特別検察官スミスは最高裁に異例の要請

前大統領ドナルド・トランプは、彼には免責権利がないとする連邦地方裁判所の判事の決定に対して、先週控訴したばかりであるが、驚くことに、特別検察官ジャック・スミスは、控訴裁判所の判定結果を待たず、トランプの免責に関連する事件を米国最高裁が決定するよう日曜日夕方に要請したことが11日の月曜日も報告された。これは異例の緊急要請である。

トランプ弁護団は、ワシントンDCの地方裁判所のターニャ・チュトカン判事が彼らの免責の主張を却下したことを不服として、ワシントンDC巡回控訴裁判所に控訴した。しかし、驚くことに、ジャック・スミス特別検察官は10日夕方、前大統領トランプの2020年連邦選挙転覆の刑事事件に関して、トランプ大統領の免責の主張を却下するよう米国最高裁に早急の対処を求めた。スミス検察官は、トランプが選挙結果を覆すための複数の犯罪陰謀に関与したとして4つの罪状で、トランプを告発した。彼と彼の弁護士は、大統領として「免責特権がある」と主張しているため、3月から開始される裁判が延期される可能性に対抗するためである。チュトカン判事が、トランプにはその特権はないと判定したため、トランプは先週訴訟を放棄する試みにおいて、この判定に対して、控訴したばかりであることはご承知の通りである。

別の言い方をすれば、トランプ前大統領に対する捜査を主導しているジャック・スミス特別検察官はトランプ大統領が在任中に犯した犯罪について、連邦告訴から免れることが可能であるかを最高裁が早急に判断するよう求めており、控訴裁判所の決定を待つことで3月の裁判を遅らせることを防止するためである。告訴を却下することを試みているトランプと彼の弁護士が連邦裁判所での訴追から「絶対に免責される」との主張が正しいかを、検討するよう最高裁判所に要請した。ドナルド・トランプは、ホワイトハウスを去った後に、議事堂反乱を扇動した容疑で、議会から弾劾裁判を受けたが、議会は有罪判決を下しておらず、司法省が任命した特別検察官による刑事手続きが開始された時には、トランプはすでに一般市民であることを強調している。

一方、トランプ側は2021年1月6日の議事堂での暴動時にまだ大統領であったとして、その「免責特権」を主張している。スミスが署名した81ページの請願書の声明によると、チュトカン判事は、トランプ大統領のホワイトハウス在任期間に「刑事責任を回避する法を超えた権利を大統領に与えていない」との判決を下したことについて、正しく認識しているとし、「この事件は、元大統領が在職中に犯された憲法上の違法である犯罪に対する連邦訴追から完全に免除されるかどうか、民主主義の中心である根本的な疑問を投げかけています」と述べている。そして、トランプ前大統領の「免責および関連主張を却下した判決に対する被告側の上訴により、彼に対する告訴に基づく2024年3月4日に始まる予定の公判は一時停止されます」と述べている。

スミスは、「被告の免責の主張が当裁判所によって解決されること、及び被告人の裁判が可能な限り迅速に進められるようにすることは、極めて深刻な公共的重要性がある」と述べている。そして、「最終的にそれらを解決できるのはこの裁判所だけです。1974年のニクソンの判例と同様に、この訴訟が保証する迅速な解決策を確実に提供できるようにするため、(控訴裁判所の)判決前に裁定令状を発行すべきです」と最高裁への早急な決定を求めている。また、スミスは「連邦政府からの刑事訴追には、そのような絶対的な免責は大統領にはありません。被告の二重危険の議論には価値がありません」と述べている。

スミス特別検察官が述べたように、トランプ弁護士らが控訴裁判所に上訴した直後に、連邦政府の検察官が、最高裁に直接このような要請をする例はほとんどない。彼は、控訴裁判所の対応を待たずに急速にその解答を提供するよう最高裁に求めているため、この異例の要求に最高裁がどのように対応するか、非常に高い関心が示されている。明らかに、検察側は3月4日の裁判を遅らせることは絶対にできないとの姿勢を示している。つまり、彼が告訴した裁判のスピード又はタイミングは最も重要であることを明白に示している。免責の権利を得ることはトランプの最大の目標であるが、それを達成できない場合、残された手段は、次から次に上訴することで裁判を可能な限り遅らせることであるが、スミスの異例の行動は、その計算を狂わせる可能性がある。ジャック・スミスは請願書で、公的な重要性があること、裁判日が差し迫っていること、トランプの免責権利の主張には「迅速で最終的」な手続きが必要であると訴えている。裁判を選挙後まで遅らせ、選挙でトランプが勝利した場合、彼は司法省を武器化し、この裁判を廃棄するという多大な危険性があるとの懸念に基づいている。そして、スミスは、2021年1月6日の議事堂襲撃が前代未聞の事件であったことを示唆し、「米国はこれが異例の要請であることを認識しています。これは異常な事件です」と書いている。

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