
2021年6月11日:歴史的スピーチを披露する司法長官ガーランド By ABC News
現在、米国で最も深刻な民主主義を弱体化する動きはドナルド.トランプ前大統領と彼の同盟による2020年の選挙結果に対する虚偽の主張を正当化するため、前代未聞の投票制限の法案が推進されていることである。全米の州で共和党議員が投票抑圧法に取り組み、有権者と米国社会を脅している中で、バイデン司法省の長官メリック.ガーランドは遂に、連邦政府には投票権に関する様々な憲法と法律があるとして、その不正行為と戦う方針を先週末に発表した。ガーランドは米国歴代の大統領も投票権を尊重している歴史から、米国司法省が投票制限の動きにどのように対抗するかという説明に至るまで、違法の投票権阻止に徹底して戦う方針であることを明白にした。三ヶ月前の就任以来、控えめなガーランド長官による非常に積極的な宣言は何を示唆しているだろうか?
メリック.ガーランド長官のスピーチは司法省のウェッブサイトに掲載されており、その歴史的な声明の主要点を以下のように分類することが可能である。
歴史的な投票権と憲法の遵守
選挙権は米国の民主主義の基礎であり、他すべての権利は、最終的にそこから流れる権利である。リンドン.ジョンソン大統領は1965年の投票権法を導入するにあたり「あなたの仲間のアメリカ人の誰かが投票する権利を否定することは間違っています。致命的な間違いです」と述べたことを引用した。ジョンソン大統領が「アメリカの自由の歴史全体で最も記念碑的な法律のひとつ」と呼んだ1965年の投票権法は1970年にニクソン大統領、1975年にフォード大統領、1982年にレーガン大統領、2006年にブッシュ大統領によって再承認され署名された。レーガン大統領は1982年の法改正に署名する際に、「選挙権はアメリカの自由の最高の宝石であり、その光沢が低下することはないでしょう」と言った。ガーランド長官は、1788年に憲法が批准されたとき、ほとんどの州は参政権を白人男性のみに制限」したが、それ以後の憲法改正は投票権を拡大し、修正第15条および第19条は、人種および性別を理由に市民が投票する権利を否定することを禁じた。憲法修正第24条は人頭税を非合法化し、第26修正条項は、18歳以上の市民に投票する権利を拡大したと述べた。
歴史的に不安定な黒人に対する投票権
黒人に対する投票権は歴史的に定着していないと長官は述べた。投票権を保護するための努力は、特に黒人系アメリカ人や他の有色人種にとって、着実に進展したことはなく、投票権拡大の瞬間は、参政権を抑制するための反対の努力にしばしば遭遇した。また、米国憲法と法律によって保証された保護を実際に確保することは、議会、裁判所、および司法省による警戒的な執行を常に必要としてきた。しかし、南北戦争後の再建の後半に、黒人の投票権を保護するという連邦政府の公約は衰退した。 例えば、1866年、最高裁は最初のクー.クラックス.クラン(K.K.K)法が第15修正条項に基づく議会の権限を超えたと判断し、同省の執行努力を大幅に弱体化させた。 1890年から1908年の間に、すべての南部州は、黒人の有権者を排除するか、彼らの投票参加を大幅に妨げるため、新しい憲法を制定するか、またはその憲法を修正した。 最高裁は、憲法上のすべての異議申し立てを却下した。その結果、次の50年間で、連邦政府のどの部署も投票権を保護するための努力を著しく後退させた。
黒人に対する投票権の歴史的変革
司法省は1950年代後半に選挙権を保護するための努力を再開し、最高裁が政治プロセスの司法監視を再確立したときに変化し始めた。1957年に議会は、1860年代から1870年代までの再建以来、最初の主要な公民権法を制定した。1957年の公民権法は、最初に起草された立法案に基づき、司法省の公民権部門の創設を可能にし、司法長官は、有権者が脅迫または人種差別的な選挙権否定の訴えを承認した。選挙権を否定する裁判の判定は最初のUnited States v. Lyndの判例であり、1963年までに、司法省は個々の郡の黒人登録申請者に対する差別または脅迫の異議申し立てに関する35件の訴訟を提起した。同時期に、司法省は最高裁に対し、参政権の憲法上および法定上の保護を実施する為に、以前の不本意な決定を再検討するよう要請することに成功した。例えば、1960年に最高裁はアラバマ州タスキーギ市が白人の有権者を1人も削除せずに、市の黒人人口の99%を除外する悪名高いジェリーマンダリングを無効にした。Reynolds v. Simsの裁判では、4年後に最高裁は「一人一票」の原則を確立し、憲法修正第14条は、政治プロセスにおいて同等に効果的な発言権を持つ市民それぞれの権利を保護することを明白にした。
連邦政府の投票権法の保護は近年弱体化
近年、連邦投票権法の保護は大幅に弱体化している。ガーランド長官は、最高裁と言わず、「2013年シェルビー郡の決定」と表現しているが、これは、Shelby County v. Holder(Holderは当時の司法長官エリック.ホルダー.ジュニアに言及)の判例で、最高裁が1965年の投票権を保護するためのもっとも重要な部分を排除した為、「投票権法の事前承認保護が事実上排除された」と述べている。その決定の直後、多くの州は有権者ID法などを通過した。その後も有権者の投票を「困難にする立法努力が劇的に増加」し、今年、これまでのところ、少なくとも14州が投票を困難にする新しい法律を可決した。加えて、選挙詐欺の「偽情報に基づく一部の法域では、選挙後の異常な監査方法を利用しているため、投票プロセスの整合性が危険に晒され、民主主義に対する国民の信頼が損なわれる可能性」があると指摘。司法省は、これらの監査の一つが連邦選挙記録を保護するための「公民権法の規定に違反する可能性がある」との懸念を表明した公民権局の手紙を受理していると報告している。また、当局は「監査が有権者への脅迫を禁じる投票権法の規定に違反する可能性がある」ことへの懸念を表明した。(続)