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わずか3週間後に大統領選に直面するドナルド・トランプ氏は今年、移民に対する誇大妄想が極端になり、移民を非人間化しているような印象を与えている。そして、彼の移民政策の要点はマス・ディポテーションと呼ばれる前代未聞の巨大強制送還である。それは、米国で長年生活している法的書類のない人々が含まれる。つまり、不法移民の片親および両親の間に米国で生まれた子供達は両親から引き離されることになる。そして、専門家は大量強制送還は大幅に労働力を失い、巨大な経済損失につながると言う。全ての有権者は、トランプのこの移民政策が何を意味するかを全ての角度から冷静に吟味する必要がある。
アメリカ移民評議会2021年6月24日の報告によると、現在米国では 1,670 万人以上の人々が、書類のない片親または両親と暮らしている。そのうち約 600 万人は 18 歳未満の子供である。2019年の時点で、米国には帰化市民、合法的に滞在する移民、不法移民も含めて、少なくとも片方の親が外国生まれである子どもは1,780万人である。ドナルド・トランプはマス・ディポテーションをどのように行うかを説明していないが、移民地域のドアを一軒一軒叩き、合法的に滞在しているという書類を提供できない人々を強制送還する場合、その最初のステップでさえ、移民に及ぼす精神的健康を含む社会的影響および経済的負担は巨大な金額になると予測されている。
アメリカ移民評議会によると、親が拘留や強制送還された子供は「うつ病、不安、重度の精神的苦痛などの精神衛生上の問題を経験するリスクが高まる。2016年後半以降、医師やサービス提供者は、家族が強制送還されるのではないかという恐怖から、ストレスや不安に関連した行動の変化を示す子供が増えていると報告している。子供は突然親と引き離されると「毒性ストレス」を経験し、脳の発達に悪影響を及ぼす。また、うつ病や心的外傷後ストレス障害 (PTSD) などの慢性的な精神衛生上の問題や、がん、脳卒中、糖尿病、心臓病などの身体的な問題が発生するリスクも高まるという。2020年の調査では、ジョージア州アトランタのラテン系青少年では、家族の拘留や国外追放が自殺願望、アルコール摂取、攻撃性の有意な増加と関連していることが判明した。オハイオ州、テキサス州、ミシシッピー州で、強制送還による職場襲撃が子ども、家族、地域社会に及ぼした影響の同年の調査では、襲撃に巻き込まれた労働者の子どもの多くは、睡眠障害、頻繁な泣き声、恐怖の増大など、PTSDの兆候を示していることが判明した。
それは当然子供たちの教育にも影響を及ぼす。2020年の研究では、大量の強制送還が行われている地域社会にある学区のラテン系学生の教育成果を分析した。この研究では、大規模な地域社会で発生する強制送還の数は、数学の成績と慢性的な欠席の点で白人学生とラテン系学生の間の格差の拡大と相関していることが判明した。親が強制送還された経験のある子供たちは経済的不安定のリスクに晒されることになる。2006年から2009年にかけて米国の6か所で行われた移民執行に関する調査では、親が移民関連の逮捕、拘留、または国外追放された後6か月以内に、家族は収入の40~90%、平均70%を失ったことが判明した。2018年の国勢調査データの分析によると、世帯が不法滞在の家族構成員の収入を失うと、その世帯の収入は最大45%減少することが判明した。これらの家族の不法滞在の稼ぎ手が国外追放された場合、少なくとも1人の米国市民の子供がいる推定908,891世帯が貧困ラインを下回るとされる。
経済的リスクは、親が強制送還を受け、残された子供たちだけでなく、連邦政府が支払う費用も大幅に膨らむことを意味する。同じくアメリカ移民評議会10月2日の調査報告によると、米国は年間50万人を超える移民を強制送還した歴史はない。現在、行われている強制送還は、不法に国境を越え、入国を試みて逮捕された移民でに対してであり、すでに米国に住んでいる移民だけではない。そのため、大量強制送還の提案には、米国は、世界史上最大の法執行活動をどのようにして実行できるのか?そして、そのコストはどの程度なのか? という二つの明白な疑問が浮上する。この疑問に基づき、アメリカ移民評議会は、米国地域社会調査のデータと、移民法執行の現在のコストに関する公開データを使用して、2022年の時点で永住権を持たず、強制送還の可能性に直面している約1,100万人の国民を政府が強制送還した場合の財政的および経済的ココストを推定した。連邦政府が支払う直接的な予算コストには、逮捕、拘留、法的手続き、強制送還に関連する費用および、これらの人々が労働力と消費者市場から排除された場合の米国経済と税基盤への影響の両方の観点から検討している。加えて、財政コストに関しては、2023年1月から2024年4月までに不法に米国南部国境を越え、国土安全保障省によって解放された230万人を強制送還に追加した場合の影響の推定値も含めている。
これらの両方の人口を対象とした1回限りの大量強制送還の合計コストは、極めて控えめな推定総額で、少なくとも3,150億ドルになる。この数字には、大量強制送還を継続的に行うための長期的コストや、短期間で 1,300 万人以上を強制送還する組織的能力を獲得するために必要な計り知れない追加コストは考慮されていない。計り知れないという意味は、そのような単独の作戦は現実的には不可能であるからである。まず、逮捕後に大量拘留を行わなければ、この任務を達成する方法はない。1,300 万人を超える不法移民を拘留する規模を文脈に当てはめると、2022 年の米国の刑務所と拘置所の収容者数は、地方、郡、州、連邦の刑務所と拘置所に収容されているすべての人を合わせた 190 万人である。(続)