前大統領の有罪判決後の他の裁判状況

前大統領に対する連邦および州の4つの告訴の中で、同氏はニューヨークの口止め料支払い事件のみの裁判が終わり、34全ての罪状で有罪判決を受けた。他三件の告訴に対する裁判が選挙前に始まる可能性はほとんどないと予測されていたものの、法専門家らは、1月6日の米国議事堂での暴動につながった事件での裁判は、選挙前に始まる可能性があると予測している。トランプは5月30日の有罪判決以来、もはや単なる容疑者ではなくなった。この変化には顕著な意味がある。

米国最高裁は、1月6日の選挙転覆による努力に関して告訴されているトランプに「絶対的免責」があるかどうかに関する判定を今月又は7月に下す可能性があると予測されている。トランプはワシントンDCでのこの連邦選挙干渉事件で、陪審および司法省の特別検察官ジャック・スミスによって「米国を欺く共謀、公務妨害の共謀、人々の権利に対する共謀の罪で起訴されている。法律専門家らは、この事件も選挙前に裁判にかけられる可能性が最も高い」と述べている。現在、大統領の免責特権について、米国最高裁が決定するまで、裁判のプロセスは保留されている状態である。別の連邦事件は、トランプ大統領がホワイトハウスを去った後に、機密文書を不適切に保管していたとして連邦事件で訴追され、裁判が保留されているものである。フロリダ州地方裁判所の連邦判事アイリーン・キャノンは明白な理由を公表することはなく、裁判を無期限に延期した。彼女は公判前申し立てを山積みにし、当初予定されていた5月の公判日程をキャンセルした。対処する方法に行き詰まっている可能性がある未経験のキャノン判事は11月の選挙前に裁判を開始する可能性はないと見られている。

次にジョージア州では、トランプ前大統領と彼の同盟者他の14人が2020年の大統領選で、前大統領の敗北を覆そうとした詐欺行為に関連した罪に問われているが、裁判は保留状態である。アトランタのフルトン郡地方検事ファニ・ウィリスは、パートナーの検察官と交際があったことが発覚した後に、州の共和党議員らが推進した公聴会も含めて、彼女の資格を無効にする努力をしていたが、フルトン郡上級裁判所の判事スコット・マカフィーは検察官が任務から辞退する場合、ジョージア州でのトランプの選挙転覆の努力に関する告訴を進めることは可能であると判定した。しかし、この判定に対して、被告側はジョージア州控訴裁判所に控訴したものの、同裁判所は「夏の終わりまでにこの事件を審理しないとみられており、判決は2024年後半から2025年初頭まで下されない見込みである」という。

これら3つの残りの裁判については現在未知であるが、免責に関する米国最高裁の決定の可能性は二つある。その一つは、どの程度大統領には免責があるかを検討するよう、控訴裁判所に課題を突きつけることである。別の一つは、最高裁が「起訴状で申し立てられた行為のうち少なくとも一部についてトランプを起訴できるとの最終決定を6月または7月初旬に公表することである。この場合、司法省の特別検察官ジャック・スミスはワシントンDCでの「公判前の準備を再開する」ことが可能になり、ここでの裁判プロセスは9月または10月から開始できるという。

ワシントン・ポストの3人の記者(その中の二人は司法省やFBIを担当)の報告によると、彼の「新たな有罪判決は、懲役刑やより重い刑罰を受けるリスクがかなり高まるという。量刑コンサルタントのテス・ロペスは「連邦の量刑ガイドラインを計算する際、犯罪歴が考慮され、量刑ガイドラインの範囲が広がることになるだろう」と語った。更に、「裁判中、トランプが証人として証言台に立つ場合、検察側からトランプの信頼性に対する新たな攻撃を受ける可能性」も高くなるという。ポストによると、「連邦の判決ガイドラインは、裁判官が被告人の犯罪歴、個人的特徴、犯した犯罪を評価するポイント・システムに基づいている。ポイントが蓄積されるほど、判決の範囲は広くなる。これらのポイントは、判決を下す裁判官のガイドとして機能する」という。ロペスは「トランプのニューヨーク州での有罪判決は、連邦犯罪でも有罪になれば、おそらく、1ポイント加算」され、懲役刑が課せられた場合はさらに2ポイント加算されるという。また、判決を検討する際、被告人の犯罪歴や個人的特徴、そして、被告人の犯罪が加重罪か軽減罪であるかは特に注目される」と彼は述べた。

要するに、前大統領トランプは、残りの3件の訴訟のうち1件でも陪審員が選定され、裁判日程が決定した場合、「ニューヨークとは異なる状況で弁護側の席に着くことになり、彼はもはや初犯者ではなく、犯罪歴のある重犯罪者」として対処されるということである。しかし、トランプが11月の大統領に選出された場合、少なくとも2つの連邦裁判は「大幅に複雑化」する可能性がある。トランプは「自身に対する起訴を却下する」ことに協力する「司法長官を任命する」可能性があり、司法省は現役大統領を告訴できないと規定しており、ジョージア州での州法違反の罪で大統領が裁判を受けることを裁判所が認めるかどうかも不明」である。いずれにしても、法律専門家らは米国最高裁が7月初旬までに最終決定を行うと予測しており、ワシントンDCの「連邦選挙介入事件の裁判は選挙前に行われる可能性が最も高いと述べている」という。これは、最高裁が審理をおこなった4月25日後の見通しから、肯定的な変化があったことを示している。最高裁の決定は、選挙後のトランプの行動が「公式」なものであったか、または免責が認められる可能性はない「私的なもの」であったかというどちらかの決定になり、後者の場合、法律専門家らが予測したようにスミスの検察官チームは、選挙前に裁判プロセスを開始できるということである。

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