新米国郵便局長は大統領の最大の寄付者

トランプ大統領は30日に11月3日の大統領選を延期する提案をツイートした。その直後、ほぼ全てのメディアは、選挙日の延期は議会のみに権限があると指摘し、上院および下院議会の共和党トップ.リーダーは公式声明で、選挙は予定通りに行うと宣言した。また複数の専門家は歴史的観点から、大統領選が延期されたことは一度もないことを強調した。トランプは同日遅く、郵便投票表紙は、選挙日に数えることが可能なものだけを有効にするべきであると言った。トランプの選挙に寄付した人物である米国郵便局長は、驚くことに6月中旬に就任したばかりの未経験者である。彼は、郵便物がその日までに配達されるための時間外労働の支払いを停止した為、一般の郵便物と同様、巨大な量の郵便投票用紙も大幅に遅れる可能性があり、郵便投票の新たな脅威があると指摘されている。

ポストマスター.ジェネラルと呼ばれる米国郵政公社のトップ幹部である米国の郵便局長は米国郵政公社の最高責任者である。現在の郵便局長は、アメリカ合衆国郵便局の理事会に5月に選出され、2020年6月15日に就任したルイ.デジョイである。デジョイは1957年6月生まれのビジネスマンであり、共和党の募金活動家である。2020年1月以降、トランプ大統領の再選挙キャンペーンに360,000ドル、共和党全国委員会に約70,000ドルを寄付している。アメリカ合衆国郵便局理事会は11議席で構成されており、その中の9人は米国大統領によって任命されている。トランプ大統領に任命された9人の理事会のメンバーは、上院議会の承認を得る必要がある。デジョイは、この分野で経験がない初めての新人郵便局長である。

トランプは30日、安全になるまで選挙を延期する必要があるとツイートした。そのメッセージは「普遍的な郵送投票(不在者投票ではありませんが、これは良いことです)により、2020年は、史上最も不正確で不正な選挙になるでしょう。それは米国にとって大きな恥になるでしょう。人々が適切で安全に投票できるようになるまで選挙を遅らせてください」と書いた。圧倒的に多数のメディアは、選挙日は11月の第一火曜日と憲法で定められており、その変更を行う権限があるのは議会だけであると指摘した。上院多数派共和党リーダーのミッチ.マコーネルは、ケンタッキー州にあるテレビ局でのインタビューで「米国の歴史において、南北戦争や不況の時も予定されていた選挙が延期になったことは一度もありませんと」述べ、今年11月3日も同様に選挙は行われると語った。また、下院議会少数派の共和党リーダーであるケビン.マッカーシーも、選挙は予定通り、11月3日に行なわれる事を明白にした。更に、トランプの友人であると自称する上院古参の共和党議員リンジィ.グレイアムも、選挙を延期することは不可能であると説明した。

カリフォルニア大学アーバイン校の法学教授リチャード.ヘイセンは「大統領には選挙日を変更する権限はありません。有権者の信頼を損なう大統領による更に別の声明であり、証拠なしに、郵送による投票の正当性を損なうことを求めています」と述べた。歴史家のマイケル.ベシュロスはエイブラハム・リンカーンは南北戦争中の1864年に「南部の反乱」のため選挙を延期することを考慮したが、「私たちの体制が打破されることを意味する」との理由で、結局延期はしなかったと述べた。フランクリン.ルーズベルトも第二次世界大戦中に考慮したが、延期しなかったと語った。トランプのツイートの最も劇的な批評の一つは、保守派の連邦主義社会の共同創設者であるスティーブン.カラブレーゼから来ており、選挙延期の考えは大統領が「即時の弾劾の根拠」になる「ファシスティック」であると述べた。ファシスティックとは極右派、権威主義、または不寛容な意見や行動がある指導者について言及する。

トランプは30日に遅く行われた記者会見で「私は選挙は望んでいます。しかし、すべての投票用紙が欠落していること、そして選挙が何の意味もないことを、私は3か月も待ってから知りたくありません。それは起こります。誰でもそれを知っています」と言った。トランプは、選挙を遅らせたくはないと言っているが、郵便投票は、結果がわかるまで数か月またはそれ以上かかるかもしれないと主張した。彼は郵便投票は「不正選挙」であると言い張り、彼が敗北した場合、「結果に異議を称える用意がある」ことを示唆したとワシントン.ポストの3人の記者が伝えた。選挙延期のコメントに対する多方面からの批判に直面している中で、トランプは次に郵便投票の集計について提案した。31日、同紙のコラムニスト、グレッグ.サージェントによると、トランプは「選挙日に集計できる投票だけを数えるように提案した」という。米国郵政公社の新たな局長は「見事な偶然の一致で、トランプの募金活動でのトップの寄付者」である。彼は「コスト削減」の為、郵便配達を早急に行うための人員増加をしない可能性がある。つまり、米国郵便局の最高権威者はトランプ支持者である為、有権者の郵便投票用紙が公平および安全に対処されるだろうかとの懸念が提起されている。

蔓延の最中に行われる前代未聞の莫大な郵便投票による選挙にトランプが「どのような影響を与えるかという新たな懸念」が生まれている。31日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、議会はトランプが提案した選挙の延期および郵送による郵便投票は途方もない不正投票に結びつくという主張の両方を否定しているが、問題は、郵便局が「長年の財政難」に直面しており、コロナウイルス感染の別の救済法案の交渉中、郵便局に緊急資金を提供することを「共和党が阻止している」為、「投票用紙の巨大な波は郵便配達を圧倒する可能性がある。加えて、「メール.システムは同時にトランプによって動かされた方法で弱体化」されている。郵便局の民営化を長い間求めてきた共和党に囲まれているトランプと彼の任命者(ルイ.デジョイ)は「配送の遅延と信頼性の低下につながると思われるコスト削減措置」を採用し始めた。最近、郵便局長に指名されたトランプ.キャンペーンの巨大寄付者(デジョイ)の指示で、その日に配達が完了できるようにするために必要な時間外勤務への支払いを停止した事による変更で、手紙や小包の配達は数日遅れることになった。投票グループと公民権グループの連合である民主主義イニシアチブのエグゼクティブ.ディレクター、ウェンディ.フィールズは「私たちは資金不足の州や地方の選挙制度があり、郵便局は故意に減速しています」と述べた。また「大統領は意図的に(投票)抑圧を指揮しており、それを行うために郵便局を道具として利用しています」と述べた。30日、ジョン.ルイス下院議員の葬式に参加した前大統領バラク.オバマはトランプの名前を呼ぶことを避けたが、投票権を攻撃するための継続的な努力があると指摘し、人々が病気にならないようにするため、郵送された投票用紙に依存する選挙の前段階で、郵政公社を弱体化させている」と述べた。

共和党による郵便局の民営化の試みが長期的に続いている中で、米国郵政公社で最も権力のある郵便局長はトランプの寄付者であるという利益相反のある腐敗の構造を再度浮き彫りにしている。全米でCOVID-19の危機感が拡大している状況下で、感染を避ける為の郵便投票は安全であるべきであるが、有権者が郵送した投票用紙が集計されるかどうかの懸念が提起されている。郵便投票は避けられない状況下で、証拠もなく、郵便投票は莫大な不正を招くと繰り返し主張しているトランプが間接的に任命した郵便局長は、人員と経費を削減している為、意図的または構造的理由によって、投票用紙の配達は遅れる可能性があり、遅れた投票用紙は、集計されない危険性があるという問題に直面している。

郵便投票で行われる選挙は不正であると、トランプが繰り返し述べている理由はなぜか? なぜトランプは郵便集計が大幅に遅れると思うのか? なぜ、選挙結果は数ヶ月遅れると予測できるのか? 選挙前から、選挙結果を受け入れると言わないのはなぜか?トランプによる郵便投票の不正の強調は、敗北した場合のテコとして利用する再選のプロパガンダである可能性がある。選挙のわずか約4ヶ月前に、2016年と2020年にトランプのキャンペーンに寄付したビジネスマンで共和党の募金活動者が新たな郵便局長が就任したことは別の顕著な腐敗による利益相反の構造があることを示唆している。NYTは、新郵便局長ルイ.デジョイが、これまでトランプの2つのキャンペーンで150万ドルを寄付したと伝えている。

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