連載2:前代未聞の最悪の腐敗政権? 

ウキリークスの創始者ジュリアン.アサンジは2019年4月11日に逮捕されたが、司法長官バァーはアサンジに密かに会ったとされるトランプ大統領の長年の友人及び顧問であったロジャー.ストーンの罪状を軽減するよう要請した。加えて、最近バァーは、合法的理由がなく、ニューヨーク南部地区の連邦検察官ジェフリー.バーマンを突然解雇した。バァーのこれらの行為は、正常ではない為、辞職を求める声が高くなっているものの、彼は大統領が解雇したと主張している。ニューヨーク南部地区の連邦検事補に就任した30年以上前、米国の司法省の長官と同じ宣誓をしたエリオット.ジェイコブソンは「司法長官ウイリアム.バァーが辞職するべきであることは明らかである」と述べている。ジェイコブソンはその宣誓が意味する司法長官の役割は、法の支配を支持し、米国の最善の利益を代表し、正義を追求することであると述べている。「アメリカ合衆国憲法を支持し、擁護することを誓った司法長官は、大統領職または特定の大統領の弁護士ではありません。ホワイトハウスの現在の居住者は、その仕事に対する見方が異なっています」と述べている。

法律専門家は、トランプ大統領が法律の理解と遵守において抑制不可能であると述べている。ケイト研究所は2017年の政策報告書に、トランプは汚職を一掃すると言ったが、トランプ政権は「私たちの刑事司法制度を監督するのは連邦政府であるという誤った考えを補強するため、トランプが犯罪問題を引き上げることを選択したことは非常に残念である。実際、憲法は連邦刑事管轄についてほとんど何も述べていない」と指摘した。又、「トランプは汚職を無くす事と連邦予算の削減について語っているが、犯罪対策における連邦の役割を減らすことに関心がないだけでなく、明らかにその役割を拡大しようとしている。刑事司法の分野における間違った認識に基づき、犯罪に関する複数の大統領令、マリファナの襲撃、財産の差し押さえ、大規模な国外追放、軍事政策など、憲法上の共和国の基礎が揺さぶられ、確実に危険な道に向かっている」との懸念を表明した。ケイト研究所の懸念から約2年半後、民主党が支配する下院議会は昨年9月にトランプの弾劾調査を開始し、トランプがジョー.バイデンを調査するまでウクライナに対する資金を保留した事件に絞り、議会妨害と職権の濫用の二つの罪状で、弾劾した為、彼は今年1月上院議会での裁判に直面したことはご承知の通りである。しかし、実際には夥しい数の犯罪捜査は開始されていた。2019年5月13日のニューヨーク.タイムスによると、連邦、州、および議会当局は、ドナルドJ.トランプのビジネス、選挙キャンペーン、就任、大統領職に関連する調査を通して「トランプの人生の多くの側面を精査」している。タイムスが追跡したそれらの調査は少なくとも議会調査で12件、連邦刑事捜査で10件、州および地方政府の調査で8件、合計30件である。

最初の議会調査に関連したトランプの違反に関する調査は ⑴ ウクライナに対する軍事援助資金を保留した事件を含めて、政治目的のための外交政策で職権の乱用があった事である。⑵ ロシアの選挙干渉に関する事件も含めて、トランプに対する潜在的な外国の影響と司法妨害の可能性のある試み、⑶ 選挙前に二人の女性に支払った口止め料について隠匿したトランプの潜在的な役割、⑷ ロシアの選挙干渉に関する事件や選挙財政法違反も含めて、トランプと彼の政権による司法妨害と権力の乱用、⑸ イバンカ.トランプとジャレッド.クシュナーに関連するホワイトハウスのセキュリティ.クリアランス.プロセスの悪用の可能性、⑹トランプが彼の純資産を偽って伝えたかどうかによる税務関連の違反、⑺ ホワイトハウスの関係者、特にイバンカとクシュナーによるプライベート.メッセージの使用の申し立て、⑻ 複数の議会が召喚しているトランプの納税申告書を含む個人財務書類は、口止め料支払いを含む選挙財政法違反に関連性がある。⑼ 完全に不透明なトランプとプーチンとのコミュニケーション、(10)資金洗浄の可能性、(11)2016年の選挙におけるロシアの干渉、(12)サウジアラビアで提案されている米国の核ベンチャーの合計12件である。

連邦刑事捜査での10件には ⑴ 透明性のないトランプ就任委員会の寄付と支出、⑵ トランプ就任委員会の寄付/委員会委員長(トランプの長年の友人であるトーマス.バラック)と中東との関係、⑶ トランプのキャンペーンと就任式への最大の資金調達者のビジネスと政治的取引、⑷ 口止め料の支払いを隠す際のトランプの家族の役割、⑸ トランプの弁護士達が元トランプの個人弁護士マイケル.コーエンに大統領の恩赦を提供したかどうか、⑹ ニューヨーク南部地区はトランプが膨らんだ保険金請求の申し立てをしたと述べたコーエンの主張に関する調査、⑺ トランプの長年の顧問であるロジャー.ストーンに対する調査、⑻ 元トランプ.キャンペーンの委員長ポール.マナフォートが募集した企業によるロビー活動違反の可能性、⑼ 保留中のマナフォートの元従業員の起訴、(10)トランプ政権の仕事を求めた銀行員に対する捜査が含まれる。

最後のカテゴリーである州および地方政府の調査には、⑴トランプの家族が関与しているトランプ組織の保険慣行、⑵トランプ就任委員会への寄付が含まれる。2017年1月のトランプの就任式の群衆の規模はオバマの約50%であったが、トランプの就任基金はオバマの約2倍の1億700万ドルである。このお金の出所が不透明である為、ニュージャージ州当局の調査の対象に置かれた。⑶トランプの就任式におけるトランプ三人の子供達と企業の役割および、トランプ国際ホテルとトランプ組織への支払いに関する疑惑の調査、⑷ 州の住宅ローン詐欺容疑に対するマナフォートの刑事訴追、⑸トランプ財団に悪用された慈善資産、自己取引、キャンペーン資金の違反に関する調査、⑹トランプ組織は金融資産を膨らませたという主張に対する調査で、これも議会で証言したコーエンの主張に基づいている。⑺ 1990年代にトランプを含む彼の家族による不正な納税に関する調査、⑻ 過去20〜30年間の期間に税金を十分に支払っていない疑惑に関する調査が含まれている。

大まかに3分類された捜査機関によるトランプ大統領および彼の家族に対する調査は大幅に財務関連が顕著であることに注目する必要がある。これはトランプが約4年間公開を阻止する強烈な戦いを展開してきた事と深い関連性がある。複数の下級裁判所は彼の会計会社と銀行が召喚に従うべきであると判定している為トランプは最高裁に上訴した経緯がある。最高裁は今後ある時点で、納税申告書を含む全ての財務関係書類の開示の是非について決定する予定である。ニューヨーク.タイムスがリストした30件には、憲法学者が指摘している弾劾可能なトランプの他多数の事件が含まれていない。例えば、移民の小さな子供達を檻に入れた事も含まれる。2歳から16歳までの6人の移民の子供のうち、グアタマラ出身の5人とエルサルバドル出身の1人は、一連の連邦政府の監禁下で死亡した。全ての行政決定は大統領の認可によって行われるが、特に亡命の可能性が高い中央アメリカからの移民に対する取り扱いにはトランプの反移民政策が深く関与している。過去の政権下では、拘留中の移民の子供が死亡した前例はない。

又、トランプは彼の政権の汚職を監督するウオッチドッグの監察官を次から次に、理由もなく解雇し、トランプ政権の汚職を明らかにした内部告発者の訴えを隠そうとし、それを党派的に分裂させる材料として利用した。この行為は1989年の内部告発者保護法に違反している。加えて、過去の大統領政権で見られなかった前代未聞の非民主的現象はトランプが報道の自由を遮断する言動を繰り返している事である。トランプは反対意見を述べるか又は、トランプ政権の異常な政策、特に残酷な移民政策を暴露するメディアを単に攻撃するだけでなく、彼はFBIに漏洩を報告した記者を「投獄する」よう要請し、彼を批判するメディア組織の放送免許を取り消すと脅し、一部の記者らは「死の脅迫」さえ受けたと報告している。トランプ政権は、全体主義、権威主義、独裁者が支配する国と同様の脅威を与えており、米国は今後更に4年間、現在見ている狂気的混沌状況を繰り返すことはできないというのが、共和党グループによる反トランプ運動の目的である。これらのグループは常識的で穏健な大統領をホワイトハウスに送り、間違った方向に進んでいる米国を軌道修正することを強く望んでいる。

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