オミクロン新変異種に対する反応は何を示唆?

ジョー・バイデン大統領は29日の公式声明で、オミクロンは「懸念の原因であり、パニックの原因ではありません」と述べた。米国では、30日の現時点で新変異種オミクロンの感染症例はゼロであると報告されている中で、モダーナのCEOは、科学者が彼に「良くない」と伝えたことを公的に語った。これは30日に株式市場が再度急落した一因である。主要メディアは今日、WHOが28日に公開したオミクロンに関する情報について、再度注目している。オミクロンの伝達性、病気の重症度、現在利用可能なワクチンの有効性:世界の各国および個人に推奨される行動に関するアドバイスは非常に重要である。

WHOによると、南アフリカを含む世界中の研究者は、オミクロンに関する研究を現在行なっており、その結果が判明次第、共有し続けると述べている。オミクロンの伝染性については、デルタを含む他の変種と比較して、オミクロンが伝染性が高いかどうかはまだ明白ではないようである。オミクロンの感染症例が最初に発見された南アフリカの地域では、陽性と判定された人の数が増えているが、それはオミクロンまたは他の要因によるものかどうかを理解するための進行中の疫学研究の結果を待つ必要がある。オミクロンに感染した場合の病気の重症度について、⑴ 予備データは、南アフリカでの入院率が上昇していることが示唆しているものの、これは、オミクロンによる特定の感染の結果ではなく、感染する人の総数が増加していることが原因である可能性がある。 ⑵ 現在、オミクロンに関連する症状が他の変異種のものと異なることを示唆する情報はない。⑶ 世界的に優勢なデルタ変異体を含むCovid19のすべての変異体は、特に最も脆弱な人々に重篤な病気や死を引き起こす可能性がある為、引き続い予防する必要がある。

現行のワクチン、検査、治療の効力性について、⑴ ワクチンの有効性:ワクチンは主要な循環変異体であるデルタに対するものを含め、重篤な疾患と死亡を減らすために引き続き重要である。⑵ 現在の検査の有効性:広く使用されているPCR検査は、他の変異種でも見られたように、オミクロンによる感染を含む全てのコロナウイルスの感染を検出し続けている。迅速抗原検出検査を含む他の種類の検査に影響があるかどうかを判断するための研究は進行中である。 ⑶ 現行の治療法の有効性:コルチコステロイドとIL6受容体遮断薬は、重度のCovid-19患者の管理に引き続き有効である。他の治療法は、オミクロン変異体のウイルスの一部に変化があった場合でも、それらが依然として効果的であるかどうかは今後評価される。

WHOは世界中の多数の研究者と協力し、これらの疑問を更に理解するため、現在研究が進行中であり、今後も行われると述べている。そして、各国が実施するべき事として、①  監視の強化、②  症例の順序付け、③  公的に利用可能なデータベースでゲノム配列を共有し、④  初期の症例またはクラスターをWHOに報告し、⑤  オミクロンが異なる感染または病気の特徴を持っているかどうか及びワクチン、治療法、診断または公衆衛生および社会的措置の有効性に影響を与えるかどうかをより良く理解するため、現地調査および実験室評価を実施することを提案している。 そして、個人に推奨する効果的な行動の手順として、①  他の人から少なくとも1メートルの物理的距離を保つ。②  フィット感のあるマスクを着用する。③  換気を改善するために窓を開ける。④  換気の悪い場所や混雑した場所は避ける。⑤  手を清潔に保つ。 ⑥  咳やくしゃみをする時はティシューまたは肘を曲げて口と鼻を抑える。⑦  ワクチンを接種するなどのガイダンスを提供している。

先週末には、パニック現象が見られたものの、29日の株市場は26日の急落の一部を取り戻す動きがあった。しかし30日、主要なワクチン・メーカーのマドーナ社のCEOステファン・バンセルは、ファイナンシャル・タイムス(FT)とのインタビューで、彼の会社が開発した既存のワクチンの有効性が「大幅に低下」することを予測した為、株価と石油価格を引き下げた。バンセルは「(有効性)が同じレベルの世界はないと思います。我々はデルタ(変異種)がありました。それは物質的な低下になると思います。データを待つ必要があるので、どれだけかわかりません。 しかし、私が話をしたすべての科学者は 『これは良くないだろう』というようなものでした」と述べた。ファイザーのディレクターであり、米国食品医薬品局の元委員であるスコット・ゴットリーブは29日、CNBCでのインタビューで、患者はこの変種に対してかなり良い保護を受けるでしょう」と語ったとFTは伝えている。

要するに、WHOの報告は、現在のワクチンが重度の病気や死に対して引き続き有効であることを示唆している。注目すべき事は、ワクチン接種率が非常に低い南アフリカで、感染者が増加しているが、今日の時点で59.3%の国民が完全にワクチンを接種している米国では、現在のところオミクロン変異種の感染症例はゼロである。また、オミクロン自体が複数の変異体を持っているため、従来の変異種よりもっと複雑であることを示唆しているが、現時点ではデータがない為、それがどれほど危険であるかは不明であることを示唆している。株式市場の反応は、デルタ変異種の台頭が報告された時も同様の傾向があった。例えば、7月13日には、CNBCがデルタ変異種の急速な普及により「成長の見通しが曇っており、経済に新たな不確実性をもたらしている」と伝えた。7月19日、ワシントン・ポストはダウ工業平均株はデルタ変異種の恐怖で700ポイント以上下落していると伝え「市場の混乱と増加する症例数」が、株式の記録的な変動性の中で「急上昇したパンデミックの初期の時代を反映している」と述べた。2021年7月20日、Yahooニュースは「デルタの変異種が投資家を神経過敏にし、その日の下落を含めて株式市場は世界中で下落した」と伝えた。つまり、デルタの変異種が台頭した時も投資家に懸念を与えており、新たな変異種の警告が世界に発表されると、旅行禁止や飛行便が次々にキャンセルされるなど、経済への不安定要素を増加するため、否定的な反応による株式と個人の動きが連鎖反応を引き起こす可能性があることを示唆している。バイデン大統領は29日、米国がパニックに陥らないよう警告し、医療専門家が「ワクチンは重度の病気に対するある程度の保護を提供し続けると信じている」と述べたように、現時点の全ての状況はパニックではないことを示唆している。

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