トランプ大統領の個人弁護士であるルディ.ジュリアニの娘がジョー.バイデンに投票するよう米国の有権者に促した記事が掲載された15日、前副大統領ジョー.バイデンに対する虚偽ニュースが保守派のタブロイド紙に掲載された。加えて、ホワイトハウスは、ロシアが彼の個人弁護士ルディ.ジュリアニを標的にしていると昨年12月トランプ大統領に警告していた。主要なソーシャル.メディアは、その虚偽ニュース記事のリンクを可能な限りブロックしたと報告された。その直後、一部の上院共和党議員は、フェィスブックを召喚すると脅した。その翌日、ツイッターはその記事のブロックを停止した。これらは選挙約15日前に報告された10月の驚きのイベントである。
トランプの個人弁護士であるルディ.ジュリアニの娘キャロラインは、政治的および宗教的関係者らによって、弾圧を受けやすい弱い立場にある人々の将来を懸念している時、トランプと彼の弁護士ジュリアニは、選挙のライバルを陥れるための努力に集中していた。しかし、彼らはその努力に成功していない。信憑性がないと言われているジョー.バイデンに関連する記事が保守系のタブロイド紙、ニューヨーク.ポストに掲載された時、ホワイトハウスの国家安全保障顧問ロバート.オブライエンは2019年12月初旬に、ロシアの虚偽情報キャンペーンがトランプの個人弁護士であるルディ.ジュリアニを標的にしているとトランプに警告していたことが判明した。16日のCBSニュースによると、ジュリアニはこれが事実であることを否定し、CBSニュースに「私はロシアの諜報活動の標的になるかもしれないと(米政府の内外の)誰からも警告されたことはなかった」と語った。
ニューヨーク.ポストは10月初旬から、懐疑的な記事を連続的に掲載している。しかし、どのような方法で資料を入手したかを明白にしていない。前副大統領の息子であるハンター.バイデンのラップトップから集められたものであるとされる電子メールと写真を含む記事を公開している。同紙によると、水で損傷したMacBook Proを修理する為、持ち込んだ顧客が、サービスの料金を支払い、内容が保存されているハード.ドライブを回収しなかったと修理店のオーナーは述べている。オーナーは、そのラップトップの所有者がハンターであったかどうかを特定できなかったが、ハンターの兄で元デラウェア州司法長官であったボー.バイデン財団からのステッカーが貼られていたと述べた。FBIはそのコンピューターとハード.ドライブを回収した。同紙は、入手した電子メールを掲載しており、ハンターがウクライナのエネルギー会社の最高幹部に当時の副大統領であった父のジョー.バイデンを紹介したとするメールを掲載し、それは一年以内にハンターが幹部であったウクライナのエネルギー会社ブリズマを調査していた検察官を解雇するよう圧力をかける前であったと主張している。そのメールはブリズマの取締役会の顧問であるヴァディム.ポザルスキーがハンターに送った感謝のメッセージである。ポザルスキーはワシントンDCに招待され、当時副大統領バイデンと一緒に過ごした機会があった事を示唆している。加えて、別の日付による掲載で、ハンター.バイデンは上海を拠点とするCEFCチャイナ.エナジー社との電子メールが「中国で儲かるエネルギー取引を追求しているように見える」と主張している。その招待から約8か月後、バイデン副大統領は2015年12月のキエフへの旅行中にペトロ.ポロシェンコ政権に対して、ショーキン検事総長を解雇しない場合、10億ドルの米国の融資保証を差し控えると圧力をかけた。バイデンはこの事実を認めている。オバマ政権は、米国および欧州連合がウクライナおよびショーキンの汚職の懸念を共有していた為、彼を解雇した。
ジュリアニおよび彼の二人のビジネス関係者は、ロシア人のデルカッチと会い、その内の一人は、議会で証言し、陰謀説であることを複数のインタビューで公的に語った。2020年の再選に敗北する可能性が高いことを認識し始めたトランプは、反対党の候補者に対する様々な陰謀説を広めることを試みた。例えば、2016年の選挙で、トランプはオバマ政権が彼のキャンペーンをスパイしたと主張した為、司法省は対ロシア調査を行った。しかし、13日ワシントン.ポストを含む主要メディアは、司法省が証拠を発見することがなく、調査を終えたと報告した。トランプは選挙前に、ライバルを傷つける選挙結果が報告されることを望んでいた。ジョー.バイデンの信用を傷つけることを目的に、ジュリアニは9月に財務省によって制裁を課された「活動的なロシアのエージェント」と呼ばれるアンドレイ.デルカッチと会った。この動きはオブライエンによる警告につながった。制裁が発表される数か月前の2019年12月、ジュリアニは、ハンター.バイデンに関する有害な情報を追求する為、トランプに対する下院議会による弾劾裁判の最盛期にウクライナでデルカッチと会った。トランプはウクライナ政府に対して、軍事援助資金を提供する交換として、ジョー.バイデンと彼の子息ハンターを調査するよう圧力をかけた為、彼は下院議会によって弾劾調査、および上院議会によって裁判を受けたことは既に知られている。
一方、ソーシャルメディアの専門家は、ニューヨーク.ポストの記事に対して「誤った情報と陰謀説で満たされている」と警告した。15日のワシントン.ポストによると、TwitterとFacebookは、ハンター.バイデンに関する「未確認の主張がある記事の範囲を制限」した。Facebookは、第三者のファクト.チェッカーに送信する際、先制的に物語が拡大することを制限した。Twitterは、この記事が米国で3番目の時勢的な話題に急上昇することを許可したが、リンクを「潜在的に危険」とマークし、ブロックした。また、ホワイトハウス報道官のケイリー.マケナニーとニューヨーク.ポストのアカウントを一時的に閉鎖し、ハッキングされた素材の公開を禁止するツイッターのルールに違反しているという通知をツイートに追加した。トランプのキャンペーン.アカウントも一時的に閉鎖された。
しかし、その翌日、Twitterはニューヨーク.ポストのハンター.バイデンに関する記事をブロックするというその方針を変更した。TwitterとFacebookが行動をとった後、同日の夜遅く、共和党は、ツイッターが彼らを検閲していると批判し、会社を召喚すると脅した。その後、その圧力下で、ツイッターはその方針の1つを修正することで後戻りを始めた。ニューヨークポストの物語の禁止を完全に解除することによって、翌日その記事はインターネット全体に広まった。16日のニューヨーク.タイムスによると、ミズーリ州上院議員のジャシュ.ハーレイ上院議員は同日「ソーシャル.ネットワークも記事の視認性を低下させた」と批判し、Facebookの最高経営責任者であるマーク.ザッカーバーグを召喚し、ニューヨーク.ポストの記事の「検閲 」について証言を求めると述べた。ホワイトハウスの報道官マケナニーは「私たちに反対している」とツイッターを批判し、トランプ大統領は「会社の方針をあざける風刺的な記事」をツイッターで共有した。風見鶏的なTwitterの変化は、Facebookからの一連の変更に続いており、過去数週間にわたって、ホロコースト否認コンテンツを禁止し、キュアナン.グループの陰謀ページをもっと禁止し、ワクチン忌避広告を禁止し、政治広告を選挙後の不特定の期間に停止すると述べた。以前、これらはすべて許可されていた。Twitterの広報官は、記事が「インターネット全体に広がり、非公開と見なされなくなったため、ニューヨーク.ポストの記事へのリンクを共有できるようになる」と述べた。Facebookの広報官アンディ.ストーンは「世界での有意義な出来事により、ポリシーの一部が変更されましたが、原則は変更されていません」と述べた。
要するに、バイデン親子に対する疑惑は、オバマ政権が歴史的に腐敗の根強いウクライナでヴィクトル.ショーキン検事総長が調査を行なっていないとして、彼を解雇したことに起因している。一方、ポロシェンコ政権後に就任した新大統領ヴォロディミール.ゼレンスキーに対して、トランプが安全保障軍事資金を保留にした動機は、彼の個人的な政治的有利性に基づいている為、バイデンとトランプのケースは本質的に異なっている。トランプは2016年の選挙はウクライナが干渉したことと、バイデン親子を調査することを公的に発表するようゼレンスキーに圧力をかけたことが暴露された後に、昨年夏以降、下院で弾劾調査が開始され、今年1月に上院で裁判に直面した。17の情報機関は2016年にロシアが選挙に干渉したと結論づけたにも関わらず、弾劾に至るまでの過程でトランプは2016年の選挙に干渉したのはロシアではなく、ウクライナがヒラリー.クリントンを勝利させる為に選挙に干渉したと主張した。トランプのウクライナ.スキャンダルは既にご承知の通りである。
ニューヨーク.ポストの信憑性が疑われるバイデン親子に対する記事を制限しようとしたソーシャル.メディアの動きに対して、「検閲」という表現でTwitterとFacebookを脅した上院共和党議員ハーレイの行為は不可解である。検閲は政府が人々に対して行った時、憲法違反である。一方、ビジネスの類であるソーシャル.メディアは如何なるビジネス慣行規定を設定することが可能である為、議会に召喚するとの脅しは政治的であると理解している。加えて、American Civil Liberties Union(アメリカ自由人権協会)は「検閲は、政府だけでなく民間の圧力団体によっても実行できるが、政府による検閲は違憲である」と指摘している。また「民間またはグループが不承認の雑誌を販売する店舗に対してボイコットを組織する場合、極端に危険になる可能性はあるが、彼らの行動は憲法修正第1条によって保護されている」と説明している。つまり、政府による検閲は違憲であるが、TwitterとFacebookによる検閲は可能であるだけでなく、憲法で保護されている。元州の司法長官であった上院共和党ハーレイとソーシャル.メディアのCEOがこの法律を知らないはずはないが、広告で収入を得ているこれらの企業が記事をブロックまたは限定することは、収入に影響が出ることも一部の理由であると解釈できる。従って、これらはすべて茶番劇であると思われる。ニューヨーク.ポストは10月初旬から、バイデンの電子メールや写真、ビデオなどを掲載し始めているが、バイデンのキャーンペーンは動揺していない。多くのメデイアは最近、頻繁に接戦州の両氏間の支持率を報告しているが、引き続きバイデンの支持率は安定している。加えて、15日2回目の大統領討論会を中止したトランプは、バイデンがタウンホール集会を行った同じ時間帯でタウンホール集会を行ったが、ニューヨーク.タイムスは16日トランプ大統領の1,350万人に対して、バイデンは1,510万人の視聴者を集めたと報告した。