バイデンは中国とロシアに対する明確な立場を表明

US election 2020: What Joe Biden as US President will mean for the rest of  the world

By Sydney Morning Herald

米国は歴史的に民主主義を保護し、維持する為に米国にとっての悪役と戦ってきた。US-EU 貿易技術評議会はその為に設立されたものである。近年全ての大統領がそうであるとは言えないが、少なくとも民主党大統領はその点について多大な使命感を保持している。その一人であるジョー・バイデン大統領は、中国での冬季オリンピックに米国外交官が参加することを禁じた。ロシアがウクライナを侵略し、戦争に発展することを恐れているバイデンは7日、ロシアの大統領ウラジミール・プーチンとのビデオ会議を通して、その行動があった場合、経済制裁があると警告した。

ホワイトハウスの公開文書によると、2021年9月29日 ペンシルベニア州ピッツバーグで、US-EU貿易技術評議会(TTC)の初めての会合が開催された。TTCのメンバーは、アントニー・ブリンケン米国務長官、ジーナ・ライモンド米国商務長官、欧州通商代表キャサリン・タイが共同議長として参加した。米国と欧州連合は、主要なグローバル・テクノロジー、経済、貿易問題へのアプローチを調整し、共有された民主的価値による政策に基づいて、大西洋横断貿易と経済関係を深めることを再確認した。つまり、バイデン政権は米国の新たな技術が悪意のある人の手に渡る事を防ぐ為、米国とEUのパートナーによるTTCを結成した。

バイデン政権は6日、米国政府の役人は、中国で2月に開催される冬季オリンピックに参加しないと発表した。ホワイトハウスの報道官ジェン・サキは、米国行政当局は「新疆ウイグル自治区での大量殺戮と人道に対する罪」がある中国に、米国政府の代表団を大会に派遣することが適切であるとは信じていないと述べた。米国は常に、国際人権法に違反する国を警戒している。バイデン政権の中国でのオリンピックに対するボイコットは議会で超党派的に支持されている。上院外交委員会の民主党委員長ボブ・メネンデスは、彼のサイトに声明を公開し、「バイデン大統領が、来たる北京オリンピックの外交ボイコットを課すことを決定したという報告を歓迎します。 私たちが超党派の米国イノベーション競争法に定めたように、このボイコットは、中国政府の無慈悲な虐待に直面した人権への揺るぎない献身を示すために必要なステップです。私は、人権の保護が依然としてアメリカの外交政策の基本的な柱であることを力強く強調したバイデン政権に拍手を送ります」と書いている。

共和党の幾人かは、バイデン大統領はもっと厳しい措置を講じるべきであると主張している。米国共和党上院議員ビル・ハガティは国際オリンピック委員会がオリンピックを北京から他の国に移すようにするべきであると述べた。彼に同意した共和党議員の幾人かは、政府関係者のみに限定しているのは弱いとし「中国共産党の悪意のある行動から、すべての競技者を保護することで世界をリードする必要があります」と述べた。穏健派の上院共和党議員ミット・ロムニーは民主党議員ティム・ケインとの6日の合同声明で「私たちは、北京で開催される冬季オリンピックから外交的存在を保留するという大統領の決定を称賛します。アメリカは、少数民族や宗教的少数派を抑圧する中国共産党を信用するべきではありません」と述べた。

バイデン大統領は7日、ロシアの大統領プーチンと電話会議を行い、ロシアとウクライナとの間で、軍事的緊張が高まった場合、ロシアは経済およびその他の制裁があると警告した。ホワイトハウスの公文書によると、バイデン大統領はロシアのウラジーミル・プーチン大統領とセキュリティ・ビデオ会話を行い、米国・ロシア間のさまざまな問題について話し合った。ウクライナを取り巻くロシアの勢力拡大について、米国と欧州同盟国の深い懸念を表明し、軍事的拡大が発生した場合、米国は同盟国のパートナーと緊密に調整して、強力な経済的措置やその他の措置で対応することを明らかにした。大統領は、ウクライナの主権と領土保全への支持を繰り返し、この緊張の解除と外交への復帰を求めた。また、戦略的安定性に関する二国間対話、ランサムウェアに関する別個の対話、およびイランなどの地域問題に関する共同作業についても話し合った。テレビ画面で見るプーチンはバイデンよりもっと緊張した表情である印象を受けたが、プーチンは最初に右手をあげて挨拶した。両大統領の重要な会話はセキュリティの理由に基づいて公開されていないが、プーチンは「大統領氏、ようこそ」と挨拶した。バイデンは「またお会いできてうれしいです。前回、G20でお互いに会うことができませんでした。次回、直接会う事を願っています」と答えた様子をテレビ・ニュースが伝えた。

ロシアは、2014年にウクライナのクリミア半島を侵攻し併合した為、当時の大統領バラク・オバマはロシアに経済制裁を科した。米国の諜報機関は先週、ロシア軍がウクライナの国境近くの幾つかの地域に莫大な数の軍隊を配備したことを推定した。これは、明らかにウクライナを侵略する意図があると見られていることから、バイデン政権は、戦争に発展することを懸念しているようである。侵略を脅かしているように見える戦略には理由があり、それはロシア政府が「歴史的に不公正と見なしているものを正すことへの固執に基づいている可能性がある」とニューヨーク・タイムスのモスクワ支局長アントン・トロイアノフスキーは述べている。トロイアノフスキーによると、インタビュー、スピーチ、記事を含む証拠は、プーチン大統領と彼の親しい仲間が今年、旧ソビエト共和国への特異な固執を電報で伝えた。クレムリンの論文によると、ウクライナ人は言語的、文化的、経済的、政治的、家族的なつながりなど、ロシア人と「一体」であると信じている。ロシアは、ソビエト後の世界を分割統治することを決定した西側の軍隊によって支配された失敗国家であるとの悔恨があるという。

しかし、 2014年にロシアに友好的な大統領を追放し、自国を西側の制度に拘束することに益々同意しているウクライナ人は、プーチンの考えとは大きく異なることを願っている傾向がある。現在、プーチンはそのウクライナ人の希望に反し、ウクライナの近辺に175,000人のロシア軍を来年初めまでに配置する準備をしている。一方、西側の当局者は「迫り来る侵略の前兆となる可能性がある」ことを恐れているという。バイデン大統領は、ロシアに対してもっと現実的な脅威を見ている。ウクライナ人に対して「冷酷な強制の計算がある可能性」があり、「戦争の脅威は現実のものである」と感じている。それは、バイデンが6日のビデオ会議でプーチンに警告した理由である。プーチンは最近、ウクライナがNATO同盟に参加したり、より多くの西側勢力を受け入れたりしないという「法的保証」を要求すると述べ、7日のビデオ会議でバイデンに話す予定であるとトロイアノフスキーは5日に伝えた。

要するに、米国諜報当局は遅かれ早かれ、ロシアはウクライナを侵略すると予測している。プーチンの深い固執は、バイデンの警告に動揺される類のものではないと推測する。彼は1922年から1991年12月まで続いたソビエト連邦と呼ばれた一党独裁体制を再構築したいのか?またはソ連に忠誠を誓う共産主義政府があった東ヨーロッパを統制したいとの欲望があるのか?あるいは単に世界情勢におけるロシアの地位を取り戻したいのか?  米国は、第二次世界大戦後、世界での共産主義の台頭に反対する外交政策を打ち立てた。冷戦の結果、インペリアル・プレジデンシィ(帝王的大統領制)と呼ばれた大統領ハリー・トルーマン(民主党)、ジョン・F・ケネディ(民)、リンドン・ジョンソン(民)、リチャード・ニクソン(共和党)、ロナルド・レーガン(共)、及びジョージ・W・ブッシュ(共)下の政権で、ソビエト連邦に対するスパイ活動、政権交代、冷戦時代の代理戦争(例:ベトナム戦争) 、その他の秘密の活動を国際的に推奨する教義を生み出した。共産主義国を熾烈に攻撃し、他国の戦争に関与してきた歴史がある米国にとって、プーチンの動きには非常に敏感であるようだ。加えて、ベトナム戦争で、ソビエト連邦と並んで北ベトナム側を支持した中国は、オリンピックに対するバイデンの外交的ボイコットに反応した。中国当局は、非常に巧みなコメントで「正直なところ、中国人はニュースを聞いて安心しています。米国の役人が少なくなるため、持ち込まれるウイルスも少なくなります」 とツイートした。 また、人権侵害が批判されている中で、今週予定されているバイデンの「民主主義サミット」の前に、中国の大統領習近平は「私たちは民主主義でもあります」と述べた。

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