連邦調査はオハイオ州の鉄道脱線事故が防止可能であったと示唆

By E&E News

今月初旬オハイオ州東パレスチナで発生した列車脱線事故で、危険な化学品が漏液している事件は、引き続き論争的である。危険な化学品を運んでいたとされるノーフォーク・サザン鉄道が脱線した事故から約 3週間後、当地を訪問した前大統領ドナルド・トランプはバイデン政権の対応について虚偽を語り、同州の米国上院議会の新人議員J・Dヴァンスは政権を批判した。23日の連邦調査報告は、東パレスチナで発生した列車脱線事故は完全に防ぐことが可能であったことを示唆した。トランプは、彼がオバマ政権の鉄道安全ブレーキの規制を2018年に撤廃したことを言及しなかった。

トランプは22日に列車脱線事故が起きたオハイオ州東パレスチナの現地を訪問し、公的発言を短く抑え、主に彼の写真撮影の確保に焦点を当てたと言われている。彼は、知事を含む現地でのリーダーとの集まりで、貨物列車の脱線事故を受けて、連邦政府を「無関心と裏切り」であると非難し、「この地域社会が今必要としているのは言い訳ではなく、答えと結果です。」と述べた。彼はロシアが侵略したウクライナでの戦争の一周年記念前にキエフを訪問したバイデンについて、冗談を言い、バイデン政権の連邦緊急事態管理庁は東パレスチナに連邦援助を提供しないだろうとの虚偽を語り、ジョー・バイデンが「幾らかのお金を残していることを心から望んでいる」と述べ、オハイオ州にも救済資金を提供するよう示唆した。

トランプのオハイオ州東パレスチナの事故現場訪問は、下院極右派のマット・ゲイツがバイデンはオハイオ州より、ウクライナを選択したと批判した後にきている。この訪問でのスピーチで記者団から、危険物を運ぶ列車のためにより良いブレーキ・システムを要求したオバマ時代の規則を彼が撤廃したことについて聞かれた時、彼の政権は「それとは何の関係もない」と再度虚偽を語った。記者が指摘したように、トランプと彼の政権は、バラク・オバマ政権によって施行された鉄道安全措置を撤退したとういう背景がある。現地を訪問したトランプが言及しなかったことは、危険な物質を輸送する列車に高度なブレーキ技術を要求する2015年のオバマ時代の規則を2018年に廃止したことである。その規則は原油やその他の可燃性液体を運ぶ鉄道に対し、さらに応答性の高い電子ブレーキ・システムを列車に装備することを義務付けていた。この規則は、原油とエタノールの列車からの爆発と流出に関する懸念に対応したものであった。トランプ政権によるオバマ時代のこの規定の撤廃は、今回の事故に関連性のある規制緩和の一つであるが、当時トランプの運輸省は、より洗練されたこれらのブレーキを設置するコストは、利益を超過すると主張した。トランプは2017年1月に就任後、大統領令で多数のオバマ時代の安全規定を廃止したことは既に大幅に知られている。それは、空気および清浄な水の規定も含まれていた。トランプ政権下では、環境保護局さえ廃止する動きがあった。

トランプと並んでいたヴァンスは、この列車脱線事故がバイデン政権の責任である批判した。上院議員に選出されて以来、彼にとっては、最初の大きな危機である為、インタビューやソーシャル・メディアを通して、彼が代表するオハイオ州の人々のために懸念していることをアピールする機会になっている。彼は15日「運輸長官はこの問題について話していません。私たちの列車が驚くべき速さで墜落しているという事実の代わりに、いかに白人男性の建設労働者が多すぎるかについて話しています。彼はやるべき仕事をする必要があります」とツイートした。東パレスチナの災害は、ヴァンスを含む一部の共和党が運輸長官ピート・ブティジェッジを批判するチャンスを与え、貨物列車を所有している鉄道巨大企業であるノーフォーク・サザンよりもバイデン政権の責任であるとする保守派の声が目立っているようである。

CNNによると、連邦捜査官は23日に一連の新しい詳細な調査結果を発表した。全米運輸安全委員会(NTSB)のジェニファー・ホメンディ議長は、最初の火災は 2 月 3 日に発生し、プラスチック・ペレットを運ぶノーフォーク・サザン鉄道車両が高温の車軸によって加熱されたことが原因であると述べた。また、列車が沿線の 2 つの欠陥検出器を通過すると、ベアリングの温度が上昇したが、3 つ目の検出器を通過するまで、可聴アラーム・メッセージを引き出すほどには高くなりませんでしたと述べている。彼女は、これらの検出器のしきい値は鉄道によって設定されていると言った。ホメンディによると、調査員は線路の欠陥や沿線の欠陥検出器の問題を特定していないが、「以前に、探知機があったなら、あの脱線は起こらなかったかもしれない」と語った。彼女はNTSBが、検出器の間隔や温度しきい値の設定など、ノーフォーク・サザンによる路傍の欠陥検出器の使用を調査する予定であると述べた。

NTSB が23日に公開した予備報告書を引用したCNNによると、東パレスチナで脱線した列車は合計 38 両であり、その中には「その後発火し、火災を引き起こした危険物を運ぶ 11 台のタンク車」が含まれており、脱線しなかった 12 台の車に損害を与えた。脱線した列車のうち 5 両は 115,580 ガロンの塩化ビニルを運んでいた。 塩化ビニルは発がんのリスクを高める可能性があり、非常に引火性がある。これらの5台の車は「1台のタンク車内の温度がまだ上昇していたため、引き続き当局に懸念を与えており」、爆発を引き起こす可能性のある重合反応を示している。致命的な塩化ビニールの爆発を防ぐために、乗組員は有毒化学物質を塹壕に放出し、脱線から 3 日後にそれを焼き尽くした。ホメンディ議長は、脱線は「100%防げる」ことができたと述べている。

NTSB の最初の報告では、脱線の原因は明らかにされていていないが、調査員は 1 台の車のホイールセットとベアリングに注目している。報告書は、脱線する前の列車のビデオには、車輪のベアリングが過熱しているように見えるものが映っていた。 映像には、列車の下から火花が飛んでいる様子が映っていた。ホメンディは23日の夜、CNNのジェイク・タッパーとのインタビューで、捜査官は過熱の原因を調査していると語った。報告書は、ひとつの車輪のベアリングの温度が「臨界」レベル (周囲温度より華氏 253 度高い)に達し、可聴警報が発せられ、「乗務員は列車を減速して停止させ、熱くなった車軸を検査する」ように指示されたと述べている。列車の機関士は、車軸の過熱が警告された後、列車のブレーキと追加のブレーキをかけたと述べている。彼女は、脱線は「100%防げた」とし、「私たちは物事を事故と呼んでいます。事故はありません。私たちが調査するすべてのイベントは予防可能です。」 と述べた。しかし、彼女は列車の乗務員が「何か悪いことをした」という証拠はないと語った。

要するに、ペンシルベニア州とオハイオ州東部との国境近くにある東パレスチナと呼ばれる町の近くで危険な化学物質を運ぶ貨物列車が脱線した後、特にフォックス・ニュースに代表される保守派のメディアで注目を集めた。脱線事故そのものより、事故の余波で貨車から放出された塩化ビニルの燃焼はもっと劇的であるため、物議を醸し出した。テレビ・ニュースで見られたシーンまたは強調された状況は、空に立ち込める黒い煙の雲と、地元の小川で魚が死んでいる悲惨な状況、水を求める人々、化学物質で汚染された環境に対する健康への懸念である。今回の列車脱線事故は、安全規定の撤廃、利益を優先する鉄道会社による安全投資の怠慢、鉄道規制に対するロビー活動による複合的な要素によって引き起こされた可能性があり、その結果、州及び連邦政府は、早急に残留毒素から住民の健康を保護し、安全を確保することに苦戦するという、過去と同様のパターンが見られるということである。

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