社会隔離政策:経済又は健康のどちらを優先?

Michigan protesters turn out against Whitmer's strict stay-at-home ...By    Politico

ミシガン州の民主党女性知事が、厳しい自宅滞在命令を下した日、トランプ大統領に団結するとのメッセージを掲げたグループは、州議会前で抗議を行った。連邦政府は社会隔離政策に関する今後の方針について、ガイドラインを提供した。米国の失業者はわずか四週間で数千万に達し、議会が提供したお金は既になくなった状況で、仕事に戻る事を許可する必要があるものの、それが安全に行える措置がない状況である。自宅滞在命令を解除した場合、新型コロナウイルスは再度蔓延する可能性があると懸念されている。

トランプ大統領は、16日の記者会見で、経済を再開することについては、それぞれの州知事が決定するべきであると述べた。その翌日、在宅命令に反対する人々は幾つかの地域で抗議活動に参加し、大統領の経済開放の示唆に対する支持の合図を送った。フロリダ州の共和党知事ロン.デサンティスは17日、フロリダ州北部の複数のビーチが再開することを承認したが、州はコロナウイルスの症例が増加し続けている。同日の時点で、フロリダは24,000以上の確定症例があり、約700人の死者が出たと報告されている。ニューヨークやニュージャージーに次いで、感染者が多いミシガン州の知事グレッチェン.ホイットマーは14日にコロナウイルスを封じ込める為、国内で最も制限的な自宅滞在の行政命令に署名した。観光地への旅行を禁止し、園芸店、家具、モーターボートなどを含む一部のビジネスを閉鎖し、違反者は罰金を科されるか又は軽犯罪で起訴される可能性がある。ホイットマーの命令は過剰であり、憲法上の権利を奪っているとして、オンラインで撤回又は制限を軽減する事を求める請願書に現在28万以上の署名が集まっている。

自宅待機に反対する声が高くなっていると同時に、経済的圧迫も圧倒的な状況がある。何しろ、失業保険の請求者は16日には2,200万人に達したことが報告された。最初4日に報告された時は660万であったが13日には 1,700万に増加し、その3日後には合計2,200万人に達したと報告されている。これは1930年代初期の大恐慌以来の失業状況である。ワシントン.ポストによると、失業の高い州はハワイが約22%、ミシガン21%、ペンシルベニアが20%、オハイオが15%である。先月27日に議会で可決した2.2兆ドルの一部は、中小企業が「労働者を維持するのに役立つと思われる主要なプログラムのための資金」が含まれていたが、木曜日(16日)には「お金が不足したため、融資申請の受け入れを停止した」という。州の失業保険事務所は「多くの人々が数週間後も失業の支払いを待っている状況に圧倒されている」と伝えられている。又、経済「刺激小切手」と呼ばれている連邦政府の救済金の支払いでさえ、さまざまな問題があり一部遅れている。

米国の経済を大幅に開放した場合、経済は再度ある程度の活性化を取り戻す可能性はあるが、再度蔓延が拡大する危険性が高いと判断されている。国立衛生研究所の感染の専門家であるアンソニー.ファウチ博士は、繰り返し「試験とトラッキング」システムが必要であると述べている。それが、拡大を防ぐ方法であるが、現時点では自宅滞在命令を解除した場合の徹底した対策が論議されていない。18日のワシントン.ポストによると、「人々は仕事をする必要があるが、アメリカ人が正当な個人的リスク評価を行い、仕事やレジャーに戻った時に、新たな集団発生の可能性を減らすことを可能にする国のテストと追跡システムを強化し、ウイルスを家に持ち帰らない」ことが重要である。しかし、そのような「インフォームド.コンセントは現在存在しない」事に加えて、テストを受けたアメリカ人はまだ「約1%だけ」である。しかし、「閉鎖治療は病気(COVID-19)よりも悪い」かもしれない、とホワイトハウスは示唆した。ホワイトハウスとその側近らは、彼らが「絶望の死」と呼んでいる自殺、薬物中毒、アルコール中毒による「副次的死」をもたらす可能性は、財政的ストレスによって引き起こされると述べている。ファウチ博士は、死者を減少させ、経済を開く方法は、テストとトラッキングを拡大する事であると述べているが、「トランプ大統領が述べたとおり、コロナウイルスとの戦いが戦争であるなら、テストからの適切な情報と十分な保護具もなく、新しい発生を隔離して減らすための首尾一貫したシステムもない状況で、仕事に戻ることはまともな武器やコンパスなしで兵士を戦場に送るようなものである」と指摘されている。

それぞれの州が大規模な範囲でテストを行うためには多額の資金が必要であるため、その援助なしには不可能である事を複数の知事らが訴えている。ニューヨーク知事アンドリュー.クオモは15日の記者会見で、不足している人工呼吸器を別の必要な州に送ることが可能になったと述べた。しかし、テストに関して、小規模のテストなら実施できるが、連邦政府の援助なしに、大規模のテストを実施することは出来ないと語った。テストを大幅に増加するためには連邦政府が資金を援助する必要がある事を示唆した。13日には既に約10州の東部及び西部のほぼ全ての民主党知事らが、ビジネスをオープンする場合、彼らの州は協力しあい、共同対策と措置に基づいて行うと発表した。その後16日にトランプはホワイトハウスのガイドラインについて概説した。その連邦ガイドラインは、幾つかの要因に基づいて、州が再開するための勧告、社会的距離、及び自宅滞在命令の緩和を開始する為の3つの段階について述べている。

要するに、一定の年間所得以下の米国民に対する経済的救済のための給付金は、既に約半分は支払われている。最近、銀行口座に振り込まれた人々のみが受理している状態であるが、小切手を郵送で受ける人々はまだ支払いを受けていないようである。トランプは彼の名前が小切手に記載又は印刷されることを望んでいると言われている為、それも遅れている一因であるようだ。そのような状況下で、どの州でも食品の買い物は許可されているにも関わらず、経済苦境に直面している人々の自宅待機が長引いた為、餓死する率と、コントロールされていない状況下で、職場に戻った場合、経済は回復する可能性は高くなるが、現時点では感染で病気及び死亡するリスクも高くなる。非常に健康である人々は仕事に戻るべきであるとの意見も増えているが、健康な人々もマスク着用を義務化するか、奨励している傾向も強くなっている。自宅待機や社会隔離についての今後の方針は、経済か又は健康のどちらかを優先するべきかの論議を思わせる緊迫した状況がある事を示唆している。

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