2021年は米国とアルカイダとの歴史的な年

Is al-Qaeda Central Still Relevant? | The Washington Institute
By The Washington Institute

オサマ.ビンラディンが2011年5月2日、パキスタンのアバタバットで、米国の特殊部隊ネイビー.シールズによって殺害されてから10年目を迎えた。10年前に押収されたビンラディンの手書きの日誌は、米国人に対する更なるテロ計画があったことを示唆した。2021年の今年は、アルカイダによる同時多発テロ9.11の20周年にもあたる。その重要な歴史的な年に、ジョー.バイデン大統領は、アフガニスタンから米軍を今年完全に撤退すると4月下旬に発表した。2021年はビンラディンの死滅から10年及び同時多発テロから20年の歴史的な年である。

当時のバラク.オバマ政権はオサマ.ビンラディンの私邸から押収したコンピュータ5台、100のUSBメモリ、他重要資料の中から、貴重な情報として、ビンラディンの手書きの日誌の一部を2011年5月11日に公開した。政府当局はフォックス.ニュースに、ビンラディンは特殊部隊が襲撃した私邸に2005年の入居以来「敷地内の庭を散歩」する以外に「ほぼ囚人同様の生活」をしていたにも関わらず、各地に散在するアルカイダ組織の加盟グループと連携があったことを伝えた。アルカイダのリーダーが「外部社会から孤立」したような実態は、当組織が弱体化したように見えた」が実際には、将来のテロ計画は着実に進んでおり、同時にビンラディンは、邪悪で用意周到な人間であったことを彼の日誌は明らかにしていた。

当時の政府関係者の話によると、日誌はパキスタンも含めて、イエメン、イラク、アルジェリア、ソマリアなどのアルカイダ組織に、複数の密使を派遣して、テロ計画に関する機密情報を保存したUSBメモリを運送させていた。日誌には「9.11規模のテロで数千人のアメリカ人を殺害すれば、米国政府は外交政策を変えるだろう」と師弟の一人に語った会話も含まれており、一度のテロで壊滅的な打撃を与えることを暗示していた。また、ニューヨークを攻撃することには限度を定めないことや、ロスアンゼルスおよび小都市もテロ活動の区域に定めるよう指示していた。また、「ワシントンに反逆者の種子を蒔き、政治家同士が争いあう原因をつくる」案などに関する情報も提示されていた。各地に散在し、それぞれ目的の異なるアルカイダ組織グループの統率能力が不明な状況で、資金の豊富な指導者を失った打撃は明白であった。

ちょうど、9.11の10周年にあたる10年前の今頃は、米国政府は主要都市の電車、地下鉄、地下街、駅構内などで警戒態勢を呼びかけており、厳重な警戒が続くと予測されていた。当時のロイターによると、米国は2011年5月11日、パキスタンを基点とする軍隊グループの指揮官であるバルディン.ハカニを「特に、グローバル.テロリスト」と指定し、米国管轄にある指揮官の資産を凍結する声名を行った。ビンラディンは、パキスタンの軍部施設から2~3キロの距離内に潜んでいたため、パキスタン政府は「ダブル.ゲーム」を演じていたと見られている。ジョージW.ブッシュ政権下で施行された大統領令として、テロリストを支持する個人またはグループもテロリズムに関与する仲間として標的にしていたため、米政府はハカニに関与する「個人及びグループが彼と取引することも禁止する」声明を発表した。

ビンラディンが残した記録は、彼がアラブ諸国に対する米国の外交政策に大きな憤りを感じていたことを明白にしている。米国は、冷戦当時から、共産党思想の普及を防ぐため、ヨーロッパ諸国への戦後の再建援助も含めて、アジアおよびラテン.アメリカに多額の経済援助を行ってきた。冷戦後、共産主義封じ込めの目標を失うと、2001年の9月11日後からは「テロリズムに対する戦争」という新たな名目を見出した。自国経済の有利性のためには、ある時は独裁者を支持し、ある時は民主主義のダブル.スタンダードを使い分ける米国の本質はトランプ前大統領下でも変化はなかった。トランプと異なる点は、他の大統領がテロリズムと対抗するため、多額の資金を導入し多国の経済援助を行ってきたことかもしれない。ビンラディンを潜伏させたパキスタンもテロリズム対策に協力するための援助を受けていた国のひとつである。皮肉にも、生存中のビンラディンの目的は、米国の経済を崩壊することであった。

1980年代にオサマ.ビンラディンが創設したイスラム過激派組織のアルカイダは、彼が死滅した2011年5月2日以降、徐々に勢力が衰えたように見えた。今年は、米特殊作戦部隊によって殺害されたビンラディンの死亡から10年目を迎え、2001年9月11日の同時多発テロから20年目を迎える。その歴史的な年に、ジョー.バイデン大統領は就任100日目に、9.11の20周年にあたる2021年9月11日までに米軍をアフガニスタンから撤退すると発表した。その後にアルカイダは、米軍だけでなく、他のアメリカ人に対しても全て無差別に殺害する「戦争」を今年始めると宣言している。これは、アルカイダのアメリカに対するテロリズムはまだ終わっていないだけでなく、バイデンの米軍撤退による新たな局面を迎えることを意味する。アルカイダは、米軍および全てのアメリカ人がイスラム世界からも完全に撤退しないかぎり、「米国との戦争は続く」と警告していると伝えられている。アルカイダの創始者は米国の経済を崩壊する目標を達成できなかったので、アルカイダのリーダー達は、大言壮語の傾向があるかもしれないが、このグループの死滅はほど遠い状況である為、米軍引き上げに反対する一部の共和党は懸念を表明している。しかし、バイデンは、ビンラディンが10年前に死亡し、アフガニスタンではアルカイダは衰弱していることを指摘し、「永遠の戦争」を終わらせる時が来ていると述べている。

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