ジョージ.フロイドが警察によって窒息死した後の怒りの抗議が14日目を迎えた8日、米国下院議会は、警察改革法案を紹介した。4人の警察官が起訴されたミネアポリスも警察署を解体する事を公約しており、全米に拡大した強烈な抗議活動は何かを変えている事を示唆する状況が見られる。主なトランプの支持者である上院共和党議員でさえ、警察に問題がある事を認めている為、上院でも下院の法案に取り組む可能性がある。しかし、専門家は難しい問題がある事を指摘している。地方、州、連邦レベルで警察の改革が論議されている今、転換期を迎えたと言えるだろうか?
上院下院議会は8日、「警察法の正義」と呼ぶ包括的な警察改革法案を紹介した。法案の5ページの要約を入手したNBC ニュースによると、その内容はアフリカ系アメリカ人(黒人)及び他の人々に対する法執行機関による「過剰な警察の権力を徹底的に見直す」ための広範な法律である。下院と上院で200人以上の民主党の共同スポンサーが存在する法案は、地方の警察部門が武力行使に関するデーターを連邦政府に送信することを義務付け、州の司法長官は独立したプロセスで、不正行為または過度の武力行使を調査する事を可能にする。この法案は警察が市民権を侵害した場合、人々は被害からの回復を容易にし、「警察に説明責任を持たせ、透明性を高めることで、警察の文化を変える」事を目指している。この法案は窒息死を可能にする拘束方法を禁止し、「人種的偏見と介入の義務に対処する訓練プログラム」が含まれている。その措置は「致命的な拘束技術を段階的に縮小」し、そのような技術は「最後の手段」としてのみに限定する。又、訓練プログラムには警察官に対する違法の苦情および懲戒処分のため、連邦政府の登録簿の作成が含まれている。又、制服着用の連邦警察官はボディカメラを装着する必要があり、マークされた連邦警察の車両はダッシュボード.カメラを取り付ける必要があり、州および地方の警察が軍用グレードの機材を移送する事を制限している。
一部の地域では、抗議中の活動家は警察への融資停止を求めている。法案には新たは融資は含まれていないが、警察への予算は削減されていない。下院及び上院の民主党議員らはいずれも、両院がこの法案に取り組み、最終的に制定される方向性になると確信している。下院議長ナンシー.ペロシは、今後数週間で下院の公聴会を行い、法案への投票を行うと述べ、上院多数派リーダーのミッチ.マコーネルは「早々」に法案に取り組むとの観測的希望を表明した。上院少数派リーダーのチャック.シューマーは記者会見で、上院民主党は法案を「現実のもの」にする為に「地獄のように戦う」とし、「人種差別の毒」は刑事司法制度を超えて、アメリカ社会に浸透したと語った。二級殺人で告訴された警察官デレク.ショービンは今日裁判所に出廷していると報告されている。法案を紹介する前にペロシを含む下院議員らは、フロイドがショービンによって首を膝で締められていた8分46秒、膝を曲げて祈りを捧げた。下院トップ.リーダーであるジム.クライバーンは、これは「長い時間です」と述べた。
ミネアポリスの抗議者らは、警察に対する融資停止を求めているため、同市の警察当局は7日に警察署を解散すると発表した。これはどのような意味があるだろうか?同日のニューヨーク.タイムスによると、ミネアポリス市議会で「拒否権を持つ多数派」の9人は7日に「警察を解体することを誓約し、法執行機関が人種差別で長い間非難されてきた都市に新しい公共安全システムを構築する」ことを公約した。彼らは市の政策システムを改革することができなかったため、現存する警察署を解体するプロセスを始めると述べた。しかし、白熱する全米での圧倒的な抗議に押された同市の評議会は、同市の「新しい公安システム」について、どのように解体を行うのか詳細を提供していないが、「地域社会と協力」して、その計画を立てることを約束した。同市の市長ジェイコブ.フレイは、警察の解体に反対しているが、市の警察署長や地域社会と「執拗に協力し、警察の文化における体系的な人種差別への深い構造的改革に取り組んでおり、地域社会主導の公共安全戦略を掘り下げて制定する準備ができている」と語った。抗議者の主張は、警察を「文字通り廃止する」こと意図していない場合もあり、むしろ、法執行システムを根本から見直し、ミネアポリスで行われているような、同市に住んでいない警官を雇ったり、精神病の人が苦しんでいるような、犯罪ではない状況に対応するために武装した警官を派遣したりするなど、根深い問題に取り組む必要があるとタイムスは指摘している。一部の提案は、捜査令状なしで容疑者を家宅捜査することや、軍隊スタイルの襲撃など、強引な警察の戦術を終わらせ、警察への軍事装備流入を制限し、警察が抗議者に対して、軍事装備の使用を禁止することを焦点に当てている。
米国では2015年から警察による致命的な銃撃は約5,400件に達している。抗議者を支持する多くの著名人は変革の時であると述べているが、一部の専門家は公民権擁護活動家が望んでいるような分岐点の瞬間にはならないと述べている。7日のワシントン.ポストによると、警察官らが同様の拘束手段で黒人を窒息死させた例は多数あり、その度にプロテストは警察の変化を訴え、それぞれのケースで同様の瞬間を見ているが、常に実際には変革は起きていないという現実がある。これまで、数十の機関は緊張緩和の段階的拡大に関するトレーニングを採用し、16州は致命的な力の使用に関するより厳しい要件を可決した。その後、議会を通過した連邦法は1つも存在していない。しかし、異なっているのは国民の意識である。その一つは、「警察の偏見に対する世間の認識が変化し始めている」ことである。 先週、モンマス大学の世論調査では、アメリカ人の57%が、困難な状況にある警察は「黒人に対して過度の武力を行使する」可能性が高いことが判明した。2016年に起きたバトンルージュでの致命的な警察の発砲後の世論調査では、34%の登録有権者は同様の質問に同様に答えた。約4年後、国民の意識は大幅に変わった事を示唆している。
特にCOVID-19のパンデミック下で、抗議の規模が顕著である事、現場での様子が素早く回覧されるため、ほぼ全ての国民が素早く状況を掴む機会が増加している事などから「人々の視点を変えている」ことだけは確実である。一部の共和党議員でさえ、「厳格な法と秩序の立場」を破り、抗議者への支持を表明した。先週、ロイ.ブラント上院議員は「人々はこれらの抗議が理にかなっていることを理解していると思います」と述べた。上院司法委員会の委員長であり、トランプの同盟者である上院共和党のリンジー.グレイアムは「ここに問題があり、それを根本から解決しなければならない」と述べた。民主党の上院議員コーリー.ブッカーは「価値のあるアメリカの変化は簡単ではありませんでした。 しかし、要求は今や益々多様化する連合から提起されています。私たちは現在、瞬間にいると感じています」と述べた。
南カリフォルニア大学の法学教授であるジョディ.アーマーは「団体交渉協定には、警察を説明責任や透明性から引き離す非常に多くの条件がある」と述べ、悪い警察が誰であるかを知ることができるのか?公記録はあるのか?多くの場合、それらは団体交渉で押し潰される」と述べた。その他の形態の警察による暴力、拘束から暴行まで、黒人が重度にその犠牲者になっている傾向がみられると指摘した。アーマーは「法律を執行するために警察に裁量を与えると、それが門限、社会的距離が遠いかどうかに関わらず、それは黒人に対して不当に執行されるようです」と述べ、フロイドは偽造の20ドル札を使用したとして逮捕されたと指摘した。さらに、「そのように、白人男性の首に貴方の膝を置くでしょうか? 「息ができない」と彼が叫んでいる時、もう少し人間性についての認識がありますか?もっと懸念を引き起こしたでしょうか?」 と問い、「それはより深い問題です」と語った。
警察による黒人への砲発は、毎年1,000件以上発生していることになり、これは異常な米国の特徴の一つである。警察を改革するための連邦及び州や郡での取り組みが開始された事を印象づける8日、これらの動きが転換点に達したと言えるだろうか?圧倒的な抗議の結果、州及び市当局者が警察改革について論議していることや議会の法案取り組みなど、何かが違っている事だけは確実である。過去の事件では、今回のフロイドの事件と異なり、ビデオでの証拠が不足し、警察官が告訴されていない例が多数あると言われている。500人以上の外交官及び軍事当局者はトランプの抗議者に対する脅しに反発していると今日報告されている。新たな世論調査では80%の回答者が現在「米国は制御不能である」と答え、リーダーシップに欠けている米国は危機と混乱に直面している現状を示唆した。