By National Review
国家諜報及び安全保障センターのディレクターであるウィリアム.エヴァニーナは先週末、異例の公的声明で、2020年の米国選挙に対する外国の干渉が続いていることを警告した。2016年にはロシアのみであったが、今年は、多数の国が誰の勝利を望んでいるかの選好があり、米国の選挙に干渉する動きがあるのは、特にロシア、中国、イランであると警告した。彼の声明文は、米国選挙に干渉するこれらの国の動機についても説明している。
エヴァニーナが7日に公開した声明によると、彼は2020年7月24日に2020年の選挙に対する外国の進んでいる選挙干渉の脅威的な状況について、機密化されていない情報の概要をアメリカの国民に提供した。7日の声明は、2020年の選挙に関する敵の意図と活動に関する追加情報を一般に公開することで、アメリカ人が米国の選挙を保護する上で重要な役割を果たすことができるようにする為に、最新の情報を更新すると述べている。又、外国は2020年の米国選挙に向けて、米国有権者の選好と展望を揺さぶり、米国の政策を変え、米国の不和を増大させ、民主主義に対する米国民の信頼を損なう試みにおいて、潜在的および明白な影響を及ぼす措置を引き続き使用すると述べている。
どのような方法で干渉するかについて、エヴァニーナは「投票プロセスの妨害、機密データの盗用、選挙結果の有効性に対する疑惑、さまざまな目的で選挙インフラストラクチャーを危険にさらす可能性があると述べている。しかし、「投票結果を大規模に妨害または操作することは困難です」と述べている。又、多くの外国は、誰が選挙に勝利することを望んでいるか、選択しており、彼らは「一連の明白且つ私的な声明を通して表現」するが、「隠れた影響の取り組みは稀である」と述べている。国家諜報当局が懸念しているのは主に、中国、ロシア、イランによる継続的かつ潜在的な活動」についてであると述べ、これらの国が、米国の選挙に干渉する動機について以下のように説明している。
ロシア:我々はロシアが前副大統領ジョー.バイデンを非難するため、様々な手段を使用していると見ており、ロシアはバイデンを「反ロシア」の主流派の候補者であると見ていると評価している。これは、ウクライナに対するオバマ政権の政策とロシア内部の反プーチン運動を支持するバイデンの役割について、副大統領当時の彼の「モスクワに対する公的批判と一致」している。例えば、親ロシアのウクライナの議員であるアンドリー.デルカハは、バイデンの立候補と民主党を「弱体化させる」ため、「漏洩した電話の公表を含め、汚職についての主張」を拡大している。一部のクレムリン関連の工作員は、ソーシャル.メディアやロシアのテレビでトランプ大統領の立候補を「活性化させる」努力をしている。
中国:北京はトランプ大統領を「予測不可能」と見なしているが、中国は彼が再選に敗北することを希望している。中国は2020年11月に先駆けて、米国の政策環境を形成し、中国の利益とは対照的に、政治家に圧力をかけ、中国の批判をそらし、対抗するための影響力の取り組みを拡大している。中国は今後も積極的な行動のリスクとメリットを比較検討するが、過去数か月間の公的な言動は、現在のトランプ政権のCOVID-19の対応、中国のヒューストン領事館の閉鎖、およびその他の問題に対する行動に対して、米国政府に益々批判的になっている。例えば、香港、TikTok、南シナ海の法的地位、および5G市場を支配するための中国の取り組みに関する米国政府の対応を厳しく批判している。 北京は、これらすべての努力が大統領選挙に影響を与える可能性があることを認識している。
イラン:私たちは、イランが米国の民主主義機関及びトランプ大統領を弱体化し、2020年の選挙に先立って国を分裂しようとしていると評価している。これらの方針に沿ったイランの取り組みは、ソーシャル.メディアでの虚偽情報の拡散や反米のコンテンツを拡大するなど、オンラインの影響力に焦点を当てている。政権交代を促進するための努力において、そのような活動を実施するテヘランの動機は一部、トランプ大統領の再選で、イランに対する米国の圧力が継続するという認識によって駆り立てられている。
諜報地域社会のディレクターであるエヴァニーナは、選挙が近づくにつれ、より多くの情報が引き続き求められることを認識しているとし、上記の評価は提供する必要のある「最新かつ正確で客観的」な選挙に関する脅威的な情報であると述べている。又、大統領選のキャンペーン、政治委員会、およびすべての議会メンバーに対する情報の提供は「厳粛な義務」であり、2020年5月中旬以降、約20の機密の選挙脅威に関する要旨説明を提供した。加えて、国家安全保障の義務に沿って、アメリカ国民に最新情報を提供し続けており、これまでに前例のない措置を取ったと述べている。
エヴァニーナの声明は、バイデンが反ロシアの主流派の政治家であるとして、既に彼の選挙に対する干渉が始まっていることを示唆し、「予測不可能」であり、彼の政策に多大な不満を募らせている中国は、トランプをホワイトハウスから追い出す為の戦略があることを示唆し、イランは米国の圧力に対抗する動機があることを示唆した。しかし、エヴァニーナは、外国の選挙干渉国が、米国の選挙の投票結果を大規模な範囲で操作し、変えることは困難であることも示唆した。しかし、これらの国がどのように米国の選挙に干渉するか、その技術的及び具体的なことはほとんど書いていない。しかし、エヴァニーナの声明と現行の選挙状況は、外国の干渉が投票装置のハッキング、投票登録者の名簿記録操作、投票結果の変更などが伴う妨害に関与する可能性があることを示唆している。今年は、ほとんどの投票は郵送で行われる為、投票用紙を操作することは不可能であるが、エヴァニーナはこれらの3カ国が全てソーシャル.メディアを利用して、敗北を望む候補者に対する有害な誤情報を拡大すると警告している。2016年の経験から、多くの有権者はある程度、そのようなパターンを認識している側面もあるが、2020年で異なる点は、もはやロシアだけが米国の選挙に干渉する唯一の国ではなく、トランプの勝利を望んでいない中国とイランがオンラインでロシアに対抗する状況になる事を示唆している。複数の外国政府による同時干渉は、陰謀説と分裂を煽る大統領下での米国選挙の混沌な状況に拍車をかけることを示唆している。