連続的なハリケーンで数百名が死亡し、多くの人々が家を失っている時でさえ、その災害に関連する虚偽や陰謀論を選挙の利点のために利用している一部の共和党と、その風潮と戦う共和党と二分していることが浮き彫りになっている。非常に情けないことに、前者は後者よりも知名度と権力がある人々である。当然、ワシントン内外の複数の著名人も前大統領をフォローし、同様に虚偽を語った。そのうちの一人は、バイデン政権が地形学的技術を利用して、ハリケーンを発生させたとする驚異的な陰謀論をアピールした。最悪の陰謀論は、バイデン政権がFEMAの災害基金から1億ドルを不法移民の避難場所を設置するために利用していると述べたことである。政敵に対する全ての中傷は、全て本人の行動の告白であると言える証拠がある。
最悪の陰謀論は、連邦緊急事態管理局(FEMA)には不法移民にお金を支出しているため、ハリケーン・へリィンとミルトンの被害者を救済するための資金はないと最初に述べた人物は、ご承知のとおり、共和党大統領候補者の前大統領ドナルド・トランプである。トランプは、証拠を提供せず、ジョー・バイデン大統領が、ハリケーン被災地の人々のためにお金を利用せず、移民のために利用していると平然と語った。この誤情報は、トランプの同盟者である下院共和党議員のマージョリー・テイラー・グリーンおよび下院議長マイク・ジョンソンが強化した。同州の共和党上院議員トム・ティリスと下院議員テッド・バッドとともにノース・キャロライナ州の嵐で被害を受けた地域を視察したジョンソンは9日夜の記者会見で、前大統領は「ここで提供される資源の不足に不満を表明しています」と述べ、トランプの発言を擁護することで、移民に関する「虚偽の主張を繰り返した」という。
しかし、実際にFEMAの救済資金を移民対策に利用したのは、当時の大統領ドナルド・トランプ政権である。ABCニュースの報告によると、「イーロン・マスクを含むトランプの同盟者の一部は、真実ではないこうした主張を増幅させている。しかし皮肉なことに、トランプは大統領時代にバイデン・ハリス政権が行っていると虚偽の主張をしていることと似たようなことを試みたのである。2019年、トランプは南部国境での移民プログラムにFEMAの災害基金の資金を使った。2019年8月、トランプ政権は議会に対し、不法移民の拘留と移送、亡命希望者の一時的な審問場所の費用に充てるため、国土安全保障省から2億7,100万ドルの資金(FEMAの災害救済基金からの1億5,500万ドルを含む)を転用する意向を伝えた」という。FEMAの月次報告では、その年の8月に移民関税執行局に3,800万ドルが支給された。
彼の強固な支持者である極右陰謀論者のアレックス・ジョーンズは、6月にサンディフック小学校銃乱射事件はでっちあげだと主張し、犠牲者の遺族に15億ドルの損害賠償を支払うよう命じられた。それにもかかわらず、彼は最近、自身のプラットフォームのインフォワーズでFEMAとハリケーンに関する根拠のない主張を広めてきた。9日に公開された同氏のライブ配信では、ヘリィンは米国人に対して使用された政府管理の兵器であると主張し、ソーシャル・メディア・プラットフォームXで約60万回の視聴回数を記録した。昨年1月からノース・キャロライナ州を代表する米国下院共和党議員チャック・エドワーズは8日、ヘリィンとFEMAに関する数々の虚偽を一掃する長いファクトシートを発表した。このファクトシートには、FEMAは「災害対応資金を国境や外国援助に流用していない」こと、NOAAのチャールズ・コンラッドは「ハリケーンを気象工学で制御する技術や能力を持つ者はいないことを確認した」と記述されている。
つまり、エドワーズ議員は、「ハリケーン・ヘリィンは政府によって気象操作されたものではなく、誰も天気をコントロールすることはできない」ことを明白にした。同じく、同州の上院共和党議員ケビン・コービンは、被害の大きい地域で蔓延する誤情報に真っ先に反対の声を上げ、先週フェイスブックへの投稿で「陰謀論の戯言」を非難した。テネシー州ノックス郡のグレン・ジェイコブス市長も先週、フォロワーに対し、「こうした噂の拡散は対応活動の逆効果なのでやめてください」と呼びかけた。エドワーズ、コービン、ジェイコブスは、いずれもトランプを批判せず、前大統領について言及さえしなかった。対照的に、ユタ州米国上院共和党議員ミット・ロムニーは8日、オハイオ州スプリングフィールドでハイチ人がペットを食べたという虚偽の報道や、FEMAが災害支援金を移民に使っているという虚偽の報道を広めたとして、特にトランプを非難した。
要するに、政敵を批判し、このような重大な発言をする時、トランプは自分自身について語っていると言われている。このトランプの傾向に気づき始めた人々も増え始めているが、政敵に対する全ての中傷は、全て本人の行動の告白であることは間違いなさそうである。FEMAサイトの9日の更新記録によると、「FEMA の災害対応のための資金が、国際的な取り組みや国境関連の問題の支援に転用された」との噂があるとし、「これは誤りです。災害対応のニーズから資金が転用されることはありません。FEMA の災害対応活動と個人支援は、災害支援専用の基金である災害支援基金を通して資金が提供されています。災害支援基金の資金は、災害に関連しない他の取り組みには転用されていません」と反論している。無責任な虚偽を頻繁に語る人々は、FEMA管理者が毎月 5 日までに災害救済基金の月次報告をすることを義務づける114条4項の法律があるということを知るべきである。しかし、情報検索が容易なインターネット時代に、そのような事を知らない可能性は低いので、あえて知っていて、誤情報を広めているとしたら、かなり不誠実であることを意味する。元大統領および現役下院議長のような立場にある人々が政敵を打破するために陰謀論を平然と語り、真実を求めている他の真面目な共和党議員を疎外している事実は選挙に向けて団結することとは全く逆の行動である。ノース・キャロライナ州がハリケーン・ヘリィンで最悪の被害を受けた同州出身の二人の議員は、トランプの主張は真実ではないとの声明を発表し、勇気ある行動を取ったようである。ポストによると、「ハリケーンに関する虚偽の情報は共和党を分裂させている。 国中が復旧作業に追われる中、嵐に見舞われた州の共和党員たちは、危険な陰謀説を抑制する必要性と、選挙のわずか数週間前に前大統領から非難されることへの恐怖との間で板挟みになっている」という。