イスラエル・パレスチナ紛争は転換期?

7日に始まったパレスチナの過激派ハマスによるイスラエルに対する突然の攻撃から4日目を迎えた今日もエスカレートしている中で、最も共通した疑問は、なぜこの本格的な攻撃を今開始したのかということである。長い紛争の歴史の中で、怒りの煙が燻っていたような状態から遂に点火した炎が燃え始めたように見える。8日の投稿でも述べたように蓄積された不満の爆発によるものであることはほぼ間違いない。民間人を人質に取り、少なくとも250人以上の遺体が収容された残忍性を受けて、西洋諸国はイスラエルの政策とハマスの暴力的攻撃には「道徳的同等性」はないと見ている。幾つかの基本的な疑問について触れてみたい。

イスラエルとパレスチナの基本的な違いは何か?

イスラエルはユダヤ人が大多数を占める国であるが、ガザとヨルダン川西岸には、イスラム教徒とアラブ人で構成されているパレスチナ人が大半を占めている。イスラエルとパレスチナは、ヨルダン川西の土地を共有している。イスラエルとパレスチナの主な違いは、イスラエルは国家であるが、パレスチナは地理的な地域であるとされており、現在も国家でないと言われている。従って、イスラエルと異なり、パレスチナ自治政府には実質的な行政、安全保障、道徳的規定を定める権限がほとんどない。加えて、パレスチナ自治政府のトップ・リーダーは高齢者であり、過激派グループはパレスチナ自治政府を重視していないと見られている。

なぜ、今戦争が起きているのか?

ハマスの攻撃の動機は、基本的にエルサレムのイスラム教の礼拝堂で最近発生した暴力事件など、イスラエルの政策に対する長年蓄積された怒りの頂点であるが、より一般的にはパレスチナ人への扱いとイスラエルの勢力拡大に対する」叛逆行為である。ガザを拠点とするパレスチナ武装勢力であるハマスを暴力に駆り立てる重要な要因は、昨年12月にベンヤミン・ネタニヤフ首相が設立したイスラエル史上最も右翼であるイスラエル政府は、ヨルダン川西岸を併合したいという願望を抱いており、国際法上違法である同地域におけるユダヤ人の入植地の大幅な拡大を許可していることである。そのため、入植者とヨルダン川西岸の若いパレスチナ人の間で紛争が発生している。

ハマスとはどのようなグループか?

ハマスは、人口密度 200 万人以上が生活しているガザ地区を統治するイスラム抵抗運動の過激派組織である。ハマスは 1987 年、イスラエルによるガザ地区とヨルダン川西岸の占領に対する最初のパレスチナの反乱の最中に、イスラム同胞団の派生として出現した。パレスチナ人の聖職者シェイク・アハメド・ヤシンによって設立され、その軍事部門であるイズディン・アル・カッサム旅団は 1991 年頃に設立された。パレスチナ自治政府とは異なり、ハマスはイスラエルの存在を認めておらず、地中海からヨルダン川まで広がるパレスチナ国家との武力闘争を通してイスラエルに取って代わることを目指している。

国際社会は7日に発生したハマスの暴動をどう見ている?

バイデン大統領は10日ホワイトハウスからのスピーチで、イスラエルに対するハマスの攻撃を「完全な悪」と呼び、「我々はイスラエルを支持します。イスラエルが自力で対処するために必要なものを明確にします」と述べた。アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「パレスチナ国民の正当な不満を認めているが、これらのテロ行為や民間人の殺害、重傷、拉致を正当化できるものは何もない」と述べた。米国とイスラエルは、ハマスによる自宅での家族殺害や音楽祭での数百人の若者を含むイスラエル国民に対する攻撃と、イスラエル政府の措置との間には「道徳的同等性」はないとの信念を明らかにした。 ユダヤ人国家であるイスラエルはテロから国を守るために取らなければならなかった措置であったと主張している。基本的に米国、欧州連合、英国、その他の西側同盟諸国は、ハマスの暴力を「テロ攻撃」と見ており、ハマスはその責任を負っており、イスラエルには自衛する権利があるとの主張を繰り返しているが、占領下のヨルダン川西岸でイスラエル人入植者の暴力が激化している事に注目していないと言われている。

一方、ロシア、中国、トルコ、アラブ首長国連邦などは、緊張を緩和し、国際的に支援された速やかな和平交渉を求めている。これらの国の多くは、危機を調停するための外交努力を強化する意図があると述べ、two-state solution(二国家解決)が地域平和を達成する唯一の方法であると主張している。これは、イスラエル・パレスチナ紛争を解決するための枠組みとして、10年前から提案されている2つの民族のために2つの国家を設立することである。しかし、両国間の境界線の交渉は依然として、未解決であり、パレスチナとアラブの指導部は1967年に占領した領土からイスラエルが完全撤退することを求めているが、イスラエルはこれを拒否している。様々な意見の相違があるイスラエルとパレスチナ間の紛争が転換期に達しているように見える最近の状況は、二国家解決が最善の対策ではないことを明白にしている。

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