イスラエル対イランの紛争は米国大統領選に影響があるか?

地域紛争が拡大する中、イランは10月1日、イスラエルに向けて少なくとも数百発のミサイルを発射し、複数の箇所で爆発があった。しかし、イランの攻撃以前、イスラエルはここ数週間、レバノンのヒズボラ指導部に対して一連の壊滅的な打撃を与えていた。イランの1日の反撃は、ヒズボラに対するイスラエルの激化するミサイル攻撃の復讐であるとの見方もある。イスラエル対イラン紛争の脅威が高まっている中で、イランは過去4年間で米国選挙に干渉しているため、11月の米国大統領選に影響がある可能性もある。

米国平和研究所の報告によると、マイクロソフト脅威分析センター (MTAC)は、2023年11月に最初の選挙レポートで「2020年の米国大統領選挙中、イランは米国の過激派になりすまし、米国の有権者の間に不和をまき散らし、米国政府関係者に対する暴力を扇動しようとする複数のサイバーを利用した影響力作戦を開始した。 2020年以降、イランは選挙介入の実績を拡大し、バーレーンとイスラエルで並行してオンライン影響力作戦を展開し、サイバー攻撃を増幅させている」と報告した。そして、2024 年 4 月の 2 回目の報告書「米国大統領選挙を前に、米国に焦点を当てた影響力作戦に従事」し、イランは米国の選挙に影響を与えようとしていることを記述した。マイクロソフトは4月以降、ロシア、イラン、中国で観察された内容の最新情報を提供し、3回目の報告書は2024年8月9日に発表した。過去数か月間、イランの工作人による重大な影響力活動の出現を確認し、イランのサイバーを利用した影響力作戦は、少なくとも過去 3 回の米国選挙サイクルで一貫した特徴となっている。イランの作戦は、選挙シーズンの後半に登場し、有権者を動かすよりも選挙活動に重点を置いたサイバー攻撃を採用している点で、ロシアのキャンペーンとは際立っており識別可能である。イランは2024年6月からサイバー影響力作戦に参入し、イランの工作員は最近、米国の視聴者を標的にし、2024年の米国大統領選挙に影響を与えるための作戦的基盤を築いた。イランは過去4年間、米国、バーレーン、イスラエルを標的にして、メディアでの情報捏造、なりすまし、多くの場合、サイバー攻撃を行ってきた。

イランは、前大統領ドナルド・トランプのキヤンペーンを弱体化するためにサーバー攻撃を行った。司法省は9月27日、 3人のイラン人を告訴した。先週FBIが公開した指名手配の写真入りの公文書によると、国務省は報酬プログラム下で、告訴された3人を逮捕するため、情報提供者に500万ドルを提供することを公約している。3人の被告は、イランの軍事情報機関とつながりのあるグループであり、マスード・ジャリリ、セイエド・アリ・アガミリ、ヤサル・バラギと特定されている。いずれもイラン革命防衛隊のメンバーである。彼らはサイバー計画の一環として、2024年の選挙で敵と見ているトランプを標的にし、彼のキャンペーンを弱体化させることに焦点を当てていたとされている。先週27日、司法長官メリック・ガーランドは「テロ支援国家であるイランほど、米国の国家安全保障に重大な脅威を与える主体は、この世にほとんど存在しません。イランの悪質な活動は多岐にわたります。米国政府は、トランプ前大統領を含む現職および元米政府高官に対するイランの致命的な陰謀を集中的に追跡しています。そして我々は、不和を煽り、我々の民主主義制度への信頼を損ない、我々の選挙に影響を与えようとするイランの試みを明らかにし、それに対抗するために、たゆまぬ努力を続けています」と述べた。

CBSの報告によると、検察官らはこの3人が「スピアフィッシングとソーシャル・エンジニアリングの手法を用いて、現職および元米政府関係者、メディア関係者、非政府組織、および米政治キャンペーンに関係する個人のアカウントを標的にし、侵害する広範囲にわたるハッキング・キャンペーン」を実行した。また、「ワシントンDCの大陪審が言い渡した37ページの起訴状は、通信詐欺、個人情報窃盗、テロ組織への物質的支援の共謀、ハッキング共謀など18件の罪状で被告らを告発している。この起訴状は、2024年大統領選挙へのイランの干渉疑惑に対抗する連邦政府の取り組みの激化を示している。起訴状に含まれる文脈から、最近の取り組みの標的がトランプ陣営であったことは明らかである」という。

一方、イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは、バイデン政権および次期大統領候補として11月5日の選挙競争に挑んでいる副大統領カマラ・ハリスより、ドナルド・トランプを好んでいる可能性が高い。政治生命の維持が最優先であるとされるネタニヤフはトランプの選出を望んでいると見られている。エルサレムを含めて、外交特派員の経歴があるニューヨーク・タイムスのジャーナリストのトーマス・フリードマンは9月3日に投稿したオプエドで、「ベンヤミン・ネタニヤフは、バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領の友人ではなく、アメリカの友人でもなく、そして最も恥ずべきことに、ガザのイスラエル人人質の友人でもない。停戦と人質開放について、ネタニヤフが交渉を引き延ばしている間にハマスはイスラエル人6人を殺害したことでそれが明らかになるはずである。ネタニヤフの関心事はただ1つ、たとえ、それがイスラエルの長期的な存続を損なうことになっても、彼自身の当面の政治的存続である。副大統領、このことは今後2か月で彼があなたの選挙の可能性に深刻な打撃を与え、ドナルド・トランプの勝利を強めるような行動を取ることに繋がることは間違いありません。恐れなさい」と警告した。また、ネタニヤフは「ハリスを窮地に追い込んでいることは明らかである。もし彼がガザでの戦争を『完全勝利』まで続け、民間人の犠牲者が増えれば、ハリスは公に彼を批判してユダヤ人の票を失うか、口を閉ざして重要州ミシガンのアラブ系およびイスラム系アメリカ人の票を失うかのどちらかを迫られるだろう。ハリスはどちらも難しいだろうから、これではアメリカのユダヤ人とアメリカのアラブ系アメリカ人の両方からハリスは弱いと見られることになる」と分析している。

両国間の攻撃が激化し、本格的な戦争に突入したように見える中で、イランがイスラエルにミサイルを発射した後、トランプはバイデンとハリスが世界を第三次世界大戦に導いていると主張し、「私たちには指導者がいない、国を運営する人がいない」と彼のツゥルース・ソーシャルに投稿をした。しかし、10月1日米国は、イランが火曜日にイスラエルに弾道ミサイルで攻撃したことに対して、深刻な結果に直面するとイランを警告している。米国家安全保障問題を担当する大統領補佐官ジェイク・サリバンは、ホワイトハウスでの記者会見で、米軍部隊がイスラエルとその防空軍を支援しており、バイデン大統領は、イスラエルに対する米国の確固たる支持を表明しており、イスラエルがどう対応するかについて協議していると述べた。サリバンは「これはイランの重大なエスカレーションであり、我々はこの攻撃には重大な結果が伴うことを明確にしており、そのためにイスラエルと協力します」と述べた。

最後に、ネタニヤフは7月下旬のワシントンDC訪問で、個別にハリスとトランプの両氏に会った。フリードマンは、ネタニヤフがガザでの戦争をエスカレートしている理由が、政治的にネタニヤフを援助する可能性のあるトランプを支持するためであると述べている。なぜなら、ネタニヤフは人質交渉を長引かせ、二国家解決の可能性に関するあらゆる議論を妨害しており、ガザにおけるイスラエルの軍事作戦を激化させることなどを説明している。フリードマンの意見は、即時に複数のメディアや専門家が注目した。イスラエルはヒズボラ指導部に対して、一連の壊滅的なミサイル攻撃を繰り返したため、10月1日、イランは弾道ミサイルで報復した。フリードマンがネタニヤフの行動を正確に分析している場合、それは、トランプにライバルを攻撃する更なる機会を与え、ハリスを窮地に追い込む可能性が高くなるということである。しかし、大統領安全保障補佐官サリバンは、バイデン政権がイスラエルとイランの紛争に関して、今後も協議することを示唆したが、ネタニヤフはバイデンが伝えていることを実行していないという証拠をフリードマンが示しているように、実際にはネタニヤフは攻撃的である。事実、イランは「大きなミス」を犯したとのべ、仕返しをすると既に宣言している。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む