トランプとトルコとの広範なビジネス関係が注目されている。トランプの決定は、国際社会の安全保障において何を意味しているのか?
シリアには米軍に保護されていた、いわゆる米国同盟のクルド人民兵がイスラム国家またはISISと戦っている。しかし、トランプは突然米軍をシリアから撤退する決定をし、トルコに米国同盟のクルド人民兵と戦うことを許可した為、 シリアでは民間人が多数死亡する壊滅的なシナリオが懸念されている。トランプの決定に基づき、米軍は10月6日 にシリアの北東部から軍隊を撤退しており、「クルド主導の軍隊に対して、トルコの攻勢への道を切り開いている」とロイターは伝えた。ワシントン.ポスト(WP)は7日「トランプ大統領の不安定な外交政策は、アメリカが同盟国に安全保障の約束を果たすか、又は困難な時に友人を守ることができるどうかを疑う正当な理由を与える」と述べた。自国優先主義のトランプ就任以来、同盟国は既に米国に対する確信を失っているが、トランプの決定は米国が同盟国からの信用を完全に失うことを意味する。超党派の支持を受けていた国防総省の長官ジェイムス.マティスの2018年末の辞職、および安全保障顧問のジョン.ボルトンが最近辞職に追い込まれた背景には、シリア政策においてトランプとの顕著な違いがあった事に起因している。マティスおよびボルトンは、シリア内の米軍駐留がISISの再出現を防ぐことを保証する為、残る必要があると考えていた。
WPによると、国家安全保障の専門家はトランプが(シリアで戦っている)クルド人を放棄すると、地域だけでなく世界中で冷え込む効果があり、台頭する中国とロシア反乱軍を背景にアメリカの信頼をさらに損なうと警告している。イスラム国家を打破する連合のためのトランプの元特別使節員であり、現在スタンフォード大学の教授であるブレット.マクガークはトランプの最新の動きを「ロシア、イラン、およびISISへの贈り物」と呼び、トランプは「知識や審議なしに衝動的な決定を下します。彼は軍人を支援なしで危害の道に送ります。敵国の強固な電話に出くわすか又は対立した時、彼は虚勢を張り、私たちの味方を(危険に)さらけ出します」と、彼の上司(トランプ)について語った。また、「米国全体の外交政策の核にも同様の欠陥があります。大統領の目標は事実を評価し、オプションを開発し、偶発事態を準備するプロセスが伴っていません。私たち人事はわずかな摩擦の瞬間に露出されたままです」と語った。
9日のニューヨーク.タイムスによると、トランプ大統領はトルコのレジェップ.タイイップ.エルドアン大統領との電話会談で6日に作戦の許可を与えた為、トルコのシリア北東部での米国同盟クルド軍を根絶するための長期的計画の動きが急速に加速した。この作戦はシリアで8年続いている戦争で新たに危険な戦線を開き、2つの米国の同盟国を互いに対立させ、宗派間の流血の恐怖を高める可能性がある。それが始まる前でさえ、トランプはシリア政策をめぐってワシントンで激しい議論を始めていた。9日シリアは パニック状態であると報告されている。米国が支援する民兵のシリア民主軍は、トルコの軍用機が空爆を実施し始めたと述べた。民間人は、空爆と砲撃の脅威によってラス.アル.アインとテル.アビヤドの国境の町から逃亡した。スポークスマンのムスタファ.バリはツイートで「この地域の人々は多大なパニック状態です」と報告した。ラス.アル.アインから電話で連絡を取った地元のジャーナリストであるアクレム.サレハは「ここの人々は恐れており、女性と子供たちは町を離れています」と言った。
エルドアン大統領は、軍隊をシリア北東部に派遣して民兵を根絶すると脅していた。クルド民兵は、ISISとの戦いのために長年にわたって、米国と協力してきた。一方、トルコ政府は民兵を「クルド人のゲリラ運動に関連するテロ組織」と見なしている。シリア民主軍は、迫っているトルコ侵略のため、この地域は潜在的な「人道的大惨事の端にある」と述べた。彼らは「この攻撃は、国境地域が混雑しているため、何千人もの罪のない民間人の血を流します」との声明を発表した。秘密の軍事評価を議論するために、2人の米軍当局者は匿名を条件に「ISISの残党と戦う為、この地域のシリア民主軍と協力していた米軍は、民主軍に対する全ての援助を断ち切った」と伝えた。トランプの友人であると自称しているサウス.キャロライナ州共和党の米国上院議員リンジィ.グレイアムはこのような状況に反応し、8日彼が所有するツイッターから同国に作戦を進めないようトルコに警告した。「トルコ政府へ:貴方はシリア北部に入るための青信号を持っていません。議会には大規模な超党派の反対があります。これは、横断すべきでない赤線として貴方が見るべきです」と書いた。
上院共和党がトランプの6日の決定に激怒した理由は幾つかある。9日のNBCニュースによると、共和党の上院議員らは議会に強制された制裁を大統領が課すことで、ロシアのミサイル防衛システムを購入したトルコをこの夏に罰しようとした時、トランプは問題に対処する「柔軟性」を求める為、ホワイトハウスでの会議に彼らを招待した。結局、これらの制裁は実施されていない。そして、今後は「トランプがエルドアンとの電話直後に米軍をシリアから撤退させる決定を下したという事実は、議会メンバーや潜在的な利益相反としてトランプの広範なビジネス上の利益を長い間監視している政府の倫理ウォッチドッグ.グループからの警鐘」が鳴らされた。オバマ政権時代から続いている国務省の書記官ウェンディ.シャーマンは、この決定は「大統領の衝動性、取引、クゥッド.プロ.クォ(quid pro quo: Aを与えることでBを与える)を強調していると述べた。
シリアから米軍を撤退するトランプの決定は、トルコのイスタンブールに大幅なビジネスがあることに関連性があるとの疑惑が持たれている。同都市には二つのトランプ.タワーがあり、トランプがビジネスを運営および管理しているが、トランプはそのトラストの受益者であり、彼の子供たちのうちの2人はそのトラストを保持している。トランプと彼の家族は長い間、トルコとビジネス上の関係があり、最も顕著な例は、トランプの名前を認可しているトランプ.タワーズ.イスタンブールである。トランプ組織のサイトにはその建物を「イスタンブールの歴史的な街のランドマーク」であり、オフィス、アパート、高級店を備えたヨーロッパで最初の唯一のオフィスと住宅の塔であると説明している。トランプ組織はその2つの建物にトランプの名前を付ける為、最大1,000万ドルを支払ったとWPが報告した。
イバンカ.トランプは2009年、2010年、2012年にトルコに出張した。2015年、トランプはトルコに関与する問題となると、潜在的な「相反」があることを認めた。トランプは2015年に「私はイスタンブールに大きな、大きな建物があるので、少し利益相反があります。通常のタワーではなく、トランプ.タワーズと呼ばれている2つのタワー」があると語った。29人の上院議員と186人の下院民主党が提起した訴訟は、トランプが憲法の改正条項に違反していると主張する3件の訴訟の1つである。憲法は大統領が在職中に外国または米国の州から金銭的またはその他の利益および価値ある物を受け取ることを禁止している。トルコはトランプが少なくとも部分的な所有者である外国のベンチャー.ビジネスの中で最も多く、119がリストされていると主張している。その他には、中国で115、フィリピンで121のビジネスの部分的な所有者になっている。トルコ政府にリンクされている企業もトランプ組織の主要な後援者である。トルコ当局者は他のどの国よりも高い頻度で、14回トランプの不動産を訪問した。ジョージW.ブッシュ政権下で主な倫理弁護士であったリチャード.ペインターは、大統領と彼のビジネス利益の間に緩衝がないことを指摘し、憲法のエモユゥメンツス条項違反であると同時に長年、歴代大統領に前例がないと指摘した。また、トランプは交渉のテーブルで「ビジネス上の関心を持っている」とし、「民主主義」があったトルコは「反転し、間違った方向に進んでいる 」と述べた。
トランプの外交政策は、米国および同盟国の安全保障より、彼個人の利益が優先されているとの批判は新しいことではない。トランプは中東での戦争に米国が関与すべきではないこと、長期的な戦争から米軍を撤退させることは公約であったこと、クルド人を放棄する意図はなかったことなど、彼自身の決定を自己擁護している。しかし、トルコとの大規模なビジネス.コネクションが新たなスポットライトを浴びている中で、トランプのシリア政策は利益相反に関連していると見られている。