英国で史上初の有色人種リシ・スゥナックはどんな新首相になるか?

By The Nation Newspaper

イギリスは24日、同国で史上初の有色人種であるリシ・スゥナックを次期首相に選出した。保守派のリーダシップに混沌たる問題があったリズ・トラスがわずか6週間の就任後に突然辞職した後、ボリス・ジョンソンが再選される兆候があったのも束の間であった。若手のエネルギッシュな保守派のリシ・スゥナックはどのような人物だろうか? 米国および同盟国にとって、彼がどんな存在になるかは不明であるが、現在判明していることから判断すると、ひとつだけジョー・バイデン大統領と共通点がある。

リズ・トラスが就任からわずか6週間後に辞職に追い込まれた最も短命の後継者としてトップに挙がった有力者はボリス・ジョンソンであったが、彼は辞退したことが23日に報告された。ジョンソンはコロナウイルスのロックダウン中に政府の規則を破り、「パーティーゲート」スキャンダルと呼ばれたパーティを行ったことや、一連の政治的に不人気の政策で、彼の支持は急落した。リシ・スゥナックはジョンソンとも政治的に関連性がある。トラスは、彼女の税制政策が財政的混乱を引き起こしたとされ、反対党からの攻撃されていた。議会で直接厳しい批判に直面した22日、非常に険しい表情で「私は戦者です」と対抗したが、翌日突然、辞職を発表した。ジョー・バイデン大統領はトラスのウクライナへの支援の感謝を表明した。

トラスが辞任した後の競争で勝利したスゥナックは1980 年 5 月生まれ( 42歳)のインドからの移民の息子である。スゥナックは1960 年代に東アフリカから英国に移住したパンジャブ系インド人の両親のもとに生まれた。ウィンチェスター・カレッジで教育を受け、オックスフォードのリンカーン・カレッジで哲学、政治経済学を学び、カリフォルニア州のスタンフォード大学で奨学生として 経営学修士を取得した。スタンフォード大学の在学中にインドの億万長者ビジネスマンの娘であり、将来の妻アクシャタ・マーティに出会った。彼らは英国での裕福な階層の人々である。スゥナックはスタンフォード大学を卒業後、ゴールドマン・サックスに勤務し、その後ヘッジファンド会社である子供投資ファンド運営に勤務した。

彼は2015 年にノースヨークシャー州のリッチモンドの国会議員のメンバーとして選出された。2016 年の国民投票でブレグジット(Brexit:E U離脱)を支持し、EU離脱協定に3回賛成票を投じた。2018 年にはテレサ・メイ首相の国務次官に任命された。2019年から2020年まで財務省で務め、メイが辞任した後、スゥナックはボリス・ジョンソンの保守党の党首選挙運動を支持した。ジョンソンが選出されて首相に任命された後、ジョンソンはスゥナックを財務長官(2020 年 – 2022 年)に任命した。スゥナックは今年、3人目の保守党の党首として無投票で選出され、英国では史上初の最も若い有色人種の首相となった。

彼に期待されていることは政治および経済的な平穏である。スゥナックは彼自身の党内では、比較的に分裂しやすい傾向があると言われているが、英国での総選挙が行われる2025年1月まで、彼は首相として、トラスやジョンソンほど論争的ではないことが期待されている。しかし、スゥナックが現在のバイデン政権および米国の同盟国と歩調が合うかどうか不明である。バイデン大統領は9 月 21 日、ニューヨークの国連本部で開催された国連総会での二国間会談で、リズ・トラス首相と対話した。バイデン大統領は20日、トラス首相が激動の在任期間のわずか6週間後に辞任したことについて、特別なことを話していないが、ロシアの侵略から自国を守るために、ウクライナを支援した彼女を称賛した。彼女の辞任は「彼女が決めることである」と言ったが、彼女はロシアがウクライナを侵攻した問題で、「良いパートナーでした。そして、イギリスは彼らの問題を解決するでしょう。」と述べた。

しかし、「超富裕層」に対する減税というトラスの経済計画に反対していたことは明らかである。バイデンは、先週記者団に「私はその方針に同意しませんでしたが、その判断を下すのは英国であり、私ではありません」と語った。彼女の減税政策は米国共和党の経済政策と同様である。彼女が辞職した主な理由は、資金不足の減税計画が英国ポンドを暴落させ、借入コストを引き上げ、金融市場の混乱を引き起こした為である。ジョンソンが再度首相の席に戻る機会を辞退した後に、財務の経験があり、この混沌を目前にしたスゥナックは同じ轍を踏まないだろうと期待されたため、彼は素早く選出された。スゥナックは、英国の多数の政治的混沌および景気後退の経済問題を修正する必要がある大きな挑戦に直面している。しかし、ウクライナでの戦争のために、燃料費、食費、家賃やローンなど全てが値上がりしているため、経済的側面においては、米国を含む他の先進諸国も同様の困難な問題がある。少なくとも、スゥナックはバイデンと同様に「超富裕層」に対するトラスの減税計画には反対していた。彼は24日、就任のスピーチで「安定性と団結」の必要性を表明したが、今後の方針について詳細を語っていない。恐らく、今月末には彼の経済計画が明らかになると思われる。

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