第119議会は1月3日、東部時間正午12時に開始した。下院議会では、議員らが初日に子供を連れてくることが伝統になっているため、議場では、子供達の姿が見られた。初日の主なイベントは下院議長選出のための投票であった。20日に就任式が迫っている次期大統領ドナルド・トランプは引き続きマイク・ジョンソンを支持しており、下院共和党議員らに、彼に投票するよう求めていたが、複数の共和党反抗者がいるため、それは確実ではなく、全く保証がない中で投票が行われた。上院議会では、昨年選手されたジョン・スゥーンが上院多数派リーダーになるようである。
下院議会では、正午頃議場に集合した議員らは、それぞれ、挨拶のために議場内で移動しており、圧倒的少数派の議員らは子供を抱いているか又は隣の席に座らせる議員らの姿が見られた。写真撮影をするグループもいた。議会では新人の議員も見られ、両党の議員らから敬遠されていたマット・ゲイツが辞職した後の新下院議会は、幾分フレッシュな印象もあった。ナンシー・ペロシは12月13日、ルクセンブルクへの公式訪問中に転倒し、腰の手術のために入院していたが、杖やウォーカーを利用せず、会場に姿を見せ、民主党議員らの温かい拍手を浴びた。議長再選の投票に直面しているマイク・ジョンソンは、「我々はこの仕事をやり遂げ、会議を統一しなければならなりません。そして私は長期にわたってここにいます」と語った。
新下院議会は民主党が215議席、共和党が219議席で合計434議席である。辞職したマット・ゲイツの空席が埋まると、共和党は220議席となり合計435議席となる。いずれにしても民主党は、2024年の212議席から3議席増加したため、益々、マージンが狭くなっているので、ほぼ全ての投票で民主党の協力が必要となる。投票が可決するためには単純多数派の218票が必要となる。昨年12月からジョンソンを下院議長として支持すると表明していたドナルド・トランプは、ジョージア州の下院議員マージョーリー・テイラー・グリーンが「ゲーム」をやめて、ジョンソンを支持するよう促した。加えて、15人の共和党議員がジョンソンに投票するかどうかに注目する必要のあるリストに挙がっていた。
投票前に両党の複数の代表者がスピーチを披露した後に、東部時間12時54分から点呼投票が始まり、共和党のマイク・ジョンソン、民主党のハーキム・ジェフリーズの両氏に対する投票が始まった。共和党議員全員219人がジョンソンに投票すれば、彼は一回目の投票で、勝利することが可能であるが、テレビ画面の二人の顔写真の右側に表示される数字は、接戦状況を繰り返していた。午後1時25分までにはジョンソンとジェフリーズはいずれも171票に達し た。5分後、3人の共和党議員は別の候補者を支持した。午後1時41分にジェフリーズは民主党全員(215票)の支持を得たが、216票を獲得したジョンソンは3人が彼を支持しなかったため、必要な218票に達せず、最初の投票で失敗に終わった。3人の共和党議員は比較的穏健派であり、彼らは、一人を除き、無名の平均的な議員に投票した。指名された3人の議員の中には、ジム・ジョーダンが含まれていた。
二回目の投票では東部時間午後2時30分に、3人中2人が投票を変え、マイク・ジョンソン(ルイジアナ州)を支持したため、218票を獲得し、彼は2025年も下院議長を務めることになった。これは、前下院議長ケビン・マッカーシーの状況と同様にジョンソンも結局彼に投票しなかった3人と交渉したことを意味する。ジョンソンが下院議長であるプラス要素は、民主党の少数派リーダーであるジェフリーズとの協力体勢を重視していることである。そのため、一度も継続予算法案の可決に失敗し、政府を閉鎖に追い込むことはなかった。しかし、トランプが就任した後に、その状況が維持されるか不明である。なぜなら、予算の中に彼が望む政策の費用が含まれていない場合、両院で可決した法案に拒否権を利用し、政府閉鎖に陥る可能性がある。ご承知のように、国境壁建設の費用が含まれていなかったため、クリスマス前から1月にかけて35日間、政府閉鎖に追い込んだ過去の例がある元大統領が同様の決定をしないかどうかについては、不透明な側面がある。
上院議会では、心身共に不安定な次期大統領の政策を支持しながらも、時には大統領に対抗しなくてはならないことを理解している64歳のジョン・スゥーン(サウス・ダコタ)は、共和党53対民主党47の議席で構成される上院多数派のリーダーとして、新たなスタートを切った。彼は、長年上院共和党議員のリーダーであったミッチ・マコーネルの強い勧めで、昨年共和党議員らの支持を得て、多数派リーダーとして選出された。マコーネルに近いスゥーンは、ある意味では正統派であるとの印象もあるが、全ての共和党議員を団結させることが可能であるかが今年の注目点である。一方、上院でも民主党議員らは団結する傾向が強い中で、スゥーンが投票で失うことが可能な票はわずか3票である。今年、3人の共和党議員が民主党に参加し、票が50対50に割れた場合、ブレイク・タイ(break a tie:同点を破る )の役目を果たすことで一票を投じることができるのは副大統領のJ・Dヴァンスである。選挙後から、イーロン・マスクが舞台の中心に踊り上がった為、ヴァンスの姿はほとんど見られなかった。来週注目すべき他の行事は、ニューヨーク最高裁判所のファン・マーチャン判事が口止め料支払いと財務記録の偽造事件で有罪判決を受けたトランプに対する罰則を1月10日に宣告することである。服役刑はないと予測されているものの、トランプは、犯罪で有罪判決を受けた初の元大統領であり、有罪判決を受けた犯罪者として1月20日に就任する初の大統領になる。