
By ALL ABOUT VISION
近年、最も顕著な目の病気の一つは、一般的にドライ・アイ症候群と呼ばれているドライ・アイである。加齢に加えて、コンピューターやスマホの普及後、現代人は目を酷使する頻度が高くなっていることが一因である。著名な複数の医療関連サイトは、ドライ・アイの原因、徴候と症状、危険な要因、合併症、防止対策など、非常に役立つ詳細な情報を提供している。
ハーバード・メディカル・スクールの解説によると、「ドライ・アイ症候群は、目を潤し、保護し、洗浄する涙の生成が減少したときに発生する。ドライ・アイ症候群は、最も一般的な眼の問題の 一つである。また、老化プロセスの一環として涙の分泌量が減少する可能性があるため、加齢とともにより一般的になる」という。そして、性別的には女性の方が男性よりも影響を受けやすく、閉経後や妊娠中、授乳中などのホルモン変化の時期に起きる可能性が高くなる。又、経口避妊薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、うっ血除去薬、抗不安薬、利尿薬、血圧降下薬や、他の多くの薬もドライ・アイ症候群を引き起こす可能性がある。薬局で入手または処方による幾つかの目薬もアレルギー反応としてドライ・アイを引き起こす可能性があるため、注意が必要である。
メイヨー・クリニックによると、ドライ・アイ症候群は、目の充血や炎症、かゆみ、刺激に伴う不快感がある場合もある。飛行機内、エアコンの効いた部屋、コンピューターを数時間使用した後、特定の状況でドライ・アイを経験することがある。これは涙液の減少によって引き起こされ、目の表面の炎症と損傷につながる為、深刻な状態になる前に治療する必要がある。これらの治療には、ライフスタイルの変更や点眼薬が含まれる。ドライ・アイの症状を抑えるために、これらの対策を無期限に行う必要がある。通常、両眼に影響を与えるドライ・アイ症候群の徴候と症状には、⑴ 目がチクチクしたり、ヒリヒリするような感覚がある。 ⑵ 目の中または周りの糸状の粘液が見られる。⑶ 光に敏感になる。⑷ 目が充血しやすい。⑸ 目に何かが入っている感覚がある。⑹ コンタクトレンズの装用が困難になる。⑺ 夜間の運転が困難である。⑻ドライ・アイの刺激に対する体の反応として涙目になる。⑼ かすみ目や目の疲れなどがあげられる。
ドライ・アイの原因は、健康な涙液膜を乱すさまざまな理由によって引き起こされる。涙液膜には、脂肪油、房水、粘液の 3 つの層がある。この組み合わせにより、通常、目の表面が滑らかで透明に保たれるが、これらの層のいずれかに問題があると、ドライ・アイを引き起こす可能性がある。涙液層の機能不全の原因は、ホルモンの変化、自己免疫疾患、眼瞼腺(がんけんせん)の炎症、アレルギー性眼疾患など多数ある。ドライ・アイの原因は、涙の分泌量の減少または涙の蒸発増加の場合もある。
涙の分泌量の減少は、房水とも呼ばれる十分な液体の涙を生成できない場合に発生する可能性がある。この状態の医学用語は、乾性角結膜炎である。涙の量が減少する一般的な原因には、加齢、シェーグレン症候群(免疫系の障害)、アレルギー性眼疾患、関節リウマチ、ループス(免疫系が自身の組織を攻撃することによって引き起こされる炎症性疾患)、強皮症、移植片対宿主病、サルコイドーシス(体のさまざまな部分での炎症細胞の小さな集まりの増殖)、甲状腺疾患、ビタミンA欠乏症などの特定の病状、ホルモン補充療法、にきび、パーキンソン病薬などの特定の薬、 コンタクトレンズの使用、神経の損傷、またはレーザー眼科手術によって引き起こされる角膜神経の鈍麻などが挙げられる。ただし、この処置に関連するドライ・アイの症状は通常一時的なものである。
涙の蒸発の増加は、まぶたの端にある小さな腺 (マイボーム腺) によって生成される油膜が詰まることがある。マイボーム腺の閉塞は、酒(しゅ)さと呼ばれ赤みを伴う皮膚症状またはその他の皮膚疾患のある人によく見られる。 涙の蒸発が増加する一般的な原因は、① 後部眼瞼炎(マイボーム腺機能障害)、② パーキンソン病などの特定の状態で発生するまばたきの頻度が減少する。 ③ 読書中、運転中、コンピューターでの作業中など、特定の活動中に集中している場合、まぶたが外側に曲がる(外反)、まぶたが内側に曲がる(内反)などの問題、④ 目の局所アレルギー、⑤ 点眼薬の防腐剤、 ⑥ 風、煙、乾燥した空気、⑦ ビタミンA欠乏症などが挙げられる。
ドライ・アイが発生しやすくなる危険な要因には、⑴ 加齢とともに涙の量は減少する傾向にある。ドライ・アイは50歳以上の人に多く見られる。⑵ 涙の不足は、特に妊娠によるホルモンの変化を経験した場合、避妊薬または更年期障害を経験した場合も含めて、女性に一般的である。⑶ 肝臓、ニンジン、ブロッコリーに含まれるビタミン A が少ない食事、または魚、クルミ、植物油に含まれるオメガ 3 脂肪酸が少ない食事。 ⑷ コンタクトレンズを着用しているか又は屈折矯正手術の病歴がある。ドライ・アイの合併症には、 ① 涙は目の表面を感染から守っているため、十分な涙がないと、眼感染症のリスクが高まる可能性がある。② 目の表面の損傷を治療せずに放置すると、重度のドライ・アイは目の炎症、角膜表面の摩耗、角膜潰瘍および視力喪失につながる可能性がある。③ドライ・アイになると、読書などの日常動作が困難になるなど、生活の質の低下に繋がる。
防止対策: ドライ・アイが発生した場合は、症状を引き起こす可能性が最も高い状況に注意する。次に、ドライ・アイの症状を防ぐために、以下の状況を回避する方法を見つける。⑴ 目に空気が入らないように注意する。ヘアドライヤー、車のヒーター、エアコン、扇風機を目に向けない。⑵ 乾燥した室内空気に水分を加える加湿器を利用する。⑶ 風と乾燥した空気を遮断するため、ラップ・アラウンド(眼鏡の上部と側面に安全シールドを追加された) サングラスまたはその他の保護メガネの着用を検討する。⑷ 視覚的な集中力が必要な作業を行っている場合は、定期的に目を休める。数分間目を閉じるか又は、数秒間繰り返しまばたきをして、涙が目に均等に行き渡るようにする。⑸ 高地、砂漠地帯、飛行機内の空気は非常に乾燥している場合がある。そのような環境で長時間過ごすときは、一度に数分間頻繁に目を閉じて、涙の蒸発を最小限に抑えることに役立つ場合がある。⑹ コンピューターの画面を目の高さより下に置き、目を大きく開かないようにする。これにより、まばたきの間の涙の蒸発を遅らせることができる。⑺ 喫煙をやめ、煙を避ける。喫煙している場合、医療提供者に相談し、最も有効な禁煙戦略を考案してもらう。タバコの煙はドライ・アイの症状を悪化させる可能性がある。⑻ 定期的に人工涙液を使用する。慢性的なドライ・アイがある場合、目が元気なときでも点眼薬を使用して、潤いを保つよう心がける。
要するに、ドライ・アイは、加齢だけが要因でなく、様々な要因による軽視できない目の健康上の問題の一つである。国立衛生研究所によると、米国では約 1,640 万人の成人がドライ・アイ症候群と診断されており、さらに 600 万人が正式な診断を受けずに ドライ・アイの症状を経験している。さほど深刻ではない場合でも、ドライ・アイの防止対策を講じることなく、放置しておくと、次第にもっと深刻な目の病気に繋がり、最終的には視力喪失につながる可能性があるという。専門家はドライ・アイの治療をすることで、より快適になり、生活の質を向上させることができると述べていることから、心当たりのある症状がある場合、放置しないことが賢明である。医師の診察を受ける時期は、目の充血、炎症、疲れ目、痛みなど、ドライ・アイの徴候や症状が長引いている場合である。専門家は、眼科医があなたの目の状況を判断し、他の専門家に紹介したりするための措置を講じることができると述べている。