裁判延期を試みる前大統領の必死の抵抗

前大統領ドナルド・トランプは4月15日から開催される口止め料支払いの刑事裁判を遅らせるか又は停止するための戦いに挑戦している。先日、裁判官を入れ替えるよう要請したが、それは成功しなかった。月曜日の今日(8日)、トランプは裁判が一週間後に迫った中で、担当判事を控訴裁判所に告訴したが、これも成功する可能性はない。彼は選挙前の裁判を封じ込める努力にもがいていることを示唆している。

ドナルド・トランプは、2016年の選挙前に成人映画の女性に口止め料を支払った刑事事件で34の罪状でニューヨーク地方検事のアルビン・ブラッグと大陪審に告訴されたことはご承知のとおりである。最初の裁判は3月25日の予定であったが、トランプと彼の弁護士は新たな証拠の追加書類を読むための時間が必要であるとして、約20日間の延期が許可された。しかし、彼らは先月末、この事件を監督するフアン・マーチャン判事(左)の娘は民主党の政治家と交流があるため利益相反があるとして、別の判事に入れ替えるよう要請した。8日にニューヨーク・タイムスが伝えたところによると、トランプは、マーチャンの娘が2020年にバイデン大統領の選挙陣営と繋がりがあった民主党コンサルティング会社で働いていたとして、判事の「娘の立場を引き合いに出した」という。しかし、マーチャン判事はその要請を却下したため、トランプはその後、マーチャン判事に対して、訴訟を提起していたようである。

タイムス紙によると、この訴訟はすぐには公表されなかったが、裁判所記録はトランプがマーチャン判事に対して訴訟を起こしていたことを示した。しかし、その関連書類は封印されたことを示した。トランプは、控訴裁判所に提出した書類で、「裁判の遅延とマーチャン判事が最近前大統領に課した緘口令に対する異議申し立てを求める」ためであることを明らかにした。緘口令はトランプが「証人、検察官、裁判官自身の家族を攻撃する」ことを停止させるためである。しかし、トランプのこの訴訟は、「特に裁判が近すぎるため成功する可能性はない」と見られている。控訴裁判所はそれを却下するために迅速に行動すると予測している。控訴裁判所の判事1名は月曜日の今日(8日)に予備判決を下す可能性が高く、数日以内に5人の判事からなるパネルがトランプの要請を検討することになると予測されている。また、トランプは控訴裁判所に提出した別の書類で、裁判をマンハッタン外に移すよう裁判所に要請するとみられていた。このトランプの「要請は民主党支持が堅固な区内で彼に対する根深い不人気を反映している」という。

トランプと彼の弁護士は、4つのすべての裁判を選挙後まで延期するかまたは無効にするための努力に精魂を傾けている。裁判後まで延期することが可能である場合、選挙に勝利し、大統領に就任した後に、すべての連邦告訴と連邦裁判を取り消すことが可能になるからである。トランプがニューヨークで刑事事件の裁判を延期する努力は、2016年の選挙結果に影響を与える可能性があった婚外関係の告白を遮断するための口止め料支払い事件の真相が今年選挙前に暴露される可能性が高いためである。これは、元米国大統領の初の訴追であり、トランプにとって「今年裁判に持ち込まれた唯一の刑事事件を阻止するための最新の取り組みは、トランプが別途にマーチャン判事に裁判から辞退するよう求めている最中」に行われた。つまり、トランプはマーチャン判事に対して、「この事件から身を引くよう」圧力をかけているという。しかし、同判事に対する辞退の要請は、これが最初ではなく、昨年辞退の要請のためにトランプが文書を提出した時、マーチャン判事は拒否したため、今回も同様に拒否すると予測されている。トランプを起訴したマンハッタン地方検事局の検察官らは、トランプの最新の要請に応じ、「最初の棄却申し立てで行った時と主に同じ主張を10回以上繰り返している。数か月前、検察官らはこの裁判所は以前に検討し、却下した」と裁判所への提出文書で述べているという。

要するに、口止め料に関する最初の裁判を遅らせるための訴訟と同時にマーチャン判事に辞退を求めるこれら同時進行によるトランプの最新の努力は必死である状況を示唆している。約10日前までに判明していたことは、トランプが彼のソーシャル・メディアにマーチャン判事の娘の写真まで掲載し、彼女がジョー・バイデン大統領の2020年の選挙に繋がっているとして攻撃し、マーチャン判事が裁判から引き下がるべきであると主張したことである。この判事はバイデンとの利益相反はほとんどない。彼が2020年にバイデン陣営に寄付したのはわずか15ドルである。このような非常に少額の寄付は、「ほぼ全員が民主党員であるニューヨーク司法界では一般的」である。マーチャン判事は以前に共和党であり現在民主党であるが、彼は「党派を超えた役割を務めることが多い」という。大統領に指名されるほぼすべての判事は、ほとんど所属党がある。地方検事ブラッグは「司法倫理に関する州諮問委員会がマーチャン判事の娘の利益や貢献に基づいて、マーチャン判事の公平性を合理的に疑うことはできないと判断した」と指摘し、トランプの裁判から引き下がる要請を却下するよう急遽要請した。マーチャン判事はトランプによる強引な圧力に直面しているが、様々な状況から察すると、判事はトランプの脅しに動揺することなく、公正な裁判に導くためにコントロールできる冷静さと強さがあると思われる。

一方、米国最高裁の最強の保守派判事クラレンス・トーマスは、彼の妻ジニー・トーマスが2020年の選挙結果を転覆するために、トランプ大統領の「大きな嘘」と呼ばれる「選挙は盗まれた」運動に深く関与したとして、トランプに関連する裁判ケースから身を引くよう、繰り返し要請されたが、クラレンス判事は身を引くことを一度も考慮さえしないという態度を示した。トランプは、そのような事実を無視している。トランプの大統領選への立候補への最大の目的は、勝利し彼に対するすべての連邦告訴を取り消すことである。現在トランプの動きが示唆していることは、4月15日に始まる最初の裁判で有罪判決を受け、投獄されることへの恐れである。彼が選挙に勝利すれば、連邦訴訟は収束する可能性が高いことから、選挙前の裁判は彼にとって最大の苦悩と苛立ちであることを示唆している。「ホワイトハウスの奪還を試みる」共和党の大統領推定候補者は、集会では司法制度を不誠実な主張で攻撃し、「支持層の怒りを煽る」努力が見られるという。

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