
ウクライナのマリウポリで負傷した妊産婦 By Pioneer Press
国連がウクライナでの死傷者数を明白にした中で、これまでトランプの強力な支持者であると言われていた下院共和党少数派リーダーのケビン・マッカシーは、ロシアのウクライナ侵攻後に、天才であるとプーチンを褒めた前大統領ドナルド・トランプと距離を置き始めたことを示唆した。トランプ政権下で、最後の安全保障顧問であったジョン・ボルトンは、ロシアの大統領ウラジミール・プーチンはNATOを敵対視していたトランプの任期中にウクライナを侵略することはできたが、その行動が遅れた理由は、NATOから米国を撤退させる可能性があったトランプの二期目の就任を待っていたからだと思うと語った。
国連人権高等弁務官事務所は9日、ロシアのウクライナに対する武力攻撃が始まった現地時間2022年2月24日の午前4時から2022年3月8日の深夜2時までに1,424人の民間人が死傷したと報告した。この期間での死亡数は516人、負傷者は908人である。516人の死者のうち、男性は98人、女性が60人、少年9人、少女5人、および性別が不明な子供の23人と成人の321人が含まれている。負傷者908人中、男性は78人、女性57人、少女12人、少年4人、および現時点で性別が不明な子供は34人、大人は723人である。地域別の記録では、① ドネツクとルハンシクで573人(111人が死亡、462人が負傷)の死傷者が発生した。② 政府が管理する地域では436人の死傷者(87人が死亡、349人が負傷)が出ている。 ③ 自称「共和国」が支配する領土では、137人の死傷者(24人が死亡、113人が負傷)があり、④ ウクライナの他の市(首都キエフ、チェルカッスイ、チェルニヒウ、カルキフ、ケルソン、ムィコラーイウ、オデッサ、スミー、ザポリージャ、ジトーミルの各地域)で851人の死傷者(405人が死亡、446人が負傷)が 発生した時、政府の管理下にあった。
昨日(9日)、ウクライナのマリウポリにある妊産婦病院がロシア軍の空爆攻撃を受けた時、死者は3人、負傷者は17人であった。これは上記の記録に含まれていない。負傷した妊娠中の女性が運ばれている様子を描写したビデオの画像が繰り返し画面に映し出され、ロシアの残酷さに怒りを表明してる米国の政治家も反応した。ポーランドを訪問していた副大統領カマラ・ハリスは、戦争犯罪の調査を促した。下院議会の共和党少数派リーダーであるケビン・マッカシー(カリフォルニア)は、毎週行われるルーティンの記者会見で、トランプがプーチンを天才だと言ったとされるそのコメントについて聞かれ、「私はプーチンが精通しているとは思いません。プーチンは悪人だと思います。彼は独裁者です。そして、彼は今、人々を殺害していると思います」と記者団に語った。トランプは先月、プーチンがウクライナの大部分を独立した国であると宣言したと語り、「これは天才です。それはかなり精通していると言わなければなりません 」と言ったと報告された。また、1月6日の議事堂での反乱を調査している下院特別委員会は、トランプが選挙結果の転覆を試みた証拠を最近連邦裁判所に提起している。マッカーシーは、この記者会見で、共和党には「プーチンの謝罪者」のための余地はありません。」と言ったマイク・ペンス前副大統領の声明に同意するかと聞かれ、一言で「イエス」と答えた。マッカーシーはようやく、トランプとの繋がりを絶ったことを示唆した。法律に従い、バイデンの勝利を認証するプロセスに従事したペンスはトランプとの交流を昨年1月6日以来、完全に切断したと言われている。
トランプが大統領であった当時、親プーチン派であったトランプを批判する議会共和党は、ほとんどいなかった。特に、彼の安全保障顧問であったジョン・ボルトンは特に、大統領について語ることには慎重であったが、彼は沈黙を破り始めたようである。ワシントン・ポストが10日に伝えたところによると、トランプの役人から批評家に変わったボルトンは、シリウスXMのジュリー・メイソンとのインタビューで、トランプが米国をNATOから撤退させるという彼の考えは、メディアに広く浸透しており、もし、彼がそれを実行していた場合、侵略のこの時点で世界は「遥かに悪い状態」になる可能があると述べた。ボルトンは、「プーチンがトランプの任期中に、ウクライナを侵攻しなかった理由の1つは、彼がNATOで大統領の敵意を見たからだと思います。それはアメリカのメディアで広く報道されました。そしてプーチンの考えでは、それはより弱いNATOはより強いロシアであるとの二元的な提案です」と言った。また、ボルトンは「プーチンはトランプが彼のために多くの仕事をしているのを見ており、おそらく、トランプは二期目にNATOから撤退すると考え、それを待っていたと思うと述べた。また、ボルトンは、トランプがNATOから抜け出したいという彼の願望に成功していた場合、その後プーチンの道をもっと楽にする」可能性があったと9日遅く語った。
ボルトンは、ロシアのウクライナ侵略が、トランプの就任中に行われていた場合、ウクライナの状況はもっと壊滅的な状況になっていることを示唆した。つまり、トランプが2021年1月20日に就任していた場合、プーチンは、現在のような厳しい制裁を受けることなく、もっと楽にウクライナを侵略していたことを示唆している。しかし、米国の大統領が誰であっても、これまで、ほとんど涙も見せない女性が多いことも含めて、ウクライナの人々の強さと威厳、更に多大な勇気に溢れているというイメージは変わらないと思われる。そのような本質的な国民性は変わらないかもしれないが、三週間目に入り、ロシアの攻撃が激しくなり、壊滅的な状況が報告されるにつれ、泣いている女性の姿を見かけるようになった。ロシアは、攻撃を緩める気配はないと言われている中で、10日ポーランドを訪問している副大統領ハリスはポーランドの大統領との協議を通して、ポーランドがウクライナにジェット戦闘機を提供することに米国が同意していないことを無視した。むしろ、両国はNATOを保護し、洪水のように溢れているウクライナ難民の人道危機について、米国が援助するという点で合意に達した。昨夜、緊急に避難した約25,000人のクライナの難民は、ルーマニアに入国したと報告されており、戦争が始まって以来、ルーマニアへの難民は、今週約30万人に達した。ウクライナの人道危機は、脅威的な規模に拡大しているようである。