前大統領ドナルド.トランプは、彼の司法省に特定の民主党議員の個人情報を秘密裏に保持させていたことが10日に暴露された。過去に数回ジャーナリストを投獄すると脅していたトランプはジャーナリストの電話記録も没収していたことが判明している。一定のジャーナリストと民主党を標的にしたトランプの司法省の諜報活動は新たなスキャンダルとして浮上している。被害者は、調査するよう促した為、トランプ政権司法省による犯罪行為が発覚した24時間後の11日、議会とバイデン政権下のウォッチドッグは、二つの衝撃的な職権の乱用のケースを調査すると発表した。
ニューヨーク.タイムスの6月2日の報告によると、トランプの司法省は、情報漏れ調査の一環として、2017年に約4か月、ニューヨーク.タイムスの4人の記者の電話記録を密かに押収したことをバイデン政権が2日(水曜日)に明らかにした。これはトランプ政権が記者の情報源を明らかにするために密かに記者の通信記録を入手したことに関する一連の最新の暴露である。先月、バイデン司法省は、トランプ政権がワシントン.ポストの記者の電話ログとCNNの記者の電話および電子メールのログを押収した事を明らかにした。タイムスの編集長ディーン.バケは、「ジャーナリストの電話記録を押収することは、報道の自由を大きく損ないます。政府が行っていることについての重要な情報を国民に提供するために私たちが依存している情報源を沈黙させることは脅しです」と声明で述べ、トランプ政権による行動を非難した。バケ編集長は「バイデン大統領は、彼の政権では『自由報道に対するこの種の干渉を容認しない』と述べた。また、なぜこの措置が取られたのか、そして、将来再び起こらないようにするためにどのような対処がなされるのかを説明することを司法省に期待します」と述べた。
トランプ大統領は、当時FBIのディレクターであったジェイムス.コミにジャーナリストを投獄するよう押していたと2017年5月に報告された。当時トランプは、ロシア関連調査でマイケル.フリンを捜査していたコミに、フリンに対する調査を停止するよう圧力をかけ、その要請に応じなかったコミを2017年5月に解雇した。同年5月16日のニューヨーク.タイムスによると、大統領執務室に一人で居たトランプ大統領は、報道機関への漏れを非難することから議論を始め、機密情報を公開するために記者を刑務所に入れることをコミが検討すべきだと述べたと、コミの仲間の一人がタイムスの記者マイケル.シュミットに語った。2019年の6月には、インタビューと朝のツイッターで再度、アメリカのジャーナリストに対する刑事訴訟を提案した。当時のワシントン.ポストによると、トランプはタイム誌との座談会で、北朝鮮のキム.ジョンウンからの手紙を記者団に見せた。写真家が手紙の写真を撮ろうとしたとき、ホワイトハウスの当時の報道官サラ.サンダースは、それはできないと彼に言った。タイム誌が木曜日の夜に発表したインタビューの記録によると、同誌の記者が質問を続けるために介入した時、トランプはその記者に対して、「手紙を撮った写真を使うなら、刑務所に行くことができます。秘密裏に写真を撮るためにそれを与えなかったので、私にそのゲームをしないでください」と続けた。記者は「大統領、恐れいりますが、私に刑務所の脅迫をしていましたか?」 と尋ねた。トランプは直接答えなかったが、彼に不利なタイム誌の報道について暴言をした。
個人情報を秘密裏に押収したトランプ政権の標的になったのは、いずれもカリフォルニア州の米国下院議員で、下院情報委員会の民主党委員長のアダム.シフと同委員会のメンバーであるエリック.スウォルウェルである。トランプの司法省は2017年にアップルから彼らの個人情報を召喚し、司法省に引き渡すよう要求した。両氏はアップルから先月、その件に関する通知を受けたと述べた。当時、トランプの司法長官はジェフ.セッションズであり、下院情報委員会は、前大統領のロシアとの関係を調査していた。11日のNBCニュースによると、トランプの司法省がアップル社に引き渡すよう求めた情報は、これら二人の「民主党議員の職員や家族の通信メタ.データ」である。司法省内部のウォッチ.ドッグは、トランプ時代に一部の民主党議員とジャーナリストからの通信記録を押収した事件を調査すると同日に発表した。
議会も「2017年に何が起こったのかについての詳細を明らかにする」ため、調査を開始するようである。金曜日の11日、下院議長ナンシー.ペロシは記者会見で、前大統領によって行われたデーターの押収は「私たちの民主主義に対する別のひどい攻撃であるように見えます。トランプ政権司法省の政治化についてのニュースは悲惨です」と語った。民主党上院多数派のリーダーであるチャック.シューマーと上院司法委員会の議長ディック.ダービンは、データーの召喚について、トランプ政権の最初の司法長官ジェフ.セッションズと最後の司法長官ウィリアム.バァーを議会の前で証言するよう要求すると述べた。下院情報委員会のシフとスウォルウェルは、先月彼らが標的にされたことを知って以来、司法省から詳細な情報を得ることができない為、苛立つているという。
昨日から複数のニュース番組でインタビューに応じているシフは、血色が良く非常に冷静である印象を与えた。昨夜、MSNBCのレイチョー.マドーとのインタビューで、大統領が政敵の調査を彼の司法省に命じることは「非常に珍しい」と述べ、司法省が機密情報の漏れに関しては、通常、調査することはあるが、議会メンバーの個人情報を召喚することは前代未聞であると示唆した。それが党派的な議員に対してである為、前例にない職権と権力分立の乱用であると語った。更に、これも「腐敗した大統領による法執行機関の兵器化」であり、トランプの司法省が個人的な情報を探していた事は「衝撃的な違反」であると述べた。シフは、これがもっと広範に及んでいるのか、他の政府機関もスパイしたのか、それが政治的理由で行われたのかどうか不明であるが、今後もっと明白になると語った。
報道の自由に対するトランプの抑圧と反対党の議員へのスパイ活動は、専制政治体制の指導者の行動を改装させている。米国は、民主主義が弱体化されている時には、その反動も強い為、トランプが2020年に再選に敗北した一因は、独裁者下で米国が統治されることを有権者が恐れた可能性があることを示唆している。70%に近い米国民は、米国が「間違った方向に進んでいる」と感じていた。現在司法省が公表を保留している一部の例を除き、過去に疑わしい活動に従事し、頻繁にスキャンダルが暴露された前大統領と彼の政権の違反に対する調査は、もはや阻止されることはない。従って、これまで知られていなかったスキャンダルが今後も浮上する可能性があることを示唆している。情報委員会の関係者であるアダム.シフとエリック.スウォルウェルは、ロシア調査中にニュース番組に頻繁に登場し、トランプの最初の弾劾調査を促進した民主党議員である。今日の報告は、トランプがジャーナリストや政敵に対して、専政的で抑圧的であることを示唆している。